秋田
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2008年03月14日(-.-)zZ 眠い・・
秋田 足利 直哉
昨日の秋田は暖かな一日でした。道ばたには、ふきのとう(秋田ではバッケなどと呼びます)が顔を出していました。
こんな春の陽気が続いてくると眠くなるとことがありますよね?『春眠暁を覚えず』などと言ったりもします。それはどうやら鳥の世界も同じようで・・・笑

見つけるのが遅れて、直ぐ近くまで車が行ってしまいヤバッって思ったけど・・もしかして気付いてない?

あれっ?もしかして寝てる??
承水路沿いの木でノスリがうたた寝をしていました。時間は午前10時30分。晴天で微風!絶好の条件だったことは間違いありません。その後、近くで物音がした時にびっくりして跳ね上がっていました。こういうリアクションは人間と全く一緒でした!!(笑) でもまだまだ睡魔に襲われたままのノスリは物音がした方に背を向けました。そうすると正面には私が乗る車があったのに全く無視されています。

「ふぅ~びっくりした・・」と言ったようでした。向きを変えて(これってある意味寝返り?)またスヤスヤと・・
もう愛おしくなって・・・でも笑いもこみ上げてきて我慢するのが大変でした。そりゃ鳥だって眠けりゃ寝るだろうけどこんな隙だらけのノスリって・・と思ってしまって爆笑をこらえるのが苦しかった・・・笑

ついに木の幹にもたれかかってしまったので「おやすみノスリン♪」と言い残して過ぎ去りました。
因みに・・気になったので帰りにもう一度この場所を回ってみたら、ノスリの姿はありませんでした。
こんな春の陽気が続いてくると眠くなるとことがありますよね?『春眠暁を覚えず』などと言ったりもします。それはどうやら鳥の世界も同じようで・・・笑

見つけるのが遅れて、直ぐ近くまで車が行ってしまいヤバッって思ったけど・・もしかして気付いてない?

あれっ?もしかして寝てる??
承水路沿いの木でノスリがうたた寝をしていました。時間は午前10時30分。晴天で微風!絶好の条件だったことは間違いありません。その後、近くで物音がした時にびっくりして跳ね上がっていました。こういうリアクションは人間と全く一緒でした!!(笑) でもまだまだ睡魔に襲われたままのノスリは物音がした方に背を向けました。そうすると正面には私が乗る車があったのに全く無視されています。

「ふぅ~びっくりした・・」と言ったようでした。向きを変えて(これってある意味寝返り?)またスヤスヤと・・
もう愛おしくなって・・・でも笑いもこみ上げてきて我慢するのが大変でした。そりゃ鳥だって眠けりゃ寝るだろうけどこんな隙だらけのノスリって・・と思ってしまって爆笑をこらえるのが苦しかった・・・笑

ついに木の幹にもたれかかってしまったので「おやすみノスリン♪」と言い残して過ぎ去りました。
因みに・・気になったので帰りにもう一度この場所を回ってみたら、ノスリの姿はありませんでした。
2008年03月12日お手入れ
秋田 足利 直哉
大潟のカモが集まっている水辺で、一羽のキンクロハジロ♀が一生懸命、長い時間を掛けて羽繕いをしていました。初めは流して見ていたのですが、手前にいるその姿が双眼鏡から目を離すと自然に目に入ってきます。気になって双眼鏡で覗くと水面で体を反転させて足を伸ばしてその付け根のお手入れをしたり、喉~胸のあたりを嘴でこすりその勢いで嘴が水を叩いたりと面白い様子が観察できました。

カモなどの水鳥にとって羽の撥水性は重要な問題ですのでお手入れは真剣そのものです。
時間にして20分ほどだったでしょうか?見ているとお尻の辺りに何度も嘴を付けていました。翼の手入れをしてはお尻へ。胸の手入れをしてはお尻へ・・と何度も何度も!調べてみるとカモの仲間はみんな尾の付け根の背中側に尾脂線(びしせん)という分泌線を持っていて、そこから分泌された物を嘴などで擦りとって体中に塗り広げていくのだそうです。
ようやく羽のお手入れが終わりました。そうすると・・・

