ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園 鹿角

126件の記事があります。

2015年06月18日八幡平山頂付近での外来種(セイヨウタンポポ)駆除作業

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

八幡平地区パークボランティア、自然公園財団八幡平支部の皆さんのご協力をいただき、八幡平山頂近くの歩道沿いで外来種(セイヨウタンポポ)の駆除作業を行いました。

八幡平歩道入口付近

歩道の入口付近では、特にセイヨウタンポポが数多く見受けられました。ご参加いただいた皆さん、手分けしてどんどん駆除作業を進めてくださいました。

八幡平ガマ沼付近

ほかの植物の陰にあってなかなかセイヨウタンポポの存在に気づきにくい場所もありますが、そうしたところでも見逃さずにキッチリと駆除してくださるパークボランティアさんたちはとても頼もしいです。

八幡平ガマ沼展望台

石畳の隙間に生えるセイヨウタンポポも、丁寧に駆除していきます。


ご参加いただいた皆さんのおかげで、今年も種が飛散する前のこの時期に多くのセイヨウタンポポを駆除することができました。ありがとうございます。地道に継続することが大切なこの作業へのご協力、今後ともよろしくお願いします。

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2015年06月05日南八幡平地区パークボランティア活動開始

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

八幡平地区に続き、南八幡平地区パークボランティア「ホシガラスの会」の総会が開催されました。

国立公園トピック説明

皆さん、やはり主要な活動フィールドとなる秋田駒ヶ岳の火山活動については特に関心が高く、福原自然保護官から紹介される情報に熱心に耳を傾けている様子が印象的でした。

三角巾応急処置

総会後、佐々木新会長に講師を務めていただき、三角巾を使った応急処置の実技研修を行いました。腕のつり下げなどの基本的な方法や、頭部の負傷への対応方法、風の強い場所でも三角巾を確実に帯状とする方法など、現場で実際に役立つ内容を皆さん真剣に実習していました。

秋田駒ヶ岳ルート工作

秋田駒ヶ岳の山開きまでの数日間、パークボランティアの皆さんや関係各機関の皆さんが登山道の整備に尽力してくださいました。安全のため、こうした作業はとても重要です。

秋田駒ヶ岳山開き

無事に秋田駒ヶ岳も山開きを迎えました。天候や火山活動の情報には十分留意し、安全第一で登山をお楽しみください。

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2015年05月19日八幡平地区パークボランティア総会・研修会

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

八幡平地区パークボランティア「ヒナザクラ会」の総会が八幡平ビジターセンターで開催されました。今年度の活動が本格的に始まります。

救命救急研修

総会前に新人研修会と救命救急研修会を行い、救命救急については鹿角広域行政組合消防署から講師の方をお招きして、実際に八幡平地区で発生した事例の紹介とともにパークボランティアの方々が活動する範囲内で役立つ応急処置等について実演を交えながらご説明いただきました。

国立公園関連トピック紹介

総会では様々な意見が交わされました。福原自然保護官から国立公園全般に関する各種トピックの紹介があった際には八幡平地区の常時観測火山である焼山(秋田焼山)について質問が多く寄せられ、火山活動への関心の高さが伺えました。

大沼

総会後、雪も消えてミズバショウが見頃となっている八幡平ビジターセンター前の大沼周辺散策路で、パークボランティアさんによる樹名板の設置作業が行われました。

樹名板取り付け作業

八幡平ビジターセンターのスタッフさんのサポートを受けながら、皆さん張り切って樹名板を次々と設置してくださいました。散策路を歩かれる際には、ぜひこれらの樹名板の情報も参考にしながらお楽しみください。

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2015年04月21日八幡平アスピーテライン開通

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

4月17日、八幡平アスピーテラインが開通となりました。

朝方には八幡平方面に広い青空が広がっていたものの、徐々に雲行きが怪しくなってきました。

4月に入ってから暖かい日が続いたせいか、例年より積雪は少なめです。

秋田側蒸ノ湯ゲートでのテープカット

秋田側蒸ノ湯ゲートでのテープカットの様子。

今年もいよいよシーズン到来です。

秋田側バス運転手さんへの花束贈呈

アスピーテラインを運行するバスの運転手さんへ、花束が贈呈されました。

この後、見返峠は厚い雲に覆われ、雨から雪といった荒れた空模様に、、、

アスピーテラインではまだまだ降雪もあり、スノータイヤが欠かせません。現地を訪れる際には事前に道路情報をご確認の上、安全運転で雪の回廊をお楽しみください。(アスピーテラインは当面の間、17時00分から8時30分まで夜間通行止となります。)

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2015年02月24日乳頭スノーシューハイキング

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

ここのところ数日間はすっかり春のような暖かさで、気持ちの良い天気が続いていますが、10日ほど前は冬の嵐でした。このため、2/14(土)の後生掛スノーシューハイキング(八幡平ビジターセンター主催)は残念ながら中止となってしまいましたが、天候が回復した2/15(日)の乳頭スノーシューハイキング(休暇村乳頭温泉郷と環境省の共催)は、予定通りに開催されました。

