ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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磐梯朝日国立公園

120件の記事があります。

2017年04月17日はじめまして 裏磐梯

磐梯朝日国立公園 楊 寛明

はじめまして

4月から裏磐梯自然保護官事務所のアクティブレンジャーとして勤務しています楊寛明と申します。

これから、日々の仕事を一生懸命行いながら、磐梯朝日国立公園の魅力をお伝えしていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

 

 

 さて、私は東京から(桜の花に見送られ)裏磐梯に引っ越してきたのですが、こちらに来てみると4月半ばでこの積雪。季節が戻った様な感覚になっています。

裏磐梯の春が待ち遠しいです。

 

   上記は4月6日の写真です

 

  上記は4月13日の写真です

雪は、少しずつ融けて来てはいるものの、裏磐梯はまだまだ寒い日が続いています。写真は事務所の屋根の雪が落ちてたまっている場所の状況です。

 

 

 

 

上記の写真は、4月13日に毘沙門沼から撮影した磐梯山です。

この日は午後からは晴れ間が広がり、磐梯山が綺麗に見えました。個人的には、うっすら雪を被った磐梯山は夏季の状態より勇ましく、堂々とした出で立ちで迫力があるように思えます。

これから、磐梯山の四季折々の姿を見るのも楽しみです。

 

 

裏磐梯ビジターセンター

 

事務所近くにある裏磐梯ビジターセンターでは、裏磐梯周辺の動植物情報などが様々な形で展示されており、

とても魅力的な場所となっています。

 

この裏磐梯ビジターセンターでは、4月25日(火)から6月26日(月)までの間、【環境省レンジャー写真展2017】が開催されます。レンジャーが勤務中に撮影した、選りすぐりの写真が展示されますので、ぜひお越しください。

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2017年04月10日小さな春

磐梯朝日国立公園 羽黒 澁谷 満紀

 羽黒自然保護官事務所でアクティブレンジャーとして勤務しております澁谷満紀と申します。

どうぞよろしくお願いいたします。

4月8日(土)月山ビジターセンターで小さな春をみつけましたのでご紹介します。

  

  

 【やっと顔を出したふきのとう】  【周りの池にはミズバショウも】

 

 

この日は羽黒地区パークボランティア年度はじめ集会が、月山ビジターセンタを会場に行われ、午前中

鶴岡市消防組合羽黒分署の方をお招きしての応急手当講習会、午後から平成29年度の月山ビジターセ

ンター運営体制やパークボランティア活動についての話し合いが行われ活発な意見交換がなされました。

  

【応急手当講習会の様子】        【意見交換会の様子】

  

  

羽黒地区パークボランティアの方々は、鶴岡市、酒田市など庄内地方にお住まいの方々で活動されていて、

環境省主催のイベントでもご活躍、ご協力いただいております。私事になり恐縮ですが、お昼には歓迎会も

催していただき、この場をお借りしてお礼申しあげます。パークボランティアの皆さまには大変お世話にな

ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  

ミズバショウはまだ咲きはじめたばかりです。4月28日(金)からは月山ビジターセンターを会場に2017

環境省レンジャー写真展も開催されますので、是非、写真と月山の春を見に来てください。

    

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2016年06月17日磐梯朝日国立公園 第8回 月山を外来植物から守ろう

磐梯朝日国立公園 古川望

 6月12日(日)、「磐梯朝日国立公園 第8回 月山を外来植物から守ろう」が開催されました。

 

 このイベントは、月山にもともと生育していなかった外来植物を、手作業によって除去していこうという活動です。今回はスタッフを含め43名の皆様と活動してきました。

 

 今回のイベントでは月山8合目の駐車場付近において、外来植物「セイヨウタンポポ」の除去を行いました。セイヨウタンポポの種子が「わた毛」になって飛んでしまう前のこの時期に除去作業を行うのは、昨年に引き続き2回目となります。

 

【セイヨウタンポポ除去作業中の様子】

 

 作業時間1時間弱で、37.1kgもの量を除去することができました。この場所のセイヨウタンポポが減った姿を、来年見ることができるのではないでしょうか。

 

 除去作業の後は、月山8合目弥陀ヶ原湿原の観察会を行いました。実は、通常この時期は月山8合目までの道路は通行止めとなっており、自らの足でたどