アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
食事作法も違う?
2011年12月08日
秋田
天気予報に雪マークが並び、二十四節気の「大雪」を過ぎました。この時期らしく寒さは身にしみるものの、窓の外に見える景色は雪がなく「冬枯れ」の秋田市内です。
今日の日記は長くなります。内容もちょっと背伸びしているところもあります。その点を踏まえて・・・よろしかったらお読みください。
西部承水路の中でもサギたちに人気の魚採りスポットでいつも見ているダイサギよりも明らかに大きな【ダイサギ】を見つけました。
写真で見るとその大きさの違いは分からなくなってしまいますが現地で間近で観察すると『この【ダイサギ】でかいな~』と”一回り”では済まない違いに気づきます。
複数の図鑑で【ダイサギ】の項を見比べてみてください。注目していただきたいのは『亜種』に関する記述です(図鑑によっては『亜種』に触れていないものもあるかもしれませんが・・・)。ダイサギという種名表記の他にチュウダイサギとかオオダイサギという記述が見られるかと思います。私たちにお馴染みの野鳥である【ダイサギ】にはいくつかの亜種が確認されているそうですがそのうち、日本で見られるのが亜種チュウダイサギと亜種ダイサギなのだそうです。図鑑によっては亜種チュウダイサギと亜種オオダイサギだとしているものもあるようです。
話がややこしくなってきました(笑) 「大」だとか「中」だとか・・・「大大」?だとか・・・。『種』の名前が【ダイサギ】で漢字では『大鷺』と書きます。種を更に細かく『亜種』まで分類するとチュウダイサギとダイサギの2つがいますが・・漢字で書くのは止めときましょう!!また亜種を「2種類」と書くのも混同しそうなので止めときましょう^^!!
日本鳥学会の『日本産鳥類目録改訂第6版』の【ダイサギ】の項を見ると亜種ダイサギと亜種チュウダイサギの2亜種が記載されていて、秋田を含む本州では亜種ダイサギは(IV=irregular visitor)となっていて「少数飛来する」と書かれており、亜種チュウダイサギは(RB=resident breeder)となていて「サギ類のコロニーで繁殖し」と書かれています。ここではこの『日本産鳥類目録改訂第6版』にそって話を進めていきましょう。
私が冒頭で書いた『普段見ているダイサギ』というのは亜種チュウダイサギの事で、大潟村でも繁殖しているのでお馴染みの野鳥です。そして今回取り上げた『明らかに大きなダイサギ』が亜種ダイサギであろうと思います(言い切らない歯切れの悪さはご容赦ください。)。
さて、この2亜種の外見上の違いですが大きさの他に冬羽の時の足の色の違いというのがあるそうです。私も体の大きな【ダイサギ】を見つけると足の色を確認します。【ダイサギ】の長い足の中央部に見られる関節を「跗蹠(ふしょ)」といい、人間でいうところの踵(かかと)に当たるのですが、白い羽で覆われた体から跗蹠にかけてのいろがどうなっているか確認したいところです。
『肉色』と表現されるピンクとも橙とも言えそうな色の部分が跗蹠を超えて広がっているようだったら亜種ダイサギ、全体が真っ黒か、もしくは肉色があっても跗蹠まで達していないようだったら亜種チュウダイサギの可能性が高いと言うことのようです。
『明らかに大きなダイサギ』の足は跗蹠を超えて肉色が確認できました。どうやら亜種ダイサギと見て良さそうです。
とはいえ、普段からダイサギを見かけるこの場所で採餌しているところを見て『餌を採る場所は同じところを選ぶんだな~。』なんて思っていたのですが・・・餌を採る時のスタイルというか体の使い方が違っていました。参考までに過去に同じ場所でチュウダイサギが採餌する場面をお伝えした記事がこちらです。この時は低い体勢から首から先だけを素早く動かして次々と魚を捕らえていたことをお伝えしました。ではこの『明らかに大きなダイサギ』はというと・・・
4枚の写真を合わせてみました。上から・・
①歩きながら獲物を見つけたようです。②首を伸ばしてしっかりと確認しています。いくら首が長いからってそのままじゃ転ぶんじゃない?と思っていたら・・・③そのまま体を前方へ投げ出すように・・・④体ごと水中へジャボ~~ン!!
なんとも激しい獲物の捕まえ方ですが・・ちなみにこの時は失敗でした。なのでこれはたまたまこうしただけで本当は違うやり方なんじゃないか?と思ってしばらく観察していたところ5回このようなやり方を披露してくれて、うち3回は見事に魚を捕まえて即座に飲み込んでいました。少なくともこの場所でこの個体はこのやり方で通していました。
もしかして亜種チュウダイサギと亜種ダイサギは水中の魚を捕まえるスタイルも違うのかな?なんて思ったのですが・・・どうなんでしょうか?もっと観察を積み重ねたら何か分かるかも知れませんね。でも少数が飛来するとされる亜種ダイサギが採餌するシーンに巡り会う確率を考えたら気が遠くなってきますが・・・
体にたくさん水がつくようで・・・こうして体を震わせる動作を頻繁にしていました。運動的にもかなり体力を消耗しそうです。と言うことは・・・捕まえた魚はよりおいしく感じられるのかな?