冬のブナの回廊


夏には木漏れ日が心地よいブナの回廊、真冬はこんな様子となっています。冬の空吹湿原に向けて、いよいよ出発です。

雪漕ぎ


2日ほどの間に1mも新たに積もった雪の中を、一生懸命漕いで進みます。先頭で道を切り開く人はとても体力を使うため、順番に先頭を替わりながら進んでいきます。

雪漕ぎ体験


それほど雪が深くない平地で、雪漕ぎ体験をしてみてもらいました。この日参加してくれた小学生の女の子、楽しそうに張り切って進んでくれました。その後、ご家族の方々も負けじと雪漕ぎ体験を楽しんでいらっしゃったのが印象的でした。

休憩後の再スタート

途中、しばしの休憩をはさんで再スタートするも、やはり雪は深く、思うようなペースでは進めません。

空吹源泉

空吹源泉付近にある積雪計を確認すると、2.8m。この場所は風の通り道となっているせいか、他の場所よりも積雪が少なめでしたが、それでも1週間前の下見から0.8mも積雪が増えていました。雪漕ぎが大変なはずです、、、

この時点で、この場所の通過予定時刻を大幅に超えていて、しかもスタッフ・一般参加者の皆さん全員、雪漕ぎでかなり体力を消耗している状況でした。このため安全面を第一に考えスタッフ間で協議して行程を短縮し、この場所の上部にある空吹湿原へは行かずに来た道を引き返すこととしました。観察ポイントは減ってしまいましたが、そこはさすがのパークボランティアさん方、一度通ったコースの新たな観察ポイントを紹介しつつ、一般参加者の皆さんが最後まで楽しめるように工夫を凝らしたガイドをしてくださいました。

折り返し後の様子


帰り道、心地良い青空が広がり始め、日の光が雪原を綺麗に演出してくれました。

出発地点に戻ってきた時、参加者の方々の顔には疲れよりも満足感が浮かんでいるように見えたのがとても嬉しかったです。ご参加の皆さん、本当にお疲れ様でした。

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2015年01月22日冬の後生掛・八幡平地域と乳頭キャンプ場の様子

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

先週、今週と、冬場の貴重な好天を活用し、後生掛・八幡平地域と乳頭キャンプ場の巡視、設備点検に行ってきました。新年になってから初めて訪問したそれぞれの現地は、すっかり真冬の様相となっていました。今回は、そんな真冬の状況を少しご紹介します。


まずは八幡平の蒸ノ湯休憩所付近です。建物はすでに半分近く雪に埋まり、地上4mほどの高さに取り付けられている標識も、手を伸ばせば届きそうになっています。

蒸ノ湯休憩所


そしてそこから八幡平山頂方面に少し登ったところの木、立派な樹氷が成長中でした。
樹氷


後生掛(大沼)キャンプ場の四阿、雪がたっぷり積もってキノコのようなかわいい形になっていました。
後生掛(大沼)キャンプ場の四阿


後生掛(大沼)キャンプ場管理棟のすぐ脇にあるブナの木です。木に積もっている雪の塊が、まるで人のような形に見えませんか?こうした雪の塊から、色んなものの姿を連想するのも、冬のスノーシュー歩きの大きな楽しみの一つです。
後生掛(大沼)キャンプ場管理棟脇のブナの木


乳頭キャンプ場の中央サニタリー周辺は、すっかり広大な雪原となっていました。
乳頭キャンプ場の中央サニタリー周辺


いかがでしたか?冬は夏とはだいぶ違った光景が広がり、なんだか違う場所なんじゃないか?と思うような眺めだったのではないでしょうか。この他にも冬ならではと言えることとして、ウサギやカモシカ、キツネ、タヌキなど、様々な動物の足跡を雪の上に見て取ることができ、動物たちの行動の様子がすごくよく分かるということがあります。興味をお持ちになられたら、ぜひ各地で冬の間も開催されている自然観察会やスノーシューハイキングに参加してみて下さい。きっと新鮮な驚きと感動を味わえることと思います。


八幡平地域、乳頭・秋田駒ヶ岳地域の最新情報は、ぜひ下記のWebサイト等でもご確認ください。
冬に予定されている自然観察会やスノーシューハイキングなど、イベント情報も満載ですよ。


八幡平の自然 ~アスピーテ日誌~
http://blog.goo.ne.jp/hatimantai

八幡平ビジターセンター(Facebookページ)
https://www.facebook.com/hachimantaiVC

休暇村乳頭温泉郷
http://www.qkamura.or.jp/nyuto

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2014年11月28日八幡平地域の冬支度

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

八幡平地域では11月中旬にまとまった降雪があり、国立公園内はすっかり冬景色となりました。すでに10日ほど前になりますが、乳頭温泉郷と八幡平に行った際の写真をご紹介します。



乳頭温泉郷を流れる蟹沢の様子です。岩が雪の帽子をかぶっています。



鹿角市と仙北市の境界付近にある大場谷地はオオシラビソに雪がついていて、すでに真冬のモンスター(樹氷)を連想する状態でした。



大場谷地付近は車もほとんど通らなくなり、ノウサギが雪原を縦横無尽に走り回っている様子が見て取れました。



八幡平アスピーテラインの蒸ノ湯ゲート付近は、標高が高いこともあってすでに真冬の雰囲気。来春の開通に思いを馳せたひとときでした。



八幡平ビジターセンターも、ご覧のとおり冬支度を終えて冬期閉館中です。

八幡平地域は冬季閉鎖(八幡平アスピーテライン、国道341号線の鹿角市・仙北市境付近、県道駒ヶ岳線)となる道路が多く、また冬期でも開通している道路を走行する際にも十分な注意は必要となりますが、冬ならではのスノーシューイベントに参加したり、後生掛・玉川・乳頭といった冬期も営業している温泉でゆっくり雪見風呂を楽しむといった魅力があります。安全運転でぜひ冬の八幡平地域を味わいに来てみてください!