首を伸ばして、体も持ち上げ、翼をぐーっと後ろへ反らして・・

その一瞬のストレッチ(?)の後に翼をバタバタバタと・・

一連の動きが終わると、心なしかスッキリした表情に見えました。
「ハイ!出来上がり」って感じでしょうか?その後、泳ぐ姿が気持ち良さげでもあり、満足げでもありました。

カモなどの水鳥にとって羽の撥水性は重要な問題ですのでお手入れは真剣そのものです。
時間にして20分ほどだったでしょうか?見ているとお尻の辺りに何度も嘴を付けていました。翼の手入れをしてはお尻へ。胸の手入れをしてはお尻へ・・と何度も何度も!調べてみるとカモの仲間はみんな尾の付け根の背中側に尾脂線(びしせん)という分泌線を持っていて、そこから分泌された物を嘴などで擦りとって体中に塗り広げていくのだそうです。
ようやく羽のお手入れが終わりました。そうすると・・・

首を伸ばして、体も持ち上げ、翼をぐーっと後ろへ反らして・・

その一瞬のストレッチ(?)の後に翼をバタバタバタと・・

一連の動きが終わると、心なしかスッキリした表情に見えました。
「ハイ!出来上がり」って感じでしょうか?その後、泳ぐ姿が気持ち良さげでもあり、満足げでもありました。
2008年03月11日落雁
秋田 足利 直哉
時計の針が17時30分を過ぎると大潟村に夜のとばりが降りてきます。その直前のわずかな時間、西側にある男鹿半島の山並を浮かび上がらせる残照が見る者に言葉を発することを止めさせるほどの美しい姿を見せてくれます。

そして太陽が沈み、夜の闇による支配が始まる頃、薄暗い上空をその日一日大潟で過ごしていたマガン達がねぐらに戻ってきます。その編隊は様々に形を変え甲高い鳴き声とともに湖面へと吸い込まれていきます。

ねぐらへと向かう【マガン】の群れ。
時間にして30分あまりですが、毎年この時期わずか2週間程しか見られないこの光景は下の写真の右の方のように『ただ見つめる』も良し、左の方のように『写真に納める』もまた良し!この光景が繰り広げられていることをまだ知らないとは何とも残念な気持ちなることを禁じ得ません。今ならまだ10万羽以上のマガンがねぐらに戻って来るシーンが見られます。暖かくしてお出かけ下さい!

自分の頭の上を数え切れないほどのマガンが通過していきます。

そして太陽が沈み、夜の闇による支配が始まる頃、薄暗い上空をその日一日大潟で過ごしていたマガン達がねぐらに戻ってきます。その編隊は様々に形を変え甲高い鳴き声とともに湖面へと吸い込まれていきます。

ねぐらへと向かう【マガン】の群れ。
時間にして30分あまりですが、毎年この時期わずか2週間程しか見られないこの光景は下の写真の右の方のように『ただ見つめる』も良し、左の方のように『写真に納める』もまた良し!この光景が繰り広げられていることをまだ知らないとは何とも残念な気持ちなることを禁じ得ません。今ならまだ10万羽以上のマガンがねぐらに戻って来るシーンが見られます。暖かくしてお出かけ下さい!

自分の頭の上を数え切れないほどのマガンが通過していきます。
2008年03月10日【実施報告】野鳥観察会「大潟草原に集う渡り鳥」
秋田 足利 直哉
昨日3月9日(日)野鳥観察会を実施し、定員を上回る30名の方々にお集まりいただきました。この時期の大潟村は主に日本海側の各地で越冬していたヒシクイの群れと主に太平洋側で越冬していたマガンの群れが北の繁殖地へ帰る前の中継地となっていて、この日の朝、ねぐらでカウントした際には15万羽を超えるマガンの群れが集結していたそうです。その他にも様々な渡り鳥が飛来しているので、135ha(ヘクタール)の鳥獣保護区だけでなく大潟村の西側及び南側一帯を移動しながら野鳥観察を行いました。
移動に際しては後援を頂きました大潟村教育委員会よりバス『かけはし』号を提供していただきました。目線の高いバスは野鳥を探すのに心強い存在でした。

大潟村のバス『かけはし』号で移動しながらの野鳥観察の様子。図鑑片手に講師のアドバイスも受けながらの観察です。

ねぐらにいた15万羽の【マガン】が各地に散らばって採餌している様子を観察しました。「よく見ると額の白いところが一羽ずつ違うんだね?」と言う鋭い感想も聞かれました。

この日のメインと言っても過言ではない(?)ベニヒワを観察しています。「めんこい鳥だね~」と皆さんから笑顔が溢れていました。
この日の野鳥観察にそなえて講師の方々は前日にそれぞれ下見をして下さり、当日も朝早くから大潟村に来て鳥の居場所を確認してコースを決めて下さいました。その甲斐あって行く先々で野鳥観察が出来ます。バスでの移動中も「右側でヒシクイの群れが餌を食べています。」とか「左側の林の下を飛び回っているのはムクドリです。」等と双眼鏡が離せませんでした。
思いがけない出会いもありました・・・このところ姿が見えなくなっていたコクマルガラスでしたが、前日の下見で講師の方が見つけてくれていました。私は「ちょっと前まで居たのに・・・」と残念に思っていたのでした・・と、言うのも参加者の中に大潟村に住む『カラス大好き少年』がいまして、その少年はご両親に双眼鏡を買って貰ってこの日の観察会を楽しみにしていると聞いていたので、ぜひコクマルガラスを見て貰いたい。と思っていたからです。
マガンを観察しようと回ったエリアに【ミヤマガラス】の群れを見つけたので、その講師の方が「よし!降りて観察しよう!!」とバスを降りました。私はその少年に「いよいよカラスの観察だよ」と言うと隣に乗っていた少年のお父さんが「○○君、出番だよ!」と声を掛けて足早にバスを降りていきました。一番見やすそうな場所に立てたスコープのそばで待っていた少年は一番に覗かせて貰ってじっくり観察していました。嬉しそうに戻ってきた少年は「ミヤマ見た!!」と満面の笑顔でした。ちょっとして講師の方が「コクマルもいる!」と言うので「○○君コクマルも居るって!」と言うと「うん!コクマルも見た」と・・流石です!!誰よりも先に見つけて既にじっくり観察していたようです。この少年が【コクマルガラス】を引き寄せたのだと思えてなりません!

数日前に撮影した【ミヤマガラス】の群れに混じる【コクマルガラス】 久しぶりに見てもカラスとは思えない可愛さでした。
この日もNHKの取材班が観察会に同行しました。参加者の方々と一緒になって野鳥観察をしながら取材をしていただき、地元ニュースでその模様が放映されました。

インタビューを受ける参加者。「初めて見る」という野鳥をたくさん観察できたからでしょうか?皆さん笑顔で話している姿が印象的でした。
「いつもだったら見られるはずなのに・・」「昨日の午後までは居たのに・・」というケースも若干ありましたが、この時期の渡り鳥に至る所で出会えた観察会でした。この日出会った鳥はカワウ・アオサギ・ダイサギ・コチョウゲンボウ・トビ・ノスリ・ケアシノスリ・ヒシクイ・マガン・オオハクチョウ・ヒドリガモ・コガモ・マガモ・カルガモ・オナガガモ・ホオジロガモ・ミコアイサ・カワアイサ・オオバン・カモメ・ユリカモメ・ムクドリ・ツグミ・ホオジロ・カワラヒワ・ベニヒワ・スズメ・ハクセキレイ・ハシボソガラス・ミヤマガラス・コクマルガラスの31種類でした。
末筆になりましたが、この観察会のために多大なご協力を頂きました日本野鳥の会秋田県支部所属の講師のお二方。本当にありがとうございました。
移動に際しては後援を頂きました大潟村教育委員会よりバス『かけはし』号を提供していただきました。目線の高いバスは野鳥を探すのに心強い存在でした。

大潟村のバス『かけはし』号で移動しながらの野鳥観察の様子。図鑑片手に講師のアドバイスも受けながらの観察です。

ねぐらにいた15万羽の【マガン】が各地に散らばって採餌している様子を観察しました。「よく見ると額の白いところが一羽ずつ違うんだね?」と言う鋭い感想も聞かれました。

