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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ホバリング

2009年11月13日
秋田
 当事務所は秋田市内のビルの中の一室にあるのですが、最近郵便ポストに忘年会のチラシが入るようになってきました。当事務所に対しては大した宣伝効果もないのですが・・・もう忘年会か?と思って眺めています。それにしても、今年も忘れたいことがたくさん出来ました・・・苦笑


 じっくりと野鳥観察をしていると、「飛び方」「飛ぶときのリズム」等が野鳥によってそれぞれ特徴があることに気付きます。一直線に飛ぶ鳥もいれば、波形を描くようにして飛ぶ鳥もいます。よく『慣れてくると飛び方でも野鳥の識別に役立つ事が解ってくるよ!』と言われます。

 今日はその中から、かなり特徴的な飛び方であるホバリングをする野鳥を取り上げます(と言っても【ノスリ】一種類だけですけど・・・)。
 『ホバリング』とは停空飛行あるいは停空飛翔とも言われる飛び方で、空中のある1点に浮いているかのように留まるスタイルです。ヘリコプターを思い浮かべていただくと解りやすいでしょうか?

 この『ホバリング』が出来る野鳥は限られているので、この飛び方を見ただけで、かなり野鳥の種類を絞ることが出来ます。思いつくまま挙げてみると・・・ヤマセミ・カワセミ・ミサゴ・ノスリ・ケアシノスリ・チョウゲンボウ等が浮かびます。
 その中でも最も観察機会が多い(?)と思われる【ノスリ】を取り上げてみました。





 この2枚の写真はホバリングする【ノスリ】を撮影した物ですが、これを見るとホバリングをするのはどんな時か?想像が出来ると思います!
 目線は鋭く(?)下に向いていますよね・・・そうです!ホバリングしている時は獲物を探している時と思われます。この場所では何度かネズミを食べる【ノスリ】を観察したことがありますし、以前この日記でもご紹介したことがあります。恐らくこの時もネズミを探していたのだと思われます。

 更にそのホバリングを見る機会が増えていくとそのリズムというか羽の動かし方にその種毎の特徴も見えてきます。その違いについては、人によって感じ方が違うと思うのでここでは詳しく書きませんが・・そういった自分なりの観察眼で見ていくと、【ノスリ】のような身近な野鳥であっても色々な発見があって楽しいですよ。

 また、機会がありましたら、【ノスリ】とミサゴやチョウゲンボウのホバリングを比較してみるのも面白いと思いますよ!!