十和田八幡平国立公園 十和田
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2016年07月26日『80周年!』
十和田八幡平国立公園 大野 花南
夏の十和田湖 (御鼻部山展望台から)です。
風の少ない日はマリンブルーの湖面に白い雲が写っています。
また、この時期は雲海で湖が覆われ、幻想的な雰囲気となる日があります。
さて、十和田湖、奥入瀬渓流、八甲田連峰を有する十和田八幡平国立公園十和田八甲田地域が
今年の2月1日に指定『80周年』を迎えました。
7月9日には指定80周年を記念しての、式典が十和田湖畔休屋で行われました。
当日は地域の関係者や十和田湖保育園の子ども達など
280名以上の方々が会場へお越しくださいました。
環境省、青森県、秋田県の共催で行われたこの式典は、当日までの準備、調整、
当日の運営、後片付け等、多くの方にご協力いただき、無事に終えることができました。
ご協力いただいた皆さま、大変ありがとうございました。
式典終了後には十和田湖の遊覧船の特別無料運行が行われたり、
夜は湖畔に花火が打ち上げられる等、盛りだくさんな1日でした。
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大暑が過ぎ、各地から梅雨明けのお知らせが聞こえてきます。
今日の十和田湖は晴天で日差しが暑いですが、湖から吹く風は少し冷たく、ここち良いです。
湖畔でまったり涼みにいらっしゃいませんか...( ^o^ )
十和田自然保護官事務所 大野
2016年04月27日蔦野鳥の森、オープン!
十和田八幡平国立公園 大野 花南
久しぶりの日記更新になりました、十和田自然保護官事務所の大野です。
事務所がある休屋周辺のサクラの蕾が膨らんできています。
もう数日すると、十和田湖を眺めながら、お花見が楽しめそうです。
さて、4月25日に蔦野鳥の森遊歩道の冬期閉鎖を解除し、
また散策をお楽しみいただけるようになりました。
蔦沼 / キクザキイチゲ
遊歩道上の雪は融けてしまいましたが、
蔦沼から見える赤倉岳には、まだ雪が残っています。
菅沼に群生するミズバショウも見頃です。
水面に雪が少し残る瓢箪沼では、カエルの卵が見られます。
蔦野鳥の森遊歩道は点在する6つの沼を巡るコースになっています。
春の花が顔を出し、これからは新緑の美しい季節です。
野鳥のさえずりを聴きながら、ゆっくり散策してみませんか。
2015.5.11の長沼
2016年04月26日国指定鳥獣保護区内、制札交換作業
十和田八幡平国立公園 十和田 阿保 聡
はじめまして、今年度より十和田自然保護官事務所のアクティブ・レンジャーとして勤めることになりました阿保です。私独自の視点で十和田八甲田地域の魅力を発信していこうと思っておりますので、よろしくお願い致します。
さて、自然保護官事務所の業務には国指定鳥獣保護区の管理業務も含まれており、当事務所では、国指定十和田鳥獣保護区、国指定下北西部鳥獣保護区、国指定小湊鳥獣保護区を担当しています。鳥獣保護区がどういうものかはこちらに詳しい概要が載っています。
国指定鳥獣保護区内には、その地域であることを指し示す看板(制札)が複数設置されています。
こういう看板なのですが、見たことある方も多いのではないでしょうか。
積雪の多い地区では雪で曲がって折れてしまうことも多く、そういう場合は交換が必要になり、先日その作業を行ってきたので簡単にご紹介します。
ちょっと見づらい写真ですが、これは十和田湖の生出(おいで)キャンプ場近くにある制札です。雪融けと共に曲がってしまいました。
引き抜いてみると支柱が地中で折れてしまっていました。当然支柱を交換しないといけません。制札も曲がって錆が出ているので交換します。
支柱を埋めるためには深さ60~80cm程度の穴を掘りますが、なかなか大変です。
完成写真です。
国指定十和田鳥獣保護区内だけで約50本の制札が設置されていますが、それらをすべて管理する必要があります。
十和田湖はこれから新緑の気持ちいい季節になり、生出キャンプ場もゴールデンウィーク前には解放しますので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
2015年11月13日十和田八甲田地区PV 20周年!