この日のメインと言っても過言ではない(?)ベニヒワを観察しています。「めんこい鳥だね~」と皆さんから笑顔が溢れていました。
この日の野鳥観察にそなえて講師の方々は前日にそれぞれ下見をして下さり、当日も朝早くから大潟村に来て鳥の居場所を確認してコースを決めて下さいました。その甲斐あって行く先々で野鳥観察が出来ます。バスでの移動中も「右側でヒシクイの群れが餌を食べています。」とか「左側の林の下を飛び回っているのはムクドリです。」等と双眼鏡が離せませんでした。
思いがけない出会いもありました・・・このところ姿が見えなくなっていたコクマルガラスでしたが、前日の下見で講師の方が見つけてくれていました。私は「ちょっと前まで居たのに・・・」と残念に思っていたのでした・・と、言うのも参加者の中に大潟村に住む『カラス大好き少年』がいまして、その少年はご両親に双眼鏡を買って貰ってこの日の観察会を楽しみにしていると聞いていたので、ぜひコクマルガラスを見て貰いたい。と思っていたからです。
マガンを観察しようと回ったエリアに【ミヤマガラス】の群れを見つけたので、その講師の方が「よし!降りて観察しよう!!」とバスを降りました。私はその少年に「いよいよカラスの観察だよ」と言うと隣に乗っていた少年のお父さんが「○○君、出番だよ!」と声を掛けて足早にバスを降りていきました。一番見やすそうな場所に立てたスコープのそばで待っていた少年は一番に覗かせて貰ってじっくり観察していました。嬉しそうに戻ってきた少年は「ミヤマ見た!!」と満面の笑顔でした。ちょっとして講師の方が「コクマルもいる!」と言うので「○○君コクマルも居るって!」と言うと「うん!コクマルも見た」と・・流石です!!誰よりも先に見つけて既にじっくり観察していたようです。この少年が【コクマルガラス】を引き寄せたのだと思えてなりません!

数日前に撮影した【ミヤマガラス】の群れに混じる【コクマルガラス】 久しぶりに見てもカラスとは思えない可愛さでした。
この日もNHKの取材班が観察会に同行しました。参加者の方々と一緒になって野鳥観察をしながら取材をしていただき、地元ニュースでその模様が放映されました。

インタビューを受ける参加者。「初めて見る」という野鳥をたくさん観察できたからでしょうか?皆さん笑顔で話している姿が印象的でした。
「いつもだったら見られるはずなのに・・」「昨日の午後までは居たのに・・」というケースも若干ありましたが、この時期の渡り鳥に至る所で出会えた観察会でした。この日出会った鳥はカワウ・アオサギ・ダイサギ・コチョウゲンボウ・トビ・ノスリ・ケアシノスリ・ヒシクイ・マガン・オオハクチョウ・ヒドリガモ・コガモ・マガモ・カルガモ・オナガガモ・ホオジロガモ・ミコアイサ・カワアイサ・オオバン・カモメ・ユリカモメ・ムクドリ・ツグミ・ホオジロ・カワラヒワ・ベニヒワ・スズメ・ハクセキレイ・ハシボソガラス・ミヤマガラス・コクマルガラスの31種類でした。
末筆になりましたが、この観察会のために多大なご協力を頂きました日本野鳥の会秋田県支部所属の講師のお二方。本当にありがとうございました。
2008年03月07日低湿地にいる深山
秋田 足利 直哉
今日の秋田市街は朝方短時間に降った雪で露出しかかった大地がまたもや雪化粧。でも気温が高いので早くも雪が溶け出してきました。
冬将軍も余程、名残惜しいのか・・三寒四温の寒の期間には名残の雪を降らせています。今日の雪もきっとそんな、なごり雪なのではないでしょうか?
まだ鳥の観察を始めて半年余りですが、観察ノートには随分たくさんの鳥の名前が書き込まれています。鳥の名前というのはとても興味深いもので、「なるほど!」と思うような名前もあれば、「何でこんな名前になったのか?」と思うようなものまで色々です。
今、大潟には名前に「深山(みやま)」と付く鳥がいます。【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】です。漢字で書くと【深山頬白】と【深山鴉(烏)】です。深山と聞いてイメージするのは「奥深い山」ではないでしょうか?しかし大潟は八郎潟を干拓して生まれた土地で、その標高は標高0m以下となっています。ですからもしかしたら日本でもっとも「深山」とかけ離れた土地に数えられるのではないでしょうか?

