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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

まだまだ新緑と残雪の世界!岳岱に入山者カウンター設置-藤里町岳岱地

2012年05月30日
白神山地
前回と前々回と、青森県西目屋村の高倉森登山口や、深浦町の十二湖崩山や白神岳の登山口での入山者カウンターの設置に関する活動を取り上げました。
(高倉森登山口設置記事はこちら)
(白神岳登山口と崩山登山口設置記事はこちら)

今回は青森県を飛び出し、白神山地を挟んで反対側のお隣秋田県藤里町の岳岱自然観察教育林に入山者カウンターを設置してきました。さらに今回は、岳岱自然観察教育林とその近くにある田苗代湿原に巡視活動を行ってきましたので、そのレポートをお伝えしたいと思います。

(入山者カウンターに関してはこちらをご参照ください。)

岳岱自然観察教育林は遺産地域に接していませんが、標高620mの秋田県藤里町に位置するブナを主とする天然林です。この12ヘクタールのブナ林には、ブナを中心にイタヤカエデ、ヤチダモ、ホオノキ、サワグルミの巨木が生い茂っています。ベンチや四阿、一部車椅子でも利用可能なウッドチップの歩道が整備されており、白神山地の他の山に比べとても歩きやすくなっています。
岳岱自然観察教育林の入山者は、計測期間中(5月下旬から11月上旬)多い年で約9600人、少ない年で約5100人と、測定開始から平均して約7200人/年の方々が入山されています。上記の様に、白神山地でも歩きやすくブナ等の巨木を見ることが出来ることもあって、他の設置箇所と比較しても2番目に多くの方が訪れる人気のスポットになっています。
今回の設置作業に関しては、岳岱自然観察教育林の利用に詳しいボランティアの方にアドバイスと指導を請いながらの作業になりました。昨年度より工事を行っていた新しいトレッキングルートが完成したこともあり、設置箇所を移設しました。


左2枚:カウンター設置風景(岳岱自然観察林入口) 右2枚:岳岱の住人 photo 2012.5.25

カウンター設置後は、新しく出来たトレッキングルートを歩かせてもらいました。新しいルートは、岳岱自然観察教育林内の南東部を通っているため、今まで見ることが出来なかった三蓋山を望むことが出来ます。またトレッキングルート上にはブナなどの巨木があり、特徴のある形を見せてくれます。
岳岱自然観察林内はまだまだ多くの残雪が残り、残念ながら草花を見ることは出来ませんでした。一方で、藤里駒ヶ岳の裾野にある田苗代湿原は、草花こそは見ることは出来ませんでしたが、地中から出たばかりのミズバショウやザゼンソウ、ショウジョウバカマの芽吹きをみることができました。田苗代湿原を巡視していると、残雪の上にカエルの卵塊が・・・。間違って産卵してしまったのか、不思議なところで見ることができ、「何故ここに?」と感じてしまう一コマもありました。


左上:田苗代湿原からの藤里駒ヶ岳 右上:ザゼンソウ 左下:田苗代湿原までのブナ林 右下:雪の上のカエルの卵塊 photo 2012.5.25

藤里や西目屋の里地では、もう春というよりは初夏の気配を感じる今日この頃ですが、岳岱自然観察教育林や田苗代湿原はこれから花畑の様相を見せてくれます。藤里の白神山地世界遺産センターから車でたった40分程度のところですが、季節が戻ったようでお得な気分になれます。是非、皆さんも今シーズン最後の『春の花畑』を見に行かれては如何でしょうか?



せせらぎの中のミズバショウとエゾノリュウキンカphoto 2012.5.25

※田苗代湿原の木道は、滑りやすくなっています。また、一部細くなっている箇所もありますので、お互いに声を掛け合いながらお進みください。