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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

月山荷あげと山頂公衆トイレ

2013年06月21日
羽黒
 月山にある神社や山小屋などによる合同荷あげが6月12日(水)に行われました。
 月山8合目へ至る月山公園線の開通、7月1日(月)の月山開山祭など、夏山シーズン前に毎年関係者がヘリコプターを使用し、合同で実施しているものです。


【荷あげ前の様子(月山8合目)】

 梅雨入り前の青空のもと、ヘリによる荷あげのほか、山頂にある公衆トイレの維持管理をされている山形県自然公園保全整備促進協議会羽黒支部の皆さんの作業をお手伝いさせていただきました。ヘリによる荷あげを間近で見るのも初めてでしたが、山のトイレに関わる作業も初めての経験となりました。

【荷あげの様子(月山頂上)】

 月山では、平成15年に9合目、翌平成16年に山頂にバイオ式おがくずトイレ(排泄物を水洗に頼らず、おがくずに含まれる微生物の動きでし尿を分解、処理するもの)が導入されました。設置されてから今まで特に大きな問題もなく、協議会や山小屋の関係者の皆さんによって、清潔なトイレが維持できるように調整されているとのことです。

 当日は、便器周りの清掃のほか、昨年の使用済みとなったおがくず(有機肥料として活用)の荷下げ、便槽へ新しいおがくずの投入、適当な水分バランスにするように適量のし尿を新しいおがくずに投入する作業などが行われました。


【作業中の様子】

 登山の際、何気なく利用している裏に、このような維持管理があって、はじめて利用できていることに改めて気づかされました。もちろん、利用者のマナーや募金によっても成り立っていることも事実です。
 
 今回の作業では、ほんの一部をお手伝いしただけですが、利用の裏には、このような作業や背景があることを少しでも知っていただけたらと思い、日記を書きました。
 ちなみに、利用者の増えるシーズン前ということもあったかと思いますが、さすがバイオ式トイレ。臭いがほとんど気になりませんでした。