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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

平成25年度 白神山地の入山者数調査結果発表

2014年01月31日
白神山地
白神山地では、白神山地世界遺産地域周辺の12箇所の登山道入口等で赤外線式センサーによる自動計測機(入山者数カウンター)を設置しています。
その入山者数カウンターを用いて、平成25年の5月の冬期閉鎖解除から11月の冬期閉鎖までの山のシーズン期間中の入山者数の調査を実施しました。

http://tohoku.env.go.jp/blog/2012/05/1630.html
↑設置についてはこちらの日記を、
http://tohoku.env.go.jp/blog/2013/12/1850.html
↑撤去についてはこちらに日記をご覧ください。

この調査は平成16年度から結果を集計・発表しており、今年度で10年目となりました。



〈登山道沿いに設置した入山者数カウンター〉

設置期間中は3~4週間に一回を目安に、保守作業としてデータの回収とバッテリーの交換をしに行き、回収してきたデータは“入山したのか”“下山したのか”“それが何時だったのか”をパソコンで処理します。
白神山地は冬期閉鎖になってしまうと山には入れなくなってしまうので、11月まで回収したデータの取りまとめは冬に行い、その結果については毎年記者発表を行います。

データの取りまとめも、問題無く処理できるものもあれば、夜中の動物に反応したものや、植物に反応したのか明らかに誤作動とみられるものもあります。
「この日はアクセス路が閉鎖していたし、天気も悪かったから、この場所には人は入れないはず。この入山記録は誤作動だ」
…などと数字の羅列を眺めて、チェックしていく作業は嫌いではないですが、なかなか目が疲れます。
この作業中は西目屋村のいつもは大変な雪かきも、体を動かせるので良い気晴らしです。

今年度の白神山地は、昨年の積雪の多さの影響でアクセス路の冬期閉鎖の解除が遅れたり、降雪によって例年より冬期閉鎖が早くなったりと、山のシーズンが短い年となりました。
また、シーズン中も、豪雨による道の閉鎖や土砂崩れなども多く、天候に恵まれませんでした。
その影響か、測定結果も過去10年で最も少ないものとなりました。

平成25年度の調査結果は2月3日の発表になります。
詳しくは白神山地世界遺産センターのHPでも公開していますので、ぜひご覧ください。
http://tohoku.env.go.jp/nature/shirakami/research/check_enter/

白神山地世界遺産地域の環境保全のための基礎データとするため、これからも調査を続け、お知らせしていきたいと思います。