十和田八幡平国立公園
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2018年10月17日網張の森でキノコと親しくなろう
十和田八幡平国立公園 工藤紀恵
皆様こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。
秋まっさかりですね
先日、網張ビジターセンターにおいて秋らしい観察会「網張の森でキノコと親しくなろう」が開催さ
れましたのでご報告します。
岩手山地区パークボランティアであり、岩手菌類研究同好会の会員でもある原勝雄氏を講師に迎え、
はじめてのキノコの観察会が開催されました。
岩手大学きのこ研究会の皆さんや、お一人の方、親子連れなど多くの皆様にご参加頂きました。
また、岩手菌類研究同好会の会長他会員の方々にも講師サポートということでご参加いただき、大変
にぎやかな観察会となりました。
網張の森は紅葉の真っ最中、紅葉狩りも同時に満喫されたようです。
当日観察したキノコは30種類以上!!
シイタケ・ワカフサタケ・ハナイグチ・シロヌメリイグチ・ツチスギタケ・ヤマイグチ・スエヒロタケ・スギエダタケ・サクラタケ・ムササビタケ・チシオタケ・アカチシオタケ・タヌキノチャブクロ・キツネノチャブクロ・クサハツ・ミネシメジ・ヤブレベニタケ・アイシメジ・ニカワチャワンタケ・ハツタケ・ムキタケ・ツキヨタケ・ツリガネタケ・ハナビラニカワタケ・テングタケ・ヌメリスギタケ・ヤマブシタケ・アカエノズキンタケ・クチベニタケ・ナラタケ・ツチナメコ・チャナメツムタケ・アシナガタケ この他同定不可能なキノコも多数ありました。
そもそも名前の付いていないキノコって世の中にまだまだ沢山あるそうです。野山でキノコを見つけて、
名前がわかればラッキーくらいに考えていいそうですよ。
【シイタケ/アカチシオタケ/ムササビタケ】
今回の観察会では、見つけたキノコの名前を確認したり、図鑑と見比べたり、写真に収めたりと皆さんそれぞれの楽しみ方でキノコと親しくなっていました。
最後に森とキノコの関係性について説明を受け、よりキノコと親しくなって解散となりました。
解散後も再び網張の森に入って、キノコを観察されていた参加者もいらっしゃいました。
たちまちキノコを発見する「キノコ目」を授かったようです。
各地から紅葉の知らせが届いておりますが、是非足下にも目を向けてみて下さい。
キノコの王国が広がっていますよ。
網張ビジターセンターでは、季節に応じて様々な行事を開催しています。
11月11日(日)開催の クラフト教室 初めてのアート体験「気軽にできる布絵作り」はまだ席に余裕が
あります。一日で素敵な作品が仕上がるそうですのでご興味のある方は是非ご参加下さい。
詳細、お申し込みは網張ビジターセンターまで
■網張ビジターセンター■
〒020-0585
岩手県岩手郡雫石町長山小松倉1-2
電話:019-693-3777
FAX:019-693-3778
E-mail:amihari@vanilla.ocn.ne.jp
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国立公園でお会いしましょう。
2018年10月15日十和田八幡平国立公園の今
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
こんにちは。
十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
十和田湖畔のヒメマス漁は10月1日に解禁し、毎日沢山の釣り客で賑わっています。
〈十和田湖畔和井内にある桟橋〉
標高の高い八甲田の山々の紅葉は終盤を迎え、奥入瀬渓流や十和田湖畔がだいぶ色づいてきました。
〈北八甲田雛岳よりのぞむ高田大岳の東斜面〉
〈色づき始めた奥入瀬渓流〉
〈色づき始めた十和田湖外輪山〉
〈10月12日の蔦沼〉
〈蔦沼のコケは青々としています〉
〈蔦沼の小さな紅葉〉
この時期、標高の高い山は雪になることもあります。十和田湖畔や奥入瀬渓流なども、日によっては気温がぐんと下がりますので、防寒対策をしっかりとしておこしください。
訪れる人それぞれの目に、どんな風景が映るのか想像して、わくわくしてきます。
日々の業務の中で出会えた風景を、またお届けしたいと思います。
2018年10月03日八幡平眼鏡沼植生回復作業に同行してきました
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
十和田湖畔が仕事の場である喜びを感じる瞬間があります。
例えば、通勤途中に思いがけなく素晴らしい風景に出会った時です。
【十和田湖畔桂浜の夕暮れ】
