アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
ヨシ原にチュウヒ
2011年01月12日
秋田
暴風雪警報が発令されている秋田市内です。今日は朝方から雷が連続で聞こえていました。「冬の雷」ってこれまであまり経験もイメージもないんですけどね・・。この時期の秋田は低い雲が立ちこめてるので雷雲が見えず。だから前触れも無くいきなり雷がやって来た感じがしました。怖いですね・・・「冬の雷」
はい。こんな大荒れの天気の中、野鳥達がどうやって過ごしているのか?気になるところですが・・・今日は今や大潟を代表する野鳥となった感がある【チュウヒ】を取り上げました。
【チュウヒ】は冬になると大潟よりも温かい地域へと移動していく個体がいる中で、数羽の【チュウヒ】が厳冬期の大潟村で観察することが出来ています。そして今年の冬は雪が多いので、大潟草原鳥獣保護区特別保護地区や村の各地に点在しているヨシ原は例年以上の雪に覆われて餌が採りにくくなるのでしょうか?【チュウヒ】を見るのは決まって西部承水路沿いのヨシ原です。
この日も水路沿いに広がるの枯れたヨシ&ヒメガマ原にハイイロチュウヒのオス♂とこの【チュウヒ】がいました。
雪ではハイイロチュウヒのオス♂が保護色になり、枯れヨシ&ガマでは【チュウヒ】が保護色になります。特にこの個体は頭部から肩部に白い羽が多くいっそうの保護色となっていました。
飛んでいる【チュウヒ】を見る機会はそれなりに多いのですがヨシ原に佇む【チュウヒ】を観察する機会はそれほど多くはありません。この様な姿は積雪があってヨシやガマ等が疎らに押し倒されて見通しが利く限られた条件があってのことです。
そんな滅多にない機会に遭遇したので、【チュウヒ】が飛び上がるまで観察することにしました。
暫く見ていると、まるでフクロウのような動きをしました。
身体を動かさずに首だけを回転させて周囲を伺うのです。【チュウヒ】の顔を見るとフクロウと同じように顔の周囲をぐるっと囲むような『顔盤』があります。この様な動きはこうしたフクロウと共通する身体的特徴に起因するものなのでしょう。観察していて『なんだかフクロウっぽい』と感じました。
そんな観察をしているうちに・・・【チュウヒ】がソワソワと落ち着かなくなりました。咄嗟に『飛ぶっ』と思ってカメラを構えました。
予想通り、飛び上がります。
その動きは他のどの猛禽類とも似ていませんでした。もちろんフクロウとも違うようです。
初動動作は跳躍に備えて身を屈めて、翼は広げるのではなく、肩胛骨を引き上げるかの如く上方へ。そしてその翼を縦方向へ伸ばすようにして広げて、跳躍と併せて一気に斜め上方へと飛び上がるのでした。
これは引き上げて広げた翼を「ひとかき」した状態。つまりたった1回羽ばたく動きをしただけでこの高さまで飛び上がったのです。勿論周囲のヨシやガマを邪魔にすることもありませんでした。
こうした動きは【チュウヒ】(とその仲間)にしか出来ないモノでしょう。なかなか見応えのあるモノでした。以前この日記でもヨシ原に消えていく【チュウヒ】を紹介しましたが脱出に際してはこの様な動きをしていたんですね!!草原の鷹としてその生息環境であるヨシ原で生活するために特化した【チュウヒ】の行動観察は毎回毎回驚きと発見が盛りだくさんです。
はい。こんな大荒れの天気の中、野鳥達がどうやって過ごしているのか?気になるところですが・・・今日は今や大潟を代表する野鳥となった感がある【チュウヒ】を取り上げました。
【チュウヒ】は冬になると大潟よりも温かい地域へと移動していく個体がいる中で、数羽の【チュウヒ】が厳冬期の大潟村で観察することが出来ています。そして今年の冬は雪が多いので、大潟草原鳥獣保護区特別保護地区や村の各地に点在しているヨシ原は例年以上の雪に覆われて餌が採りにくくなるのでしょうか?【チュウヒ】を見るのは決まって西部承水路沿いのヨシ原です。
この日も水路沿いに広がるの枯れたヨシ&ヒメガマ原にハイイロチュウヒのオス♂とこの【チュウヒ】がいました。
雪ではハイイロチュウヒのオス♂が保護色になり、枯れヨシ&ガマでは【チュウヒ】が保護色になります。特にこの個体は頭部から肩部に白い羽が多くいっそうの保護色となっていました。
飛んでいる【チュウヒ】を見る機会はそれなりに多いのですがヨシ原に佇む【チュウヒ】を観察する機会はそれほど多くはありません。この様な姿は積雪があってヨシやガマ等が疎らに押し倒されて見通しが利く限られた条件があってのことです。
そんな滅多にない機会に遭遇したので、【チュウヒ】が飛び上がるまで観察することにしました。
暫く見ていると、まるでフクロウのような動きをしました。
身体を動かさずに首だけを回転させて周囲を伺うのです。【チュウヒ】の顔を見るとフクロウと同じように顔の周囲をぐるっと囲むような『顔盤』があります。この様な動きはこうしたフクロウと共通する身体的特徴に起因するものなのでしょう。観察していて『なんだかフクロウっぽい』と感じました。
そんな観察をしているうちに・・・【チュウヒ】がソワソワと落ち着かなくなりました。咄嗟に『飛ぶっ』と思ってカメラを構えました。
予想通り、飛び上がります。
その動きは他のどの猛禽類とも似ていませんでした。もちろんフクロウとも違うようです。
初動動作は跳躍に備えて身を屈めて、翼は広げるのではなく、肩胛骨を引き上げるかの如く上方へ。そしてその翼を縦方向へ伸ばすようにして広げて、跳躍と併せて一気に斜め上方へと飛び上がるのでした。
これは引き上げて広げた翼を「ひとかき」した状態。つまりたった1回羽ばたく動きをしただけでこの高さまで飛び上がったのです。勿論周囲のヨシやガマを邪魔にすることもありませんでした。
こうした動きは【チュウヒ】(とその仲間)にしか出来ないモノでしょう。なかなか見応えのあるモノでした。以前この日記でもヨシ原に消えていく【チュウヒ】を紹介しましたが脱出に際してはこの様な動きをしていたんですね!!草原の鷹としてその生息環境であるヨシ原で生活するために特化した【チュウヒ】の行動観察は毎回毎回驚きと発見が盛りだくさんです。