ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園

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2018年06月22日八幡平外来種駆除に行って来ました

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

いよいよ北東北も梅雨入りしました。

十和田湖畔は最低気温が10度を下回る日もあり、ストーブが欠かせない日もあります。

613日は、八幡平地区の外来種駆除活動でした。

山頂の気温は6度、風速は10メートル以上あり、体感気温はマイナスです。

そんな悪天候の中集まってくださったパークボランティアの方々、および自然公園財団八幡平支部の方々と一緒に、セイヨウタンポポの駆除活動を実施しました。

       【強風、濃霧です】         【西洋タンポポと、ハクサンチドリが混在】   

    【参加の皆さんお疲れさまでした】         【2袋で合計4キロ弱でした】

野山に黄色い花を咲かせ、綿毛を飛ばすセイヨウタンポポは、外来生物法に基づく生態系被害防止外来種のうち、重点対策外来種に指定されています。

悪天候の中、作業をしてくださったパークボランティアのみなさんの八幡平を愛する心意気をしみじみ感じました。

             【西洋タンポポと日本タンポポの見分け方】

     【2016年8月南アルプス】

                                 【2018年6月十和田湖畔】 

ガクに見えるところ総苞片(そうほうへん)がきちんとしぼんでいるのが日本タンポポで(写真左)、外側に散らかったように反っているのが西洋タンポポ(写真右)です。

大自然の中には、こんな悪天候の日ならではの風景もありました。

八幡平山頂から秋田側に30分ほど下った大沼から、長沼に行く途中に咲いていた花を紹介します。

           【前日からの雨で花びらが透けて見えるサンカヨウ】

                【後ろ姿を撮ってみました】

サンカヨウのこんな様子が見られるのは、雨の日ならではです。

梅雨時で、自然の中を散策するのがためらわれる時でも、ひょっとしたら素敵な風景が見られるかもしれません。

お天気が悪い日でも、外へ出て、その時しか見られない風景を探すのもいいのではないでしょうか。

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2018年06月21日高山植物盗採防止パトロールを実施しました。

十和田八幡平国立公園 工藤紀恵

こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。

山々では雪溶けが進み、高山植物が咲き始める時期となりました。

先日鹿角管理官事務所と合同で、「十和田八幡平国立公園八幡平地区高山植物盗採防止合同パトロール」を実施しましたのでご報告いたします。

このパトロールは、秋田・岩手両県の高山植物の育成状況及び盗採等の現状を確認し、その情報交換及び盗採防止策の検討を行うこと、公園利用者に対する高山植物保護の啓発を行うことを目的としています。

当日、岩手班は岩手北部森林管理署、岩手県、岩手県警察、八幡平市など沢山の関係機関にお集まりいただき、湿原へと出発したのですが、残念なことに湿原の入り口地点で盗採跡を発見しました。

盗採跡は3カ所車道沿いにありました。周囲の土ごと掘り出したようです。

              【盗採跡】

 

2時間半ほどかけて、パトロールを行い、秋田班と合流してから情報交換会を行いました。

岩手班からは湿原入り口で盗採跡を発見した旨を報告いたしました。

秋田班からは遊歩道沿いでフキが採られていた旨の報告がありました。

今回パトロールした区域は、特別保護地区と言ってすべての植物(キノコを含む)の採取や損傷、落葉・落枝の採取が規制されています。綺麗だから、おいしいからと言ってその場から持ち去ることは絶対に辞めていただきたいです。

残念な報告もありましたが、当日は多くの登山者が八幡平を訪れていて、すれ違う際にパトロールをしているのだとお伝えすると、「ごくろうさま」「皆さんのお陰でこんなに綺麗な花々が見られるのですね」「頑張って下さい」などと暖かいお声をかけていただき、大いに励まされました。これからも沢山の花々で皆様をお迎えできるように、地元関係者の皆様と共に素晴らしい自然を守りたいと思います。

皆様のご協力を心よりお願いいたします。

              【情報交換会の様子】

 