さて、私が関っている、十和田八幡平地区のパークボランティア活動のひとつに、八幡平山頂付近に点在する沼周辺などの植生回復作業があります。
八幡平山頂周辺は、十和田八幡平国立公園の特別保護地区(特に優れた自然景観を、原始状態を保持している地区で、最も厳しい行為規制が必要な地域)に指定されています。
今回作業した眼鏡沼周辺は、雪の影響などで沼の周辺の斜面が崩れてガレ場となり、植物の生育が難しくなっている箇所があります。そこに、植生マットを敷くことによって、地面がくずれないようにするとともに、マットに種が付着し、植物が根付くように手助けします。
【今回の作業場所と、以前作業した反対側の斜面】
【作業の様子】
植生マットは、風で飛んでしまわないように竹串などでとめます。その上に、周辺に実をつけている植物の種をまきます。以前、私がパークボランティアとして参加した時に作業した、向かい側の斜面の植生マットの上に、植物が根付いているのが見えて嬉しくなりました。
【マットの上に種を蒔きます】
【いつかこんな実が実りますように】
【八幡沼】
【岩手山と早池峰山】
【ガマ沼からのぞむ岩手山】
【八幡平の象徴オオシラビソの実】
【天気が良く、遠く鳥海山までのぞめた】
国立公園は、様々な人々の手でその景観が守られ、後世に引き継がれるような努力がなされています。皆さんもそんな活動を目にすることがあるかもしれません。利用する際には、そんな事を少しでも思い出していただけたら嬉しいです。
2018年09月19日オオハンゴンソウ防除活動に行ってきました
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
こんにちは。
日ごとに太陽が沈む時刻が早くなって、帰宅するころには辺りは真っ暗になるようになりました。
北海道では氷点下に気温が下がった、というニュースを聞くと、そろそろ冬の準備をしなければと思うこの頃です。
さて、少し時間が過ぎてしまいましたが、8月末に実施したオオハンゴンソウ防除活動の様子をお知らせします。
毎年、自然公園財団八幡平支部のご協力のもと、秋田県立比内支援学校かづの校の生徒さんとパークボランティアの皆さんが、一緒に行っている活動です。
学校活動の目的は「オオハンゴウソウ防除活動を通して、地元の自然の素晴らしさを感じ、自然保護活動に協力する気持ちを高める」ということでした。
【開会式で簡単な説明】 【力を合わせて抜き取る】
オオハンゴンソウは、在来生物の生態系に影響を及ぼす恐れがあるため、特定外来生物に指定されていて、許可無く栽培、保管、運搬、輸入、譲渡を行うことが禁止されています。
【オオハンゴンソウの花】
【スキー場周辺の、活動前と活動後の様子】
【大きなゴミ袋15個分抜き取りました】 【スキー場周辺に咲いているヤナギラン】
防除場所は昨年と同様に、鹿角市八幡平の大沼に隣接する八幡平ビジターセンターから歩いて5分ほどの八幡平スキー場周辺でした。
自然公園財団の方には、道具の準備から抜き取った後の対応までお願いしました。また、森林セラピーステーション「ゆらら」さんには、昼食場所を提供していただきました。
パークボランティアの皆さん、自然公園財団のスタッフ阿部さん、学校支援行事ではいつも快く場所を提供してくださる「ゆらら」のスタッフのみなさんの温かさが、心にしみる1日となりました。
このような活動を続けることで、もとの美しい自然景観が保たれたら嬉しいですね。
活動を終えた後に立ち寄った大沼で、時折吹く風は秋の気配がしました。
【八幡平大沼】
今朝の出勤途中の気温は10度でした。この気温の変化が、燃えるような紅葉を作り出すかと思うと、寒さも少し嬉しくなりますね。十和田八幡平にお越しの際は、防寒対策をしっかりしてお越しください。素晴らしい景色に出会えますように。
2018年09月14日十和田ビジターセンター企画展「紅葉を科学する」
十和田八幡平国立公園 村田 野人
こんにちは、十和田八幡平国立公園管理事務所の村田です。十和田湖は、徐々に色づいた葉が多くなり、秋の気配がしてきました。気温も朝夕はちょっと寒いくらいです。
さて、今回は十和田ビジターセンター運営協議会主催企画展の紹介です。十和田ビジターセンターでは、平成30年9月13日(木)から11月18日(日)まで、企画展「紅葉を科学する」を開催しています。
企画展示では、十和田湖、奥入瀬渓流、八甲田山の鮮やかな紅葉の写真を掲示し、景色を構成する樹木や色付きのしくみについて解説しています。紅葉の景色を見る前や見た後にお寄りください。実際の景色を見たときの感動や興味がより増すと思います。