十和田八幡平国立公園 大野 花南
十和田八甲田地区パークボランティア(PV)連絡会が発足20周年を迎えました。
20周年の節目を記念し、11月7日(土)に酸ヶ湯温泉で式典が開催されましたので、
その様子をご紹介いたします。
開会式 あいさつの様子
PV 福村会長 / 十和田自然保護官事務所 田畑上席自然保護官
酸ヶ湯温泉 間山常務取締役
記念講演の様子
講師は東北巨木調査研究会の山本光一さんです。
山本さんは巨木調査をしながら、情報誌(しるばにあっぷる)を発行、
ウォーキングクラブの顧問をするなど、精力的に活動されている方です。
PVの一員でもあります。
講演内容は、青森・岩手・秋田の巨木についてという事で、
山本さんが調査してきた、とっておきの巨木たちを紹介してくださいました。
PV事務局の髙田さんから「20年を振り返って」ということで、
今までの活動内容について活動写真と共に紹介されました。
PVの皆さんは懐かしそうな、嬉しそうな表情で見ていました。
また、PV前会長の大塚さんから、活動の思い出をお話いただきました。
発足当時の話や、活動での苦労、笑い話など、興味深いお話がたくさんありました。
パネルディスカッションの様子
今後のPV活動に向けて、それぞれの意見が発表されました。
会場からも意見が出され、時間が足りないくらいでした。
式典が終わった後は、懇親会が開かれ、会場は終始賑やかでした。
準備や当日の運営・進行に携わったみなさま、大変お疲れさまでした。
最後にお知らせです!
来年、十和田八幡平国立公園十和田八甲田地域が国立公園指定80周年を迎えます。
記念事業の一環として、現在ロゴマークのデザインを募集しております。
▼詳しくは東北地方環境事務所HPをご覧ください。
http://tohoku.env.go.jp/to_2015/80.html
〆切が12月11日となっておりますが、たくさんのご応募お待ちしております!
十和田湖に、冬の渡り鳥たちがやってきています。
2015年10月02日秋の蔦野鳥の森整備
十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南
10月1日(木)に蔦野鳥の森の歩道整備を行いましたので、
その様子をご紹介いたします。
天候が心配されましたが、作業中は風もなく、
青空が広がっていました。嵐の前の静けさでしょうか。
パークボランティアの方16名と当所3名の合計19名が3班に分かれて、
野鳥の森を2時間半ほど掛けて整備作業を行いながら歩きました。
作業内容は案内板掃除、側溝の泥かき、笹の刈払い、枯死木の撤去等です。
カエデの葉が色づき始めていましたが、蔦の紅葉の見頃はもう少し先の
10月下旬頃かと思われます。蔦沼までは歩いて10分ほどで行けますので、
近くにお越しの際はぜひ足を運んでいただけたらと思います。
↑ 長沼 / 蔦沼
冷たい風の日が続いていましたが、この日は日差しが温かく、動いていると汗が出した。
そのような中、一生懸命進んで作業に当たってくださったパークボランティアの皆さんに
感謝の気持ちでいっぱいになります。朝からの作業、大変お疲れさまでした!
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十和田ビジターセンターにてアクティブレンジャー写真展開催中です!
(10月1日~31日)
HP: http://www.env.go.jp/park/towada/guide/towadavc/index.html
Facebook: https://www.facebook.com/vc.towada
2015年10月01日秋の気配
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
十和田自然保護官事務所の畑中です。
十和田湖周辺では、夏から続いたオホーツク海気団から吹く冷たく湿った風(ヤマセ)が原因で曇空が続いていましたが、最近やっと秋晴れが見られるようになってきました。紅葉も徐々に進み10月20日頃が紅葉の見頃と予想されていますので、是非足を運んでいただき、秋の十和田湖を満喫していただければと思います。
十和田湖を一望できる瞰湖台展望台
十和田湖より一足早く紅葉が進んでいる八甲田の状況を見てきましたので、お知らせ致します。当日の予報は、晴れとなっていましたが八甲田は雨風が強く、時折霰が降る初冬のような天候でした。肝心の紅葉ですが、例年よりも早く進んでおり紅葉スポットの毛無岱では見頃を迎えていました。紅葉を見に山へお出かけの際には、天候が急変することも考えられるため、しっかりと準備をしたうえで、楽しんでいただければと思います。
毛無岱の紅葉
最後に今年も和井内養殖場の十和田湖からの魚道にはたくさんのヒメマスが産卵のため、急流の中を力強く泳ぐ姿を見ることができました。紅葉だけでなく、ヒメマスが遡上する姿を見ると今年も秋になったなと実感します。
2015年08月18日いたずら
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
十和田自然保護官事務所の畑中です。
先日、設置している入山者カウンターを確認に行ったところ、驚かされることがありましたので、お知らせします。
現場はけもの道になりつつある歩道の奥深い木々が生い茂る場所で、また蚊が多く、蚊に好かれる私にとって苦手な場所でもあります。
蚊から熱烈なアタックを受けるのを覚悟して、設置場所に向かうとカウンターの向きがいつもと少し変わっていることに気付きました。よく見ると、カウンターのいたる所に犯人(ツキノワグマ)の落し物と思われる「毛」が無数に付着していました。今年は目撃情報も多いので、いつか遭遇するかもしれませんが、極力対面するのは避けたいものです。
幸いにもカウンターは多少変形するだけで済みました。看板や標識がいたずらされるという話は聞いたことはありますが、カウンターにいたずらしてきたのは初めてで、驚かされました。もし、カウンターに異常を発見したら、当所までご連絡いただけると幸いです。
変形したカウンター
青森ではねぶた祭りも終わり、日中こそ暑いものの朝晩だいぶ涼しくなってきて、八甲田では徐々に秋の気配を感じられるようになってきました。
左:八甲田の森 右:森の中で見られたキノコ
まだまだ残暑厳しい場所もあるかと思いますので、気休め程度ですが、最後に「涼」をお届けします。
グダリ沼(田代平)のバイカモ
2015年08月17日井戸岳植生復元作業
十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南
暑い日が続いていましたが、ここ2~3日で十和田湖は朝晩少し肌寒くなってきました。
日も少しずつ短くなってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、先日(8/8)行われた井戸岳植生復元作業の様子を写真でご紹介いたします。
前回は植生復元施設の簡易補修作業行い、今回は、施設内の植生調査を行いました。
◆酸ヶ湯温泉
スタートは酸ヶ湯温泉側の登山口から!
