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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

お宝マップ完成しました2024~陸前高田市広田小学校~

2025年02月19日
大船渡 坂本麻由子
みなさん、こんにちは。
大船渡管理官事務所の坂本です。
 
今年度も岩手県陸前高田市立広田小学校6年生が制作を進めていたみちのく潮風トレイル広田半島ルートマップについて続報且つ完成報告です。
1学期のまとめ記事を投稿してから7ヶ月経過しました。
その間広田小学校6年生のみんなは授業に真剣にかつ楽しく取り組み、完成へと漕ぎ着けました。今回の日記では2学期以降の取り組みと、完成したマップを手にした様子をご覧いただきたいと思います。
 
2学期は三陸ジオパークについての学習からスタートしました。マップで紹介する、みんなが知っておきたい、そしてハイカーへ伝えたい広田の魅力を見つけてもらうためです。
三陸ジオパーク認定ガイドからジオパークについて、そして広田にあるジオのサイトについて話を聞きました。中でも、トレイルルートすぐ側にある中沢浜貝塚についてはみんなも興味津々。中沢浜貝塚は、縄文時代に住む人々が豊かな海と山の恵みを受けて暮らしていたことが分かる大切な遺跡だと教わりました。
認定ガイドの吉田彰さん
認定ガイドの吉田彰さんはなんと広田小学校卒業生で、みちのく潮風トレイル全線踏破者でもあります。
貝塚から発掘される土器(レプリカ)を触ってみる
貝塚から発掘される土器(レプリカ)を触ってみてドキドキ
貝塚から実際に見つかった土器のかけらや石器などに触れる
貝塚から実際に見つかった土器のかけらや石器などに触れることが出来ました。
実際に中沢浜貝塚に行く野外学習も行いました。
中沢浜貝塚は歴史防災公園として整備もされていて、災害時の地域の緊急避難先として利用できるよう、防災機能を備えています。
海を眺められるこの場所で大昔の人たちの暮らしを想像し、今でも変わらず受けている海の恵みについても考えることができました。
これまでの津波遡上高がわかる階段
これまでの津波遡上高がわかる階段をのぼって実際の高さを実感しました。
防災あずまや
普段は公園の休憩場所ですが、災害時には幕を張って救護室や保管場所として風雨を防ぐ場所に変身するそうです。
人骨が見つかった場所
国の史跡にもなっている中沢浜貝塚について詳しく教えてもらいました。広田は住み続けたい人々がいる、素晴らしい場所です。
マップを使う、みちのく潮風トレイルを歩く人「ハイカー」について知ろうと言うことで、ハイカー体験会を実施しました。みちのく潮風トレイルを全線歩いたことのあるハイカーお二人にご協力いただき、実際歩いた時の装備を見ることができました。
コンパクトなバックパックから出てくるたくさんの道具一つ一つは初めて見る物ばかりでした。使い方や、軽さ、工夫の仕方などを教えてもらいました。
テントに入ってみたり、寝袋へ潜ってみたり、ハイカー飯を味見してみたりと初めての体験に児童もハイカーも先生方も笑顔いっぱいの体験会となりました。
テントに入ってみた
寝袋とテントを体験。思っていたより快適!
ハイカーさん手作りのグラノーラバーを試食
ハイカーさん手作りのグラノーラバーを試食してみました。おいしかった!!
全部の荷物を背負って歩いてみる
広げた荷物をパッキングし、背負って歩いてみた。1000㎞歩くことを想像しながら…
これまで学んできたことの中から、自分たちが伝えたいことをグループごとにまとめ、動画を作ります。1つの台本を作るために、何度も何度も話し合いをし、セリフづくりや小道具準備、楽しく見てもらうための工夫などとても頑張っていました。撮影本番は緊張していたようでしたが、練習通り、素晴らしい発表が出来ていました。
台本づくり
台本を作るためにこれまで学んだことをまとめ、みんなで意見を出してセリフを考えていきました。
中間発表会
できた台本で中間発表をし、みんなからの意見を吸い上げよりより台本に仕上げました。
撮影本番は緊張
いざ撮影本番。カメラを目の前にしたら緊張しましたね。
6月から12月まで広田について学んで、伝えるために考えてきた7ヶ月でした。こうしてできあがったマップは陸前高田市内の観光施設や碁石海岸インフォメーションセンター、名取トレイルセンターなどで手に入れることができます。是非お手にとってご覧ください。
完成を祝って集合写真
完成を祝って集合写真。元気いっぱいの6年生でした。
今年度のマップの見どころは、完成するまでの授業の様子が載っていることです。
楽しくて勉強になった授業のお礼にと最後にもらったみんなからお手紙をいただきました。サプライズだったので感激して泣きそうでした。
マップを手にした方にも楽しい授業を想像していただけたら嬉しいです。
完成したマップとお手紙
完成したマップと最後の授業でいただいたみんなからの手紙。こちらこそどうもありがとう。
最後に、先生方、協力くださったハイカーのみなさん、地域の方々、制作に関わった関係各所の方々どうもありがとうございました。
たくさんの方々に児童たちの思いが伝わりますように。

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