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2014年10月22日紅葉のブナの森ハイキング

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

先日、休暇村乳頭温泉郷と環境省の共催で、紅葉のブナの森ハイキングを開催しました。

気持ちよい秋晴れのもと、綺麗に色づいた乳頭温泉郷のブナの森をゆっくりと歩きながら、森の中に見られる様々な生き物たちの営みについてパークボランティアさん達の解説とともに学びました。



ブナの森の中は黄色い光にあふれていて、皆さん、地面に積もった枯れ葉を踏む感触を味わいながら楽しそうに歩かれていました。



大きなブナの枯れ木には、これまた大きなサルノコシカケがたくさん生えていました。その名の通り、猿が腰をかけてもびくともしない程の堅さ、そして座りやすそうな形です。



空吹湿原の近くにはマザーツリーと呼ばれるひときわ大きなブナの木があり、思わず見上げてしまいます。木々の世代交代についても学びました。



乳頭温泉郷のブナの森で見られるアカゲラやオオアカゲラ、アオゲラといったキツツキの食事跡も見つかりました。ブナの枯れ木にたくさんの丸い穴が開いています。



鶴の湯峡にかかる吊り橋、結構揺れますが、皆さん颯爽と渡られていました。吊り橋の下を流れる先達川は温泉水の影響で青みがかっていて、紅葉の時期は鶴の湯峡が特に美しい色合いとなります。

散策後、参加者の皆さんに紅葉のブナの森をテーマとした俳句を詠んでいただき、全員で作品を鑑賞して今回のハイキングを締めくくりました。

もうすぐ乳頭温泉郷は雪の季節となりますが、冬のブナの森もまた格別の味わいがあります。来年2月に予定されているスノーシューハイキングにも是非ご参加してみてください。

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2014年10月07日後生掛野営場・大沼の台風後巡視と紅葉

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

後生掛野営場と大沼に、台風通過後の状況確認に行ってきました。風の影響で落葉が多かった以外には、設備の破損・危険木など見受けられず、問題ありませんでした。

この周辺はちょうど2~3日ほど前から紅葉が見頃を迎えていて、今日もたくさんの方々がゆったりと散策しながら色とりどりの眺めを満喫されていました。



後生掛野営場はブナを中心に色づいていて、のんびりと秋のキャンプを楽しむことができそうです。



大沼湿原の草紅葉、とても味わい深いです。



大沼を一周する木道を歩いていると、随所でハッとする色彩に出会うことができます。

八幡平ビジターセンターのスタッフさんによると、この付近の紅葉は今週いっぱい楽しんでいただけそうな状況とのことでした。しばらくは穏やかなお天気が続きそうですし、ぜひ秋の八幡平を訪れてみてください。

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2014年10月03日縦走路の点検作業

十和田八幡平国立公園 鹿角 高橋 孝貴

秋田県と鹿角自然保護官事務所合同で、八幡平から秋田駒ヶ岳まで連なる長い縦走路のうち、大深岳から小白森までの区間の登山道・避難小屋点検作業に行ってきました。

有人施設からは遠く離れていて、避難小屋泊を伴う長い登山行程となるこのエリアは、アクセスしやすく整備された八幡平や秋田駒ヶ岳とは趣がガラリと異なり、少数の熟練登山者が本格的装備を持って歩く、ひっそりとしたところです。



ところどころに湿原があり、、、



急な斜面では植物の丈が低くて視界が開ける場所もありますが、オオシラビソやダケカンバ、ブナ等をはじめとした樹木や、チシマザサが生い茂る深い森の中を歩く部分が多くなります。



今回同行したベテラン自然公園管理員さんのお話によると、ここ数年はオオシラビソの世代交代の時期に当たるのではないかとのことで、オオシラビソの倒木が特に多く見られるそうです。



登山道を塞ぐ倒木は数人で連携して切断し、登山道脇に寄せて通行の妨げにならないようにします。なかなか大変な作業です。



宿泊した避難小屋、八瀬森山荘です。八瀬森近くの大場谷地から森の中に入ってすぐの場所にあります。今回の区間では八瀬森山荘の他、大白森から北に30分ほどの場所に大白森山荘があります。

今回の作業で歩いたコースは、静けさに満ちた素晴らしいところでした。ただその分、気軽に歩けるコースでないのも確かです。歩かれる際には万全の準備と心構えで、このエリアならではの魅力をお楽しみください。

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