アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
レストラン「からまつ」の常連~マヒワ篇~
2009年03月16日
秋田
東北地方環境事務所のHPに3月8日に大潟で実施しました、野鳥観察会の記事がアップされました。そちらもご覧下さい。http://tohoku.env.go.jp/to_2008/0313a.html
冒頭で大潟の野鳥観察会の報告の話をしておきながら今日の話題は「森吉」から・・
森吉山麓高原に続く市道沿いに数本のカラマツが立っています。その内の1本は葉も落ち、実も無くなっていて丸裸。別の1本は葉は落ちているものの実は下半分位にびっしりと付いています。その隣には上から下までびっしりと実が残っているカラマツが数本立っています。
このカラマツは傾斜が緩く、周辺に比べて開けた場所にポツンと立っています。野鳥達の行動を観察してると・・・周囲の話の中から先ずは丸裸のカラマツへやって来て、そこで様子を見るくらいの間をおいてから下半分に身が残っているカラマツへと飛び移ってきます。中には直接やって来る野鳥たちもいますが今日紹介する【マヒワ】の群れはおよそその様な行動でレストラン「からまつ」を利用しているようでした。
10羽ほどの群れがやって来て賑やかに食事をしていました。
小枝にぶら下がったり、松ぼっくりに直接ぶら下がったりしながら嘴を実の中へと差し込んで中から実を啄んで食べているようです。
こちらはオス♂ 頭頂部が黒いのが特徴です。
こちらはメス♀ 頭頂部には褐色~暗褐色の縦斑があるのが特徴です。
【マヒワ】がこのレストラン「からまつ」を利用するのは5~10分位だったでしょうか?あまり長居はせずに、また何処か別の場所へと移動していきます。食事中も一心不乱にというよりは周囲への注意を配りながら食事しているようです。
他の常連達は長居をして夢中になって実を食べているかのように感じさせますが【マヒワ】からはなんとなくではありますが・・強い警戒心を感じます。
何回目かの【マヒワ】の食事時・・突然10羽ほどの群れが一斉に森の中へと逃げ込みました。「なんだ?なんだ?」と慌てていると、逃げ込んだ森の反対側から白っぽい羽をした鳥が勢いよくカラマツ目がけて飛んできていました。見ると明瞭な鷹斑があります。
いち早くその襲来を察知して森の中へと逃げ込んだのです。結果としてこの襲撃は失敗に終わり、獲物を取り損ねた猛禽は翻って飛んでいき直ぐに見えなくなってしまいました・・・。襲ったのは【ツミ】であろうと思ってはいるのですが何せ、あっという間の出来事だったのでキチンと識別できるような観察は出来ませんでした。(じっくり見る時間があっても野外で【ツミ】を識別するのは難しいと思いますけど・・)
これで【マヒワ】が警戒しながら食事をしていたのも、一度別のカラマツで様子を見てからやって来るのもなんとなく合点がいきました。もしかしたら既に実が無くなっているカラマツは最も安全な場所にあったから今はもう丸裸になっているのかも知れません。今、食べているカラマツは次に安全な場所に立っていて、実がビッシリと残っているカラマツは危険度の高い場所に立っているのかも知れません。
同じ実がなる木でも野鳥たちがよく訪れる木と、ほとんど利用されない木があるのは、このような理由があるからなのでしょうね?
どうやら野鳥相手のレストランも”繁盛”の鍵は「立地条件」のようです!!
冒頭で大潟の野鳥観察会の報告の話をしておきながら今日の話題は「森吉」から・・
森吉山麓高原に続く市道沿いに数本のカラマツが立っています。その内の1本は葉も落ち、実も無くなっていて丸裸。別の1本は葉は落ちているものの実は下半分位にびっしりと付いています。その隣には上から下までびっしりと実が残っているカラマツが数本立っています。
このカラマツは傾斜が緩く、周辺に比べて開けた場所にポツンと立っています。野鳥達の行動を観察してると・・・周囲の話の中から先ずは丸裸のカラマツへやって来て、そこで様子を見るくらいの間をおいてから下半分に身が残っているカラマツへと飛び移ってきます。中には直接やって来る野鳥たちもいますが今日紹介する【マヒワ】の群れはおよそその様な行動でレストラン「からまつ」を利用しているようでした。
10羽ほどの群れがやって来て賑やかに食事をしていました。
小枝にぶら下がったり、松ぼっくりに直接ぶら下がったりしながら嘴を実の中へと差し込んで中から実を啄んで食べているようです。
こちらはオス♂ 頭頂部が黒いのが特徴です。
こちらはメス♀ 頭頂部には褐色~暗褐色の縦斑があるのが特徴です。
【マヒワ】がこのレストラン「からまつ」を利用するのは5~10分位だったでしょうか?あまり長居はせずに、また何処か別の場所へと移動していきます。食事中も一心不乱にというよりは周囲への注意を配りながら食事しているようです。
他の常連達は長居をして夢中になって実を食べているかのように感じさせますが【マヒワ】からはなんとなくではありますが・・強い警戒心を感じます。
何回目かの【マヒワ】の食事時・・突然10羽ほどの群れが一斉に森の中へと逃げ込みました。「なんだ?なんだ?」と慌てていると、逃げ込んだ森の反対側から白っぽい羽をした鳥が勢いよくカラマツ目がけて飛んできていました。見ると明瞭な鷹斑があります。
いち早くその襲来を察知して森の中へと逃げ込んだのです。結果としてこの襲撃は失敗に終わり、獲物を取り損ねた猛禽は翻って飛んでいき直ぐに見えなくなってしまいました・・・。襲ったのは【ツミ】であろうと思ってはいるのですが何せ、あっという間の出来事だったのでキチンと識別できるような観察は出来ませんでした。(じっくり見る時間があっても野外で【ツミ】を識別するのは難しいと思いますけど・・)
これで【マヒワ】が警戒しながら食事をしていたのも、一度別のカラマツで様子を見てからやって来るのもなんとなく合点がいきました。もしかしたら既に実が無くなっているカラマツは最も安全な場所にあったから今はもう丸裸になっているのかも知れません。今、食べているカラマツは次に安全な場所に立っていて、実がビッシリと残っているカラマツは危険度の高い場所に立っているのかも知れません。
同じ実がなる木でも野鳥たちがよく訪れる木と、ほとんど利用されない木があるのは、このような理由があるからなのでしょうね?
どうやら野鳥相手のレストランも”繁盛”の鍵は「立地条件」のようです!!