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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ミサゴ 西部承水路を餌場に

2011年03月10日
秋田
 昨日に引き続き今朝も地震がありました。余震が頻発している模様です。
 昨日から私の廻りでも地震の話題でもちきりですが、どうやらビルの中で働いている人ほど強い揺れを感じていたようです。
 私は地震発生当時、5階の事務所にいましたがやや慌ててしまいました。野外にいた人は地震とは気付いたけどそれほど大きな揺れは感じなかったそうです。
 こうした感覚の違いは今回の地震の特徴となった『長周期地震動』と呼ばれる揺れが引き起こしていたようです。




 はい。先日この日記で氷の上で魚を食べるオジロワシを紹介したばかりですが・・・寒いながらも確実にやってきている春はその氷を溶かし、水辺を復活させました。それでも朝晩冷え込んだ日にはまだまだ気温が氷点下の時もありますから日替わりで氷がはったり、溶けて水面が広がったり目まぐるしく環境が変わっています。


 そんな日が続いていますが、ある晴れた日には西部承水路の上で久しぶりに【ミサゴ】のホバリングを見ました。


 昨年は水路が氷で閉ざされる日が少なかったので【ミサゴ】の観察機会もほとんど途切れなかったのですが今期の冬は積雪と寒さで水路の表面は長く氷で閉ざされていましたから【ミサゴ】の観察も随分間隔が開いて久しぶりでした。
 昨年同時期に【ミサゴ】を取り上げた記事はこちら


 昨日一昨日2日続けて取り上げた【カンムリカイツブリ】も水面が現れて水路に棲む魚を捕ることが出来るようになったのでやって来たものと思われます。
 西部承水路は概ね水深は浅く1mに充たない場所も多いそうです。そんな場所ですから潜水して魚を捕る野鳥も、上空からダイビングしてくる野鳥も獲物となる魚を捕らえやすいのかも知れません。
 潜水して魚を捕らえる野鳥にとって、西部承水路を見渡しても彼らの潜水能力の限界を超える深さの場所はないのではないでしょうか?
 【ミサゴ】にとっても上空から獲物を見つけてダイブしても深く逃げ込まれて獲物を逃す心配は他の場所に比べて少ないので、絶好の餌場なのかも知れません。

 昨シーズンは西部承水路で魚を捕らえてそれを運んで飛んでいく【ミサゴ】をよく見かけました。水路の西側に位置する男鹿市ではいくつかの【ミサゴ】の営巣地も確認できています。


 今期も西部承水路は漁場として【ミサゴ】命を繋ぎ、新しい【ミサゴ】の命を育んでいくことになるでしょう。