アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
届けたい風景~7月-9月編~
2016年12月26日前回に引き続き、活動を通して出会った風景をご紹介いたします。
第1弾の【届けたい風景~4月-6月編~】はこちらから↓
http://tohoku.env.go.jp/blog/2016/12/post_191.html
第2弾は7月~9月に撮影した写真を紹介いたします。では、さっそくまいりましょう!
1.荒神(あらがみ)海水浴場の夏(8月上旬撮影)
公園名が【陸中海岸国立公園】のままの看板表示を【三陸復興国立公園】に修正するため、パークボランティアの方々と山田町の船越半島にある荒神海水浴場へ。この日は気温が上がり、汗だくになりながら作業を行いました。砂浜を裸足で駆け、この透きとおった海へ飛び込みたい気分ではありましたが、ぐっと押さえて次の作業場所へ向かったのでした...。
2.茂師(もし)海岸(8月下旬撮影)
みちのく潮風トレイルの岩泉町ルートを歩く機会があったときに撮影した写真です。
大きく潮が引くと茂師海岸の特徴的な風景である畳のような岩棚や岩礁が姿を現します。茂師海岸周辺は1億年以上前の地層が堆積しているというので驚きです。みちのく潮風トレイルマップ【岩泉町南部~宮古市北部】でも紹介しているので、岩泉町区間を歩く際にはぜひ抑えていただきたい眺望ポイントの1つです。
3.霞露ヶ岳(かろがたけ)のブナ林と壮大な海食崖(9月下旬撮影)
こちらも初めに紹介した荒神海水浴場同様、看板表示を修正するため霞露ヶ岳山頂へ。霞露ヶ岳がある船越半島は、太平洋に面した東側にブナの自生が見られます。大きいものだと大人が片腕を広げたほどの太さのブナも少なくありません。【やませ】がブナの育ちやすい寒冷で湿潤な気候を生み、地形の厳しさが開発を拒む一因になって森が保全されてきたものと考えられます。
また、霞露ヶ岳へと続く自然歩道からは太平洋に面した壮大な海食崖を見ることができます。上の写真撮影場所のすぐ左下は、【赤平金剛(あかひらこんごう)】と呼ばれる高さが300mにも達する崖になっています。写真に写っている崖には無数の海食洞群など三陸の海が造りだした外洋ならではの景観が見られます。三陸海岸の豊かな自然と景観美が詰まった広大な船越半島を巡ってみてはいかがでしょうか。
第3弾(10月~12月編)に続く...