              【ヒナザクラは見ごろです】

 

              【ドラゴンアイは終盤戦】

 

尚、盛岡管理官事務所では今週末には秋田駒ヶ岳(鹿角管理官事務所と合同)来週は三ツ石山において盗採防止パトロールを行う予定です。

国立公園でお会いしましょう。

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2018年06月05日十和田湖山開きに参加しました

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

エゾハルゼミの声が賑やかになってきた十和田湖畔です。夏山シーズンが始まり、あちこちの山開きの便りが届く季節となりました。

十和田湖畔の外輪山にある山の一つ、白地山(しろじやま)の山開きは6月3日でした。

白地山(1,034メートル)は、十和田八幡平国立公園の秋田県小坂町と青森県平川市の県境にまたがる、十和田湖の西に位置している山です。

今回は、小坂町から発荷峠へ至る途中にある鉛山峠園地から登りました。

1時間もすると、眺めの良い白雲亭展望台に着きます。

悪天候の昨年と打って変わって、十和田湖の素晴らしい景色が見られました。

【白雲亭展望台からの十和田湖の風景】

樹林帯を20分ほど歩くとミソナゲ峠に至り、再び展望がひらけます。

997展望所までアップダウンを繰り返し、さらに白地山湿原を経て30分ほどで山頂です。

【白地山湿原からの岩手山】

【山頂から見た岩木山】

登山道脇には、白地山のバッジの絵柄にもなっているツバメオモトを始め、サンカヨウ、ヒナザクラ、シラネアオイなど数々の花が咲いていました。

【ツバメオモト】               【サンカヨウ】

【ヒナザクラ】                【イワイチョウ】                      

【ユキザサ】                  【ミヤマカタバミ】

下りは、神事が執り行われる小坂町大川岱の樹恩の鐘広場へ下ります。

【シラネアオイの群落】            【樹恩の鐘】

日差しは夏のような1日でしたが、標高が上がるにつれ風が涼しくなり、快適な登山日和でした。登山道が乾いている時は危険箇所が少ないですが、雨で濡れてしまうと滑りやすいのでお気をつけください。

見慣れた十和田湖の風景を、違う角度から眺めるのもまたおもしろいのではないでしょうか。

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2018年06月05日登山シーズン到来「八幡平山開き」

十和田八幡平国立公園 工藤紀恵

こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。

岩手県と秋田県にまたがる八幡平(1613m)では6月1日に山開きが行われました。

山頂レストハウス内において、地元の観光関係者や、山岳関係者が参加し今季の登山の

安全を祈る神事及び山開き式を行いました。

 

 

式典には地元のゆるキャラも参加していました。

八幡平市からはリンドウの妖精「ありんちゃん」

(注:右側ののレンジャー服を着た男性はゆるキャラではありません)

 

鹿角市からはきりたんぽの日に誕生した「たんぽ小町ちゃん」

 

視界不良のため山頂でのセレモニーは中止となりましたが、有志が20名ほど山頂にて万歳三唱で山開きを祝いました。

 近年「八幡平ドラゴンアイ」の名前で一気に全国区となった鏡沼の雪どけは、今年も竜の瞳が開いてきたようです。撮影日は視界不良でしたがうっすらと確認できました。

 

 

いよいよ本格的な登山シーズンが始まります。八幡平は小さなお子さんからお年寄りまで幅広い年代の方が楽しめる山です。今年も沢山の方々に十和田八幡平国立公園の魅力を満喫して頂きたいです。

国立公園でお会いしましょう。

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2018年06月01日十和田湖畔の風

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

爽やかな風が十和田湖畔を流れています。

十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。

十和田湖畔休屋にある十和田ビジターセンター前の、私のお気に入りの風景をお届けします。

【中央の二本のがシロヤナギの大木】

十和田ビジターセンターは、十和田湖、奥入瀬、八甲田の各エリアの動植物や地形などの展示や、クラフトコーナーなどがあり、十和田八幡平国立公園の情報を知ることもできます。

管理事務所から十和田ビジターセンターに行く途中に、十和田神社に通じる杉並木がありますが、今、様々な花が咲いています。

【十和田神社に続く杉並木】

【いい香りが漂うラショウモンカズラ】      【マイズルソウ】

【ニリンソウ】              【ムラサキケマン】

十和田湖畔には、山沿いに行かないと見られない植物が、たくさん咲いています。

ゆっくり歩いて、風を感じながら、湖畔を歩いてみませんか?