【深山頬白・ミヤマホオジロ】です。

【深山鴉・ミヤマガラス】です。【深山烏】とも表記します。
辞典で【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】を調べてみると、どちらも奥深い山に生息する鳥ではないようで、「平地の開けたところで・・」や「低山の林や平地・耕地などの地上で・・」と言う表記があります。「大潟には山の鳥も生息しているのか?」と思ったりもしましたが、この2例に関しては名前と生息地は特別深い関係はないと言うことのようです。どうしてそんな名前になったのでしょうかね?それに【ミヤマホオジロ】に関しては頬も白くないですからね・・。
※参考文献:三省堂「世界鳥名事典」
冬将軍も余程、名残惜しいのか・・三寒四温の寒の期間には名残の雪を降らせています。今日の雪もきっとそんな、なごり雪なのではないでしょうか?
まだ鳥の観察を始めて半年余りですが、観察ノートには随分たくさんの鳥の名前が書き込まれています。鳥の名前というのはとても興味深いもので、「なるほど!」と思うような名前もあれば、「何でこんな名前になったのか?」と思うようなものまで色々です。
今、大潟には名前に「深山(みやま)」と付く鳥がいます。【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】です。漢字で書くと【深山頬白】と【深山鴉(烏)】です。深山と聞いてイメージするのは「奥深い山」ではないでしょうか?しかし大潟は八郎潟を干拓して生まれた土地で、その標高は標高0m以下となっています。ですからもしかしたら日本でもっとも「深山」とかけ離れた土地に数えられるのではないでしょうか?

【深山頬白・ミヤマホオジロ】です。

【深山鴉・ミヤマガラス】です。【深山烏】とも表記します。
辞典で【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】を調べてみると、どちらも奥深い山に生息する鳥ではないようで、「平地の開けたところで・・」や「低山の林や平地・耕地などの地上で・・」と言う表記があります。「大潟には山の鳥も生息しているのか?」と思ったりもしましたが、この2例に関しては名前と生息地は特別深い関係はないと言うことのようです。どうしてそんな名前になったのでしょうかね?それに【ミヤマホオジロ】に関しては頬も白くないですからね・・。
※参考文献:三省堂「世界鳥名事典」
2008年03月06日ゆきむし-その2-
秋田 足利 直哉
2月20日のこの日記で、雪の上でも虫が見られますよ。と言うことでセッケイカワゲラを紹介しましたが、先日も雪虫大発生でした。テレマークスキーで歩いていたのですが、彼らを避けて歩くのが大変なほど多くの雪虫がいました。その時の彼らは思い思いに行動しているように見えて、実は同じ方向を目指して歩いているように感じました。もしかしたら渡り鳥と同じように生きるための旅をしているのかも知れません。
その旅の途中で、スキーを履いた人間が来たら飛んで逃げたらいいじゃん!と思うこともありますが、調べてみるとセッケイカワゲラには翅(はね)が無いか、痕跡翅があるに留まるようです。つまり飛べないと云うことです。実際に写真で見ても翅は見えません。腹部の節がハッキリと見えますよね?

【セッケイカワゲラ】・・・(だと思います。)腹部の節が確認できますね。
しかしよく見ると翅(はね)のある雪虫もいます。それらはセッケイカワゲラよりも大きく、黒い脈の入った翅が見えて、腹部の節は見えていません。私には彼らが飛べないのかそれとも敢えて飛ばずに歩いているのか解りませんが、セッケイカワゲラと同じように歩き続けていました。

【オカモトクロカワゲラ】・・・(だと思います。)黒い脈があって暗褐色の薄い翅が見えますね。
彼らは昆虫の分類では『せき翅目』と云うグループに属しています。彼らは有翅昆虫の中でも原始的な特徴を持つ一群だそうで、祖先として関連があると考えられている物は古生代の二畳紀(ペルム紀)の化石群に求めることが出来るのだそうです。と云うことはいくらかの進化や適応はしているものの遙か昔からから変わらず繰り返し行われてきた行動を目の当たりにしていることになるのか・・?などと考えると小さな昆虫がもの凄く力強い生き物に見えてしまいます。
その旅の途中で、スキーを履いた人間が来たら飛んで逃げたらいいじゃん!と思うこともありますが、調べてみるとセッケイカワゲラには翅(はね)が無いか、痕跡翅があるに留まるようです。つまり飛べないと云うことです。実際に写真で見ても翅は見えません。腹部の節がハッキリと見えますよね?

