アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
実踏レポート:出羽三山しぜん散策マップより 月山六十里越街道で未知を体験
2023年06月23日
羽黒
羽黒自然保護官事務所が令和4年度に行った「出羽三山事業」の成果物として令和4年12月に発行した「出羽三山しぜん散策マップ」という地元の方おすすめの出羽三山地域散策路を紹介したパンフレットがあります。
令和4年6月8日のアクティブレンジャー日記でも、その起点となったワークショップの様子を紹介しました。
令和4年6月8日のアクティブレンジャー日記でも、その起点となったワークショップの様子を紹介しました。
ここで発掘された自然資源がパンフレットの元になっています。
羽黒自然保護官事務所の現レンジャーも前任時代にこのワークショップに参加しており、縁を感じます。
発行からひと冬越え、機会を見つけて実踏した道がありますので、順次レポートさせていただきます。
5月20日(土)に鶴岡市朝日地域のおススメ散策ルート「歴史と自然と出会う未知(みち)」の一部を歩いてまいりました。
この散策ルートは、月山の南麓に約1200年前に開かれ、山形県の庄内地方と村山地方を結んだ「月山六十里越街道」からピックアップされています。「月山六十里越街道」はかつて信仰の道としても多くの人々が行き交い、現在の月山道路(国道112号)に相当する道でした。昭和に入って一度はその賑わいを失ったものの、地元有志の方の尽力により復活を遂げた道です。
当日はあさひむら観光協会主催「出羽の六十里越街道第16回安全祈願祭―雪ツバキ回廊を往く―」の皆様について、散策ルートの一部を歩かせていただきました。ガイドの案内によるイベントが多数用意されているのもこの街道の特長です。
山形県指定文化財である田麦俣の多層民家から出発し、のどかな山里を通って山道へ。傍らには黄色や紫のスミレが群れをなして元気づけてくれました。
羽黒自然保護官事務所の現レンジャーも前任時代にこのワークショップに参加しており、縁を感じます。
発行からひと冬越え、機会を見つけて実踏した道がありますので、順次レポートさせていただきます。
5月20日(土)に鶴岡市朝日地域のおススメ散策ルート「歴史と自然と出会う未知(みち)」の一部を歩いてまいりました。
この散策ルートは、月山の南麓に約1200年前に開かれ、山形県の庄内地方と村山地方を結んだ「月山六十里越街道」からピックアップされています。「月山六十里越街道」はかつて信仰の道としても多くの人々が行き交い、現在の月山道路(国道112号)に相当する道でした。昭和に入って一度はその賑わいを失ったものの、地元有志の方の尽力により復活を遂げた道です。
当日はあさひむら観光協会主催「出羽の六十里越街道第16回安全祈願祭―雪ツバキ回廊を往く―」の皆様について、散策ルートの一部を歩かせていただきました。ガイドの案内によるイベントが多数用意されているのもこの街道の特長です。
山形県指定文化財である田麦俣の多層民家から出発し、のどかな山里を通って山道へ。傍らには黄色や紫のスミレが群れをなして元気づけてくれました。
見所はイベント名にもなっているユキツバキでしたが、残念ながら高温続きで花の盛りは過ぎてしまったよう。それでも華やかなピンクのお花に囲まれて、これが最盛期であればまさに「雪ツバキ回廊」になるのだろうなと想像が膨らみました。
この日は見事な五月晴れで気温も上がりましたが、木々の葉っぱのおかげで日差しもやわらぎ、足元は積もった落葉でフカフカ。歩いていて「気持ちいい」と自然に言葉が出てくる道でした。
途中、現代の六十里越街道である国道112号(月山道路)と交差し、スノーシェッドの上に架けられた橋で渡ることができます。普段車で通過している時にはまったく気付かなかった秘密の道を知ってしまったような喜びが湧き上がるのでした。
折り返し地点では数百年の歳月を生きてきた千手ブナが、歓迎してくれました。
のびのびとした姿に元気をもらって往路を戻って、最後は名瀑・七ツ滝で清涼感を満喫。
本来険しい山の中を通っているはずなのに、とても心穏やかに過ごせた数時間となりました。
のびのびとした姿に元気をもらって往路を戻って、最後は名瀑・七ツ滝で清涼感を満喫。
本来険しい山の中を通っているはずなのに、とても心穏やかに過ごせた数時間となりました。