【湖側からみたビジターセンター】

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2018年05月24日今日の十和田湖畔

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

あっという間に5月も終わろうとしています。風薫る5月と言いますが、十和田湖畔を渡る風は毎日いろいろな表情や香りがあり、色も付いているように感じます。

今日の風は何色でしょうか?

【乙女の像前から見える、兜島、鎧島】

【ツリバナ】                   【クルマバソウ】

【チゴユリ】                 【ホウチャクソウ】

【アズキナシ】

【カエデの花】                【ナナカマドの花】

【ブナの新緑 花は見つけられませんでした】    【カツラの雌株に実がついています】

【マイズルソウがキラキラ輝いています】

湖畔を少し歩いただけで、たくさんの花々や木々の息吹を感じることができます。

足元に咲く花を探しながら、ときおり空を見上げながら、ゆっくり湖畔を歩いて五月の風を

感じてみませんか?

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2018年05月21日奥入瀬渓流車道樹木点検に行ってきました

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

真夏のような日があったかと思うと、気温が一桁でストーブが必要な日もある十和田湖畔です。くるくる変わる気候に、花も動物も人間も頑張ってついていかなでればなりませんね。

5月14日から17日まで行われた奥入瀬渓流車道危険木点検のうち、14日に同行してきました。渓流周辺の樹木が倒れ、歩道を塞ぐ危険はないか、人や車に被害が及ばないか、樹木医の先生に見ていただきます。危険な樹木を特定し、後ほど伐採処理するための目印をつけながら歩きます。前の週には、歩道の点検も行われています。その際の奥入瀬渓流の様子をお知らせします。

【樹木医の先生を先頭に歩きます】

奥入瀬渓流周辺の樹木は、トチ、カツラ、ブナ、イタヤカエデ、ハウチワカエデ、ミヤマハンノキ他様々あり、巨樹も多いうえ、その倒木が独特の景観を作り出しています。ちょうどブナの花が咲き、ムラサキヤシオが満開でした。奥入瀬渓流のまばゆいばかりの新緑は、とても言葉では表せません。

【ブナの雄花と雌花】

【雌花アップ】              【雄花アップ】

【イタヤカエデの新緑】

花々も次々と開花しています。

【ズダヤクシュ】                【オオバミゾホオズキ】

【ニリンソウ】                 【ムラサキヤシオ】

十和田湖畔の八重桜が満開をむかえ、五月の風に揺られて落ちる様子を眺めていると、日本に住んでいる幸せを感じることができます。そんな今の十和田湖、奥入瀬渓流を感じていただければと思います。

【十和田湖畔生出キャンプ場の満開の八重桜】

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2018年05月18日十和田八甲田地区、十和田八幡平地区パークボランティア活動始動