【セッケイカワゲラ】・・・(だと思います。)腹部の節が確認できますね。
しかしよく見ると翅(はね)のある雪虫もいます。それらはセッケイカワゲラよりも大きく、黒い脈の入った翅が見えて、腹部の節は見えていません。私には彼らが飛べないのかそれとも敢えて飛ばずに歩いているのか解りませんが、セッケイカワゲラと同じように歩き続けていました。

【オカモトクロカワゲラ】・・・(だと思います。)黒い脈があって暗褐色の薄い翅が見えますね。
彼らは昆虫の分類では『せき翅目』と云うグループに属しています。彼らは有翅昆虫の中でも原始的な特徴を持つ一群だそうで、祖先として関連があると考えられている物は古生代の二畳紀(ペルム紀)の化石群に求めることが出来るのだそうです。と云うことはいくらかの進化や適応はしているものの遙か昔からから変わらず繰り返し行われてきた行動を目の当たりにしていることになるのか・・?などと考えると小さな昆虫がもの凄く力強い生き物に見えてしまいます。
2008年03月05日ハクガン再来
秋田 足利 直哉
お陰様をもちまして、来る3月9日(日)開催予定の野鳥観察会は定員に達しました。誠にありがとうございます。ご参加いただける皆さん、当日お会いするのを楽しみにいたしております。安全第一で集合場所までお越し下さい。
嬉しいことに秋田県内では野鳥への関心も高く、各新聞紙上でも結構頻繁に野鳥に関する記事を見かけます。今回の野鳥観察会の募集に際しても各新聞社や地元FM局などで告知をしていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
そうそう!本日の地元新聞の「北斗星」と言う欄に昨日、小松保護官が電話取材を受けた際の記事が載っています。興味のある方はご覧下さい。
2月29日にハクガンがみたび大潟に飛来しました。1度目は昨年11月中旬。その後僅か数日の滞在でした。2度目は昨年12月中旬。この時はちょうど1ヶ月間の滞在でした。そして今度が3度目です。今度はどれくらいの滞在期間になるのでしょうかね?

【ヒシクイ】の群れに混じって採餌する【ハクガン】
昨日も寒空の中、元気に餌を食べている姿を見ることが出来ました。今度の観察会まで居てくれることを願いましょう!!
3度目の飛来となるハクガンですが前2度は25羽の群れでしたが現在は24羽の群れになっています。何があったのか知るすべはありませんが、私たちに出来ることは、繁殖地に戻るまでの長旅を全員が乗り切れるだけの体力を蓄えて無事に渡っていくまでを見守る事です。厳しい自然の中で生活する彼らが今、大潟ですべき事は「体力づくり」なのです。
前回の飛来時にも極一部に見られ、残念な思いでいっぱいでしたが、ハクガンをカメラに納めようと接近して追い回すようなことが見受けられました。また遠くのハクガンを求めるあまり、近くにいるヒシクイ・マガンの群れを追い払うようなこともままあったようです。これでは彼らが余計な体力を消費してしまうでしょう・・。
節度ある『野鳥観察』で『彼らの生活』を崩すことのないようにしましょう!!
嬉しいことに秋田県内では野鳥への関心も高く、各新聞紙上でも結構頻繁に野鳥に関する記事を見かけます。今回の野鳥観察会の募集に際しても各新聞社や地元FM局などで告知をしていただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
そうそう!本日の地元新聞の「北斗星」と言う欄に昨日、小松保護官が電話取材を受けた際の記事が載っています。興味のある方はご覧下さい。
2月29日にハクガンがみたび大潟に飛来しました。1度目は昨年11月中旬。その後僅か数日の滞在でした。2度目は昨年12月中旬。この時はちょうど1ヶ月間の滞在でした。そして今度が3度目です。今度はどれくらいの滞在期間になるのでしょうかね?

