十和田八幡平国立公園
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2015年10月01日秋の気配
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
十和田自然保護官事務所の畑中です。
十和田湖周辺では、夏から続いたオホーツク海気団から吹く冷たく湿った風(ヤマセ)が原因で曇空が続いていましたが、最近やっと秋晴れが見られるようになってきました。紅葉も徐々に進み10月20日頃が紅葉の見頃と予想されていますので、是非足を運んでいただき、秋の十和田湖を満喫していただければと思います。
十和田湖を一望できる瞰湖台展望台
十和田湖より一足早く紅葉が進んでいる八甲田の状況を見てきましたので、お知らせ致します。当日の予報は、晴れとなっていましたが八甲田は雨風が強く、時折霰が降る初冬のような天候でした。肝心の紅葉ですが、例年よりも早く進んでおり紅葉スポットの毛無岱では見頃を迎えていました。紅葉を見に山へお出かけの際には、天候が急変することも考えられるため、しっかりと準備をしたうえで、楽しんでいただければと思います。
毛無岱の紅葉
最後に今年も和井内養殖場の十和田湖からの魚道にはたくさんのヒメマスが産卵のため、急流の中を力強く泳ぐ姿を見ることができました。紅葉だけでなく、ヒメマスが遡上する姿を見ると今年も秋になったなと実感します。
2015年08月18日いたずら
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
十和田自然保護官事務所の畑中です。
先日、設置している入山者カウンターを確認に行ったところ、驚かされることがありましたので、お知らせします。
現場はけもの道になりつつある歩道の奥深い木々が生い茂る場所で、また蚊が多く、蚊に好かれる私にとって苦手な場所でもあります。
蚊から熱烈なアタックを受けるのを覚悟して、設置場所に向かうとカウンターの向きがいつもと少し変わっていることに気付きました。よく見ると、カウンターのいたる所に犯人(ツキノワグマ)の落し物と思われる「毛」が無数に付着していました。今年は目撃情報も多いので、いつか遭遇するかもしれませんが、極力対面するのは避けたいものです。
幸いにもカウンターは多少変形するだけで済みました。看板や標識がいたずらされるという話は聞いたことはありますが、カウンターにいたずらしてきたのは初めてで、驚かされました。もし、カウンターに異常を発見したら、当所までご連絡いただけると幸いです。
変形したカウンター
青森ではねぶた祭りも終わり、日中こそ暑いものの朝晩だいぶ涼しくなってきて、八甲田では徐々に秋の気配を感じられるようになってきました。
左:八甲田の森 右:森の中で見られたキノコ
まだまだ残暑厳しい場所もあるかと思いますので、気休め程度ですが、最後に「涼」をお届けします。
グダリ沼(田代平)のバイカモ
2015年08月17日井戸岳植生復元作業
十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南
暑い日が続いていましたが、ここ2~3日で十和田湖は朝晩少し肌寒くなってきました。
日も少しずつ短くなってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、先日(8/8)行われた井戸岳植生復元作業の様子を写真でご紹介いたします。
前回は植生復元施設の簡易補修作業行い、今回は、施設内の植生調査を行いました。
◆酸ヶ湯温泉
スタートは酸ヶ湯温泉側の登山口から!
総勢11名(青森県自然保護課、十和田八甲田地区パークボランティア、ウォッチング青森、当所)で、調査を行う井戸岳を目指します。
◆毛無岱からの眺め / キンコウカ
1時間ほどで、八甲田の見所のひとつ、毛無岱に到着です。
初夏~夏にかけて、キンコウカが辺り一面を黄色く染めます。
この日は、もうピークを過ぎている様子でした。
紅葉もとてもキレイなので、おすすめの場所です!
◆大岳避難小屋
さらに1時間ほどで大岳避難小屋に到着です。
ここで作業内容の打合せ等を行い、いよいよ作業が始まります。
◆井戸岳
◆植生調査の様子
年に1回、前年に比べてどのくらい植生が回復しているか、調査をします。
雨風等で土が流れやすい場所のため、「一度無くなってしまった植物がまた根付くのは難しい」との話を聞きましたが、写真を見比べてみると、明らかに前年よりも増えている調査区もあり、嬉しい気持ちになりました。
最後に!
◆井戸岳からの眺め
山登りでの好天には中々恵まれない私ですが、久しぶりに好天!しかも雲海です!
写真でお伝えしきれないのが、大変残念です...