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

国立公園では、自然とのふれあいを促進するとともに、その保護と適正な利用を促進することを目的として活動しているパークボランティアの方々がいます。

十和田八幡平国立公園では4つのパークボランティア団体が活動しています。

その中のひとつ、十和田八甲田地区パークボランティア会の今年度の活動がスタートしました。

毎年雪解け後に、蔦野鳥の森の遊歩道を整備しています。今年は5月9日に行われました。

      【土砂がつまった歩道の水切りをメンテナンスします】

パークボランティアの皆さんのおかげで、歩道は安全かつ快適に歩けるようになりました。

               【新緑の蔦沼】

まだ葉が出始めたばかりの森の木々はとてもみずみずしく、思わず深呼吸してしましました。

また、5月12日には、十和田八幡平地区パークボランティア「ヒナザクラ会」の総会が八幡

平ビジターセンターで行われました。

ビジターセンター前に広がる大沼はまだ半分ほど雪に覆われています。

        【総会の様子】                【大沼対岸からの景色】

雪解けが始まったところでは、ミズバショウやリュウキンカが咲いています。

コブシの花ははまだ柔らかな毛に覆われて、咲く時期を待っていました。

      【ミズバショウ】                【リュウキンカ】

          【ふわふわした毛に覆われたコブシの花】

パークボランティアの皆様には、今年もお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。

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2018年05月15日Googleストリートビュー

十和田八幡平国立公園 村田 野人

こんにちは、十和田八幡平国立公園管理事務所の村田です。

事務所のある休屋は桜前線が通り過ぎていこうとしています。今週中に散ってしまう予感がします。

十和田湖畔の桜<十和田湖畔の桜>

 さて、本日は、昨年8月から9月にかけて撮影しておりましたGoogleストリートビューについてお知らせいたします。

 便利なストリートビューですが、十和田八幡平国立公園内では、景色が良いのに撮影していない歩道がありました。そこで、昨年度、安藤企画官と阿保ARが中心となって、休屋地区と八幡平山頂の歩道の撮影を行いました。

ストリートビュー撮影風景<撮影風景>

 写真は阿保ARが十和田神社の参道を撮影している時のものです。Googleからお借りしたカメラは背負えるようになっていて、車道だけでなく、登山道等にも対応できるようになっていました。カメラを背負って、歩道を歩きながら撮影します。ただし、それなりの重さはありました。

手水舎<十和田神社の手水舎>

 境内の撮影のために手水舎で身を清めました。大きいのでカメラが屋根に触れそうです(ストリートビューではもちろんカットされていますが)。ちなみにストリートビューのこの付近で真上を見ると、参道沿いの木々が覆い被さってくるようで、鬱蒼とした境内の様子が味わえます。

 撮影したストリートビューでは、他にも青空を背景にした乙女の像や広々とした八幡平の湿原や沼などオススメの景色がごらんいただけます。旅行で来ることができる方は下見のために、そうでない方は息抜きにご覧になって下さい。ちなみに、制服(黄色)姿の自分の背中も写っております。お時間のある方は探してみてください。

今回撮影したストリートビューの画像のURLは下記です。

十和田神社 https://goo.gl/maps/tKpKi4y8H8D2

参道の杉並木 https://goo.gl/maps/63wZCs3gn782

桂ヶ浜・御前ヶ浜歩道 https://goo.gl/maps/FdvyWaFo2gs

八幡平 https://goo.gl/maps/ytNE7EVRaTA2

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2018年05月11日十和田湖周辺交通渋滞対策に従事してきました

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

毎年、ゴールデンウィークと秋の紅葉の時期に行われる交通渋滞対策に従事してきました。

新緑と紅葉の時期に、奥入瀬渓流付近に集中するマイカーや観光バスを、駐車場へ誘導する業務です。

4日はあいにくの雨にもかかわらず、たくさんの方々にお越しいただきました。

5日は天気が回復し、9時すぎには奥入瀬渓流の途中にある、石ヶ戸駐車場が満車となりました。

業務中の写真は撮れませんでしたので、休憩中に撮った奥入瀬渓流と、今の十和田湖畔の様子をお届けします。

         【雨に濡れたブナの葉は生き生きしています】

       【ニリンソウが雨の中、頑張っています】

       【小さなコケは虫眼鏡で見るといいですね】

         【十和田湖畔の桜は終盤です】

       【十和田湖畔、宇樽部地区にあるニリンソウの群落】

あっという間に季節は流れ、一日として同じ風景はありません。日々、変わっていく奥入瀬渓流や十和田湖畔の風景を、ゆっくり見にいらっしゃいませんか。

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