総勢11名(青森県自然保護課、十和田八甲田地区パークボランティア、ウォッチング青森、当所)で、調査を行う井戸岳を目指します。
◆毛無岱からの眺め / キンコウカ
1時間ほどで、八甲田の見所のひとつ、毛無岱に到着です。
初夏~夏にかけて、キンコウカが辺り一面を黄色く染めます。
この日は、もうピークを過ぎている様子でした。
紅葉もとてもキレイなので、おすすめの場所です!
◆大岳避難小屋
さらに1時間ほどで大岳避難小屋に到着です。
ここで作業内容の打合せ等を行い、いよいよ作業が始まります。
◆井戸岳
◆植生調査の様子
年に1回、前年に比べてどのくらい植生が回復しているか、調査をします。
雨風等で土が流れやすい場所のため、「一度無くなってしまった植物がまた根付くのは難しい」との話を聞きましたが、写真を見比べてみると、明らかに前年よりも増えている調査区もあり、嬉しい気持ちになりました。
最後に!
◆井戸岳からの眺め
山登りでの好天には中々恵まれない私ですが、久しぶりに好天!しかも雲海です!
写真でお伝えしきれないのが、大変残念です...
◆大岳山頂からの眺め (3年前の写真です)
実は3年前の今頃にもキレイな雲海に遭遇していました。
参加されたみなさま、暑い中での作業大変お疲れさまでした!
2015年07月01日井戸岳植生復元①
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
皆様ご無沙汰しております。
十和田自然保護官事務所の畑中です。事務所がある十和田湖では、まだ梅雨入りこそしていませんが、蒸し暑くなってきました。
さて、6月20日(土)、十和田八甲田地区パークボランティア(PV)の方々を中心に、総勢18名で井戸岳植生復元を行ってきましたので、簡単ではありますがお知らせ致します。
この植生復元作業は毎回強風との戦いですが、当日は風が弱く作業日和となりました。今回の作業は、植生復元施設の簡易補修ということで、ハンマー等を用いて、雪と寒さの影響で浮き上がってしまった杭等の打ち直し作業を行いました。例年に比べ、浮き上がっている杭が多いように感じられ、PVの方に伺ったところ、今年は雪が少なく、地面が冷えたことが原因ではないかとのことでした。
この植生復元作業に併せて、資材の運搬、木道の補修及び雪渓に設置したロープの手直し(先週PVの方々で設置)作業も行っていただきました。PVの方々の活躍により快適に登山を楽しんでもらえることと思います。もし、PVの方をお見かけしましたら、「ご苦労様」とお声掛けしていただけると幸いです。
左上:資材運搬の様子
右上:木道補修の様子
左下:雪渓に設置したロープ手直しの様子
右下:植生復元作業の様子
また、雪解けが例年より2週間ほど早く、色とりどりの花々が一気に開花しているようでした。景色だけでなく様々な花々を楽しむことができますので、八甲田へ足を運んでいただければと思います。
左上:チングルマ
右上:ミヤマオダマキ
左下:ミヤマキンバイ
右下:ゴゼンタチバナ
少し先の話になりますが、今年はこの場所からどんな紅葉が見られるのか今から楽しみです。
登ったことがある方はわかると思いますが、長年笹藪に覆われて悪路として名高い北八甲田山系高田大岳(1552m)の登山道が、今年ついに刈り払いが行われましたので、先月巡視に行ってきました。
以前はとても普通に登山ができる状態ではありませんでしたが、今回の刈り払いによって登りやすくなりました。しかし、広範囲のぬかるみや苔むした洗掘場所があるので注意は必要です。
ここの登山道はとにかく直登が続くのでなかなか登り甲斐がありますし、登山者もまだ多くないので紅葉などの混雑時期には穴場になるかと思います。
山頂から少し小岳側に歩いたところから小岳方面を撮った写真です。当日は1300m以上が所々ガスに覆われる天気でしたが、幸い雨には降られずに済みました。雨天時はかなり滑ることが予想されますので、さらに注意が必要です。
今年は、雛岳登山道分岐~高田大岳小岳鞍部までの登山道も刈り払いが行われ、縦走も含めルートのバリエーションが増えそうで楽しみです。