今日の日記は長くなります。内容もちょっと背伸びしているところもあります。その点を踏まえて・・・よろしかったらお読みください。
西部承水路の中でもサギたちに人気の魚採りスポットでいつも見ているダイサギよりも明らかに大きな【ダイサギ】を見つけました。
写真で見るとその大きさの違いは分からなくなってしまいますが現地で間近で観察すると『この【ダイサギ】でかいな~』と”一回り”では済まない違いに気づきます。
複数の図鑑で【ダイサギ】の項を見比べてみてください。注目していただきたいのは『亜種』に関する記述です(図鑑によっては『亜種』に触れていないものもあるかもしれませんが・・・)。ダイサギという種名表記の他にチュウダイサギとかオオダイサギという記述が見られるかと思います。私たちにお馴染みの野鳥である【ダイサギ】にはいくつかの亜種が確認されているそうですがそのうち、日本で見られるのが亜種チュウダイサギと亜種ダイサギなのだそうです。図鑑によっては亜種チュウダイサギと亜種オオダイサギだとしているものもあるようです。
話がややこしくなってきました(笑) 「大」だとか「中」だとか・・・「大大」?だとか・・・。『種』の名前が【ダイサギ】で漢字では『大鷺』と書きます。種を更に細かく『亜種』まで分類するとチュウダイサギとダイサギの2つがいますが・・漢字で書くのは止めときましょう!!また亜種を「2種類」と書くのも混同しそうなので止めときましょう^^!!
日本鳥学会の『日本産鳥類目録改訂第6版』の【ダイサギ】の項を見ると亜種ダイサギと亜種チュウダイサギの2亜種が記載されていて、秋田を含む本州では亜種ダイサギは(IV=irregular visitor)となっていて「少数飛来する」と書かれており、亜種チュウダイサギは(RB=resident breeder)となていて「サギ類のコロニーで繁殖し」と書かれています。ここではこの『日本産鳥類目録改訂第6版』にそって話を進めていきましょう。
私が冒頭で書いた『普段見ているダイサギ』というのは亜種チュウダイサギの事で、大潟村でも繁殖しているのでお馴染みの野鳥です。そして今回取り上げた『明らかに大きなダイサギ』が亜種ダイサギであろうと思います(言い切らない歯切れの悪さはご容赦ください。)。
さて、この2亜種の外見上の違いですが大きさの他に冬羽の時の足の色の違いというのがあるそうです。私も体の大きな【ダイサギ】を見つけると足の色を確認します。【ダイサギ】の長い足の中央部に見られる関節を「跗蹠(ふしょ)」といい、人間でいうところの踵(かかと)に当たるのですが、白い羽で覆われた体から跗蹠にかけてのいろがどうなっているか確認したいところです。
『肉色』と表現されるピンクとも橙とも言えそうな色の部分が跗蹠を超えて広がっているようだったら亜種ダイサギ、全体が真っ黒か、もしくは肉色があっても跗蹠まで達していないようだったら亜種チュウダイサギの可能性が高いと言うことのようです。
『明らかに大きなダイサギ』の足は跗蹠を超えて肉色が確認できました。どうやら亜種ダイサギと見て良さそうです。
とはいえ、普段からダイサギを見かけるこの場所で採餌しているところを見て『餌を採る場所は同じところを選ぶんだな~。』なんて思っていたのですが・・・餌を採る時のスタイルというか体の使い方が違っていました。参考までに過去に同じ場所でチュウダイサギが採餌する場面をお伝えした記事がこちらです。この時は低い体勢から首から先だけを素早く動かして次々と魚を捕らえていたことをお伝えしました。ではこの『明らかに大きなダイサギ』はというと・・・
4枚の写真を合わせてみました。上から・・
①歩きながら獲物を見つけたようです。②首を伸ばしてしっかりと確認しています。いくら首が長いからってそのままじゃ転ぶんじゃない?と思っていたら・・・③そのまま体を前方へ投げ出すように・・・④体ごと水中へジャボ~~ン!!
なんとも激しい獲物の捕まえ方ですが・・ちなみにこの時は失敗でした。なのでこれはたまたまこうしただけで本当は違うやり方なんじゃないか?と思ってしばらく観察していたところ5回このようなやり方を披露してくれて、うち3回は見事に魚を捕まえて即座に飲み込んでいました。少なくともこの場所でこの個体はこのやり方で通していました。
もしかして亜種チュウダイサギと亜種ダイサギは水中の魚を捕まえるスタイルも違うのかな?なんて思ったのですが・・・どうなんでしょうか?もっと観察を積み重ねたら何か分かるかも知れませんね。でも少数が飛来するとされる亜種ダイサギが採餌するシーンに巡り会う確率を考えたら気が遠くなってきますが・・・
体にたくさん水がつくようで・・・こうして体を震わせる動作を頻繁にしていました。運動的にもかなり体力を消耗しそうです。と言うことは・・・捕まえた魚はよりおいしく感じられるのかな?