【ヒシクイ】の群れに混じって採餌する【ハクガン】
昨日も寒空の中、元気に餌を食べている姿を見ることが出来ました。今度の観察会まで居てくれることを願いましょう!!
3度目の飛来となるハクガンですが前2度は25羽の群れでしたが現在は24羽の群れになっています。何があったのか知るすべはありませんが、私たちに出来ることは、繁殖地に戻るまでの長旅を全員が乗り切れるだけの体力を蓄えて無事に渡っていくまでを見守る事です。厳しい自然の中で生活する彼らが今、大潟ですべき事は「体力づくり」なのです。
前回の飛来時にも極一部に見られ、残念な思いでいっぱいでしたが、ハクガンをカメラに納めようと接近して追い回すようなことが見受けられました。また遠くのハクガンを求めるあまり、近くにいるヒシクイ・マガンの群れを追い払うようなこともままあったようです。これでは彼らが余計な体力を消費してしまうでしょう・・。
節度ある『野鳥観察』で『彼らの生活』を崩すことのないようにしましょう!!
2008年03月04日キツツキの仕業
秋田 足利 直哉
今日の秋田は午前中は天気予報がズバリ的中して「雪」、午後からは終日雪の予報に反して「青空」が見えています。この分だと夕陽も見られるかも知れませんね?
ところで・・皆さんはいつも通っている道で、これまで気付かなかった物を見つけて凄くびっくりした経験はありませんか?
実は今日、いつも大潟草原鳥獣保護区への巡視で通る道筋にこんな物を見つけてびっくりしました。なぜ今まで気付かなかったんだろうか?と思うほど道路から見やすい位置にあるのですが・・・。本当に全くノーマークな存在でした。

最近ではあまり見かけなくなった(?)木製の電柱に注目して下さい。握りコブシよりやや小さな穴がいっぱいあります。
この辺りは大潟に行く時には、ほぼ毎回通っている道です。ここから巡視が始まると言ってもいいかもしれません・・・。それなのに・・・(苦笑)
場所からしてアカゲラの仕業だと思います。わざわざ厳しい体制になる面に穴を掘ったと云うことは雨や雪への備えなのでしょうか?そもそも何故こんな場所に??
そう言えば先月だったでしょうか?プライベートで行った里山の山頂に鎮座する神社の壁面にも「キツツキの仕業」を見つけました。大きさは電柱の物よりもやや小振りだったような・・。あの固い電柱に穴を開けるくらいですから壁の板材に穴を開けるなんて容易い事だったでしょうね?

とある神社の壁に明けられた穴がいっぱい見えます。なんとも罰当たりな場所に穴を開けたものです・・。
それにしても何を思ってこんな事をするのでしょうか?今度、穴をのぞいてみようかと思っています!
ところで・・皆さんはいつも通っている道で、これまで気付かなかった物を見つけて凄くびっくりした経験はありませんか?
実は今日、いつも大潟草原鳥獣保護区への巡視で通る道筋にこんな物を見つけてびっくりしました。なぜ今まで気付かなかったんだろうか?と思うほど道路から見やすい位置にあるのですが・・・。本当に全くノーマークな存在でした。

最近ではあまり見かけなくなった(?)木製の電柱に注目して下さい。握りコブシよりやや小さな穴がいっぱいあります。
この辺りは大潟に行く時には、ほぼ毎回通っている道です。ここから巡視が始まると言ってもいいかもしれません・・・。それなのに・・・(苦笑)
場所からしてアカゲラの仕業だと思います。わざわざ厳しい体制になる面に穴を掘ったと云うことは雨や雪への備えなのでしょうか?そもそも何故こんな場所に??
そう言えば先月だったでしょうか?プライベートで行った里山の山頂に鎮座する神社の壁面にも「キツツキの仕業」を見つけました。大きさは電柱の物よりもやや小振りだったような・・。あの固い電柱に穴を開けるくらいですから壁の板材に穴を開けるなんて容易い事だったでしょうね?

