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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

鷹ノ巣キャンプ場 2024年・冬

2024年03月21日
羽黒 守屋明子
2月末、鷹ノ巣キャンプ場(新潟県岩船郡関川村)の冬季視察に行ってまいりました。
 
令和5年12月25日のアクティブレンジャー日記では「冬の鷹ノ巣キャンプ場は深い雪に閉ざされます」とご紹介したのですが
暖冬はここ鷹ノ巣キャンプ場も同じでした。まるで12月と変わらないような姿。
約3ヶ月の間に積雪はあったようですが、2月ながら4月並の陽気が訪れた直後だったからか、雪はほとんど見られない状況でした。
鷹ノ巣キャンプ場
12月初旬の園内
鷹ノ巣キャンプ場
2月末の園内
毎年4月下旬にはスプリングエフェメラル(春に花を咲かせる草花)で彩られる鷹ノ巣キャンプ場のこと。
「きっとどこかに気の早い(花を咲かせてしまった)植物があるに違いない」と目を皿のようにしながら歩いていると、目に黄色が飛び込んできました。

落葉の中からスクッと立ち上がり、雨に濡れて一層鮮やかになっていたナニワズの花でした。
鷹ノ巣キャンプ場
ひときわ明るい黄色が目立ちます
鷹ノ巣キャンプ場
つぼみがほころんでいます
続いてササの下に広がっていたのは青々とした緑のハート。
この葉っぱはカンアオイでは??と近づいてみると、ありました。
個性的な花が落葉の中から顔を覗かせていました。
鷹ノ巣キャンプ場
冬の寒さにも負けない緑のハート
鷹ノ巣キャンプ場
葉っぱの下に何かありますよ
鷹ノ巣キャンプ場
カンアオイの花です!
不思議な花、カンアオイ。漢字で書くと「寒葵」、冬も枯れない葵という意味だそうです。
カンアオイはウマノスズクサ科(科名も面白いですね)、カンアオイ属の植物で分布地によって種類があります。
新潟県には「コシノカンアオイ」があり、てっきりそれだと思ったらちょっと違うようです。
後から調べてみると他にも「ユキグニカンアオイ」、さらには鷹ノ巣キャンプ場の所在地である新潟県関川村で見つかった「アラカワカンアオイ(荒川寒葵)」があることがわかりました。
果たしてこれは、なにカンアオイでしょう。同定はこれからの宿題とさせてください。
※植物は採取が禁止されている種や場所があります。また彼らはそこに根付いて暮らしています。写真や心に収めるだけにとどめましょう