十和田八幡平国立公園十和田・八甲田地域の紅葉は9月下旬に八甲田山の頂上から始まり、11月上旬に奥入瀬渓流の最下流部(焼山地区)に到達して終わります。約1ヶ月の間、公園内のどこかしらが、紅葉の最盛期を迎えていることになります。自分だけの最高の景色を探してみてください。
十和田ビジターセンター企画展「紅葉を科学する」
期 間:平成30年9月13日(木)から11月18日(日)9:00-16:30
会 場:十和田ビジターセンター ※11月7日、14日は休館日
(〒018-5501青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486)
問合せ電話:0176-75-1015
2018年09月13日秋の気配の漂う十和田湖畔、八幡平
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
流れる季節に速度があるとしたら、時速何キロなのでしょう。
そんな事を考えているうちに、過ぎゆく季節に置いていかれるような気がしています。まだまだ夏を楽しみたかったと思う今日この頃です。
このところの台風や地震といった自然災害の被害に遭われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
大自然の前では人間は為す術もありませんが、折に触れて見せる風景に癒やされ、力をもらう事も多いと感じます。
動物や植物の逞しさには勇気をもらい、花々の美しさには安らぎを感じ、だからこそ人は自然の中に身を置こうとするのかもしれません。
八幡平や十和田湖畔では、ブナやミズナラが実を結び、秋の花が咲き始めました。
【ミズナラの実とブナの実】
また、巡視の途中で面白い木の実を見つけました。
【ヤシャビシャクとツノハシバミ】
秋になると紫の花が目立ってくるように思います。
【八幡平大沼の紫の花々】
ナナカマドやツリバナなどの赤い実も私達の目に鮮やかに飛び込んできます。
【恵比寿大黒島とナナカマド】
【桂浜のツリバナ】
枯れ葉が甘い香りのするカツラの木は、少しずつ黄色みを帯びてきました。
【十和田八幡平国立公園管理事務所付近のカツラの樹】
やがてやって来る白い季節を思わせる白い花も、短い季節を一生懸命咲いています。
【八幡平大沼付近のアケボノソウ】
今だけしか出会えない風景に、会いに来ませんか?
十和田八幡平、八甲田の燃えるような秋はもうすぐです。
2018年08月27日国立公園で楽しむ親子の自然体験「網張の森で虫の観察・クラフト体験」開催されました。
十和田八幡平国立公園 盛岡 工藤紀恵
皆様こんにちは。盛岡管理官事務所の工藤です。
例年、お盆を過ぎると秋の気配が漂うのですが、真夏に逆戻りしてしまったような気温が続いています。
まだまだ熱中症には注意が必要ですね。
さて、過日網張ビジターセンターにて 国立公園で楽しむ親子の自然体験「網張の森で虫の観察・クラフト体験」が開催されましたのでご報告いたします。
網張ビジターセンターでは、親子参加型の行事に力を入れています。今年度もいくつかの行事が企画されており、今回は虫の観察を行った後、観察した虫のクラフト作品を作るという行事が行われました。
森へと出発した子供達は元気いっぱい。たちまち虫を捕まえて、講師の先生へ見せると、虫の特徴など丁寧に教えてもらいました。図鑑からは得られない情報に「おぉー」「へー」「すごーい」などと目をキラキラさせてお話を聞いていました。
午後からは室内に移動し、午前中に観察した昆虫を、自然の素材で作るクラフト体験を行いました。
完成した作品について一人一人発表を行ったのですが、作品の意図や工夫したところ、難しかった点など大勢のお友達や、大人の前で堂々と発表する姿には大変感心しました。ビジターセンター職員から作品についてコメントをもらうと、にっこりと笑顔になる子供達、私もつい頬がゆるみました。
夏休みの楽しい思い出になったことでしょう。
私にとっても、子供達と過ごした時間はこの夏の良い思い出となりました。
網張ビジターセンターでは親子で参加型の行事を開催しています。
次回は9月9日、「炭火でお米を炊いてみよう」です。普段は炊飯ジャーで炊いているお米を七輪の炭火で炊くという、毎回大人気のプログラムです。参加人数に余裕がありますので、是非参加してみて下さい。
バーベキューともまたひと味違った楽しみ方ができると思いますよ。
詳細、お申し込みは網張ビジターセンターまで
■網張ビジターセンター■
〒020-0585
岩手県岩手郡雫石町長山小松倉1-2
電話:019-693-3777
FAX:019-693-3778
E-mail:amihari@vanilla.ocn.ne.jp
国立公園でお会いしましょう。
2018年07月30日十和田八幡平の夏