とある神社の壁に明けられた穴がいっぱい見えます。なんとも罰当たりな場所に穴を開けたものです・・。
それにしても何を思ってこんな事をするのでしょうか?今度、穴をのぞいてみようかと思っています!
2008年03月03日コハクチョウの食事風景
秋田 足利 直哉
3月になって秋田でも広葉樹の芽が膨らんできて、ネコヤナギが見られたり、マルバマンサクの蕾がほころんできたり・・と「春の便り」も聞かれるようになりましたが、今日の秋田は「寒の戻り」と云った風情で雪が降っています。
このところの大潟には、冬が厳しさを増した一時、姿が見られなくなった鳥の姿が戻ってきました。その代表的な鳥がマガンとコハクチョウでしょうか?マガンはこれまでもヒシクイの群れに混じって観察されてはいましたが、最近は日中でも300羽を越えるマガンだけの群れがいくつも観られるようになってきました。
コハクチョウはそれよりも遅れて数を増やしてきました。群れの規模は小さく、この日は5~20羽程でした。コハクチョウ達はきっと長時間飛んで大潟へやってきたのでしょう。体力も相当消耗したでしょう。だから・・と云うことなのでしょうか?この日、見たコハクチョウ達は神経を「食事」に傾注しているようで、私に気付いても食事を止めることはありませんでした。

【コハクチョウ】一時、姿が見えなかったコハクチョウが戻ってきました。


「綺麗な鳥」と云ったイメージのあるハクチョウですが餌を食べるシーンはなかなかのワイルドさでした。
食べているのは稲藁でしょうか?雪の中、氷の中、泥の中だってお構いなしです。口を広げて稲株の列に沿って前進して行きます。そして顔を上げた時にはたくさんの稲藁をくわえていました。嘴や顔に泥が付いたって気にせず、おかわりを続けていました。
このところの大潟には、冬が厳しさを増した一時、姿が見られなくなった鳥の姿が戻ってきました。その代表的な鳥がマガンとコハクチョウでしょうか?マガンはこれまでもヒシクイの群れに混じって観察されてはいましたが、最近は日中でも300羽を越えるマガンだけの群れがいくつも観られるようになってきました。
コハクチョウはそれよりも遅れて数を増やしてきました。群れの規模は小さく、この日は5~20羽程でした。コハクチョウ達はきっと長時間飛んで大潟へやってきたのでしょう。体力も相当消耗したでしょう。だから・・と云うことなのでしょうか?この日、見たコハクチョウ達は神経を「食事」に傾注しているようで、私に気付いても食事を止めることはありませんでした。

【コハクチョウ】一時、姿が見えなかったコハクチョウが戻ってきました。


「綺麗な鳥」と云ったイメージのあるハクチョウですが餌を食べるシーンはなかなかのワイルドさでした。
食べているのは稲藁でしょうか?雪の中、氷の中、泥の中だってお構いなしです。口を広げて稲株の列に沿って前進して行きます。そして顔を上げた時にはたくさんの稲藁をくわえていました。嘴や顔に泥が付いたって気にせず、おかわりを続けていました。


その淡い緑色の色彩を放っていた物は【サルオガセ属】に分類される地衣類でした。日本では現在約40種類(42種類のようですが・・)知られているようです。私が見たのはブナの幹に付着して短く垂れ下がっていたものでした。
解りにくいかも知れませんが、ブナの幹にまるで髭でも生えているかのように見えているのが地衣類【サルオガセ属】の仲間です。
よく見られる種類は【ヨコワサルオガセ】【ホンドサルオガセ】などがあるそうですが、判別するには枝分かれの様子等細部までの観察が必要です。この日見つけたものは目線よりも遙か上にあってそれが出来ず同定は出来ませんでした。(きっと【○○○】だと思うんだけど・・と言う候補はあるのですが・・)
地衣類は菌類と違って、木を養分にして木を腐らせることはなく、この仲間も見た目は寄生植物のようですが、実際は空気中の水分を直接吸収して、光合成を行っています。つまり自活しているのです。【サルオガセ属】は『霧藻』と呼ばれることもあるようですが、そこから連想できるように霞を食べて生きているのです。
ブナに髭が生えているかのような見た目と霞を食べて生きているという生態からまさに仙人のような生き物と言えるのではないでしょうか?