◆大岳山頂からの眺め (3年前の写真です)
実は3年前の今頃にもキレイな雲海に遭遇していました。
参加されたみなさま、暑い中での作業大変お疲れさまでした!
2015年07月01日井戸岳植生復元①
十和田八幡平国立公園 十和田 畑中 亮輔
皆様ご無沙汰しております。
十和田自然保護官事務所の畑中です。事務所がある十和田湖では、まだ梅雨入りこそしていませんが、蒸し暑くなってきました。
さて、6月20日(土)、十和田八甲田地区パークボランティア(PV)の方々を中心に、総勢18名で井戸岳植生復元を行ってきましたので、簡単ではありますがお知らせ致します。
この植生復元作業は毎回強風との戦いですが、当日は風が弱く作業日和となりました。今回の作業は、植生復元施設の簡易補修ということで、ハンマー等を用いて、雪と寒さの影響で浮き上がってしまった杭等の打ち直し作業を行いました。例年に比べ、浮き上がっている杭が多いように感じられ、PVの方に伺ったところ、今年は雪が少なく、地面が冷えたことが原因ではないかとのことでした。
この植生復元作業に併せて、資材の運搬、木道の補修及び雪渓に設置したロープの手直し(先週PVの方々で設置)作業も行っていただきました。PVの方々の活躍により快適に登山を楽しんでもらえることと思います。もし、PVの方をお見かけしましたら、「ご苦労様」とお声掛けしていただけると幸いです。
左上:資材運搬の様子
右上:木道補修の様子
左下:雪渓に設置したロープ手直しの様子
右下:植生復元作業の様子
また、雪解けが例年より2週間ほど早く、色とりどりの花々が一気に開花しているようでした。景色だけでなく様々な花々を楽しむことができますので、八甲田へ足を運んでいただければと思います。
左上:チングルマ
右上:ミヤマオダマキ
左下:ミヤマキンバイ
右下:ゴゼンタチバナ
少し先の話になりますが、今年はこの場所からどんな紅葉が見られるのか今から楽しみです。
2015年05月19日蔦野鳥の森歩道整備
十和田八幡平国立公園 十和田 大野 花南
5月14日(木)に蔦野鳥の森歩道整備を行いましたので、
その様子をご紹介いたします。
ご参加いただいた十和田八甲田地区パークボランティアの14名の皆さんと一緒に
約3kmの歩道で雪解け後の作業をしながら3時間かけて回りました。
前日までの台風が嘘のように、青空が広がっています。
エゾハルゼミも一生懸命鳴いていて、初夏を感じる爽やかな陽気でした。
↑危険木撤去
歩道上に倒れてきそうな枯死木などを撤去します。
ちょっと太めの木も手ノコで作業していただき、頼もしい限りです。
↑歩道脇のロープ柵修繕作業
↑歩道のぬかるみ解消作業
側溝に詰まっている泥や落葉を掻き出したり、
歩道上に水が溜まらないように水のはけ口を作ります。
この他に歩道にかかる笹の刈払いやゴミ拾いなども行いました。
ご参加いただいた皆さま、ご協力いただきありがとうございました!
大変おつかれさまでした!
最後に...
↑月沼
蔦野鳥の森歩道には、「沼めぐりの小路」と「野鳥の小路」の2コースあり、
1周の目安はおよそ90分です。
大小様々な沼が織りなす美しい景色や季節の植物、
野鳥のさえずりを楽しみにいらしてみませんか?
10月1日(木)に蔦野鳥の森の歩道整備を行いましたので、
その様子をご紹介いたします。
ニュースで爆弾低気圧が北上中と報道されており
天候が心配されましたが、作業中は風もなく、
青空が広がっていました。嵐の前の静けさでしょうか。
パークボランティアの方16名と当所3名の合計19名が3班に分かれて、
野鳥の森を2時間半ほど掛けて整備作業を行いながら歩きました。
作業内容は案内板掃除、側溝の泥かき、笹の刈払い、枯死木の撤去等です。
カエデの葉が色づき始めていましたが、蔦の紅葉の見頃はもう少し先の
10月下旬頃かと思われます。蔦沼までは歩いて10分ほどで行けますので、
近くにお越しの際はぜひ足を運んでいただけたらと思います。
↑ 長沼 / 蔦沼
冷たい風の日が続いていましたが、この日は日差しが温かく、動いていると汗が出した。
そのような中、一生懸命進んで作業に当たってくださったパークボランティアの皆さんに
感謝の気持ちでいっぱいになります。朝からの作業、大変お疲れさまでした!
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(10月1日~31日)
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