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
ご無沙汰しております。十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
東北地方も梅雨明けし、あっという間に7月も終わろうとしています。豪雨、猛暑などで被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
さて、日記を書く間もなく日々の業務をこなしていましたが、撮りためた写真を見ながら、一ヶ月の業務を振り返ってみました。
十和田八幡平国立公園の7月は、岩手山の山開きから始まりました。
【山頂目前】
【満開のコマクサ】 【のぼりを掲げ山頂にむかう】
6月から8月にかけては学校支援業務で、パークボランティアさんの協力のもとに、自然観察会、登山遠足などを行っています。
【八幡沼で昼食休憩する生徒さん達】
【八幡平黒谷地に行く途中にある熊の泉】 【雨天時は後生掛自然散策路に変更】
【八幡平は花盛りです】
さらに、パークボランティアの皆さんの活動も多岐にわたっています。
【八幡平地区パークボランティア「ヒナザクラ会」の皆さんによる環境整備作業に同行】
八幡平見返り峠から、鏡沼から八幡沼周辺にかけて設置してある傾いたベンチを直しました。
十和田八幡平の自然を愛するパークボランティアの皆さんの熱意に、いつも頭が下がります。
そして、私達アクティブレンジャーが日々の業務で撮りためた写真を、各地のビジターセンターで展示しています。アンケートにお答えいただくと、ポストカードをプレゼントしています。
東北各地のアクティブレンジャーの写真も展示していますので、ぜひご覧になってください。
【十和田ビジターセンターで開催中のアクティブレンジャー写真展】
2018年07月23日とわだこのどうぶつ展
十和田八幡平国立公園 村田 野人
こんにちは、十和田八幡平国立公園管理事務所の村田です。事務所のある休屋の最高気温は、ようやく25℃を上回る程度です。みなさま、湖畔でゆったり避暑はいかがでしょうか?
さて、今回は十和田ビジターセンター運営協議会主催のイベントの紹介です。十和田ビジターセンターでは、平成30年7月21日から8月26日(日)まで、企画展示「とわだこのどうぶつ展」を開催しています。
<とわだこのどうぶつ展>
企画展示では、森の中に隠れていてなかなか見られない動物や鳥を知ってもらおうと思い、動物や鳥、全22種の写真を中心にしつつ、「クマタカの羽」などの実物展示もしています。写真は、自然公園財団十和田支部の皆さんや当事務所の職員が撮りためたもので、いずれもなかなかの迫力の写真ばかりです。子供たちにも分かりやすい展示、解説を心がけました。夏休み期間中のご家族での来館お待ちしております。
「とわだこのどうぶつ展」
期 間:平成30年7月21日(土)から8月26日(日)9:00-16:30
会 場:十和田ビジターセンター ※期間中休館日なし
(〒018-5501青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486)
問合せ電話:0176-75-1015
<会場の様子>


朝の気温が10度を下回るようになり、ストーブが欠かせない時期になりました。
十和田湖の外輪山の木々の葉はだいぶ落ちてしまいましたが、所々に残っている葉の色は、燃え尽きる前の激しい炎のようにも見えます。
【10月中旬頃の十和田湖畔】
【早朝の一瞬だけ、湖から水蒸気が漂う十和田湖】
10月中旬に紅葉が見頃を迎え、混雑する奥入瀬渓流の渋滞を緩和する目的で行われている、渋滞対策事業に従事してきました。
奥入瀬渓流沿いの車道は、幅も狭いうえに、今の時期は大型バスが頻繁に行き来したり、駐停車したりするため、混乱が起きないように、誘導や交通整理をします。
【大型バスで賑わう石ヶ戸駐車場】
天気にも恵まれ、たくさんの方に訪れていただきました。
現在はだいぶ葉が落ちてしまいましたが、葉が落ちると、日差しが林の中まで入り込み、また違った風景が楽しめます。
【葉が落ち始めた奥入瀬渓流】
また、21日には北八甲田薬師沢(酸ヶ湯温泉から大岳に登る途中)に道迷い防止のため6月に設置されたロープ撤去作業でした。
毎年、十和田八甲田地区パークボランティアの方々が行っています。
【ロープ撤去作業】
この時期にしては穏やかな天気で、岩木山まで見渡せました。
【津軽富士ともいわれる岩木山】
初冠雪の便りも聞かれ、いよいよ長い冬がやってきます。
また、冬期閉鎖の道路も出てきますので、事前に交通情報を確認して下さい。
冬ならではの景色、楽しみを見つけにぜひ十和田八甲田、奥入瀬、十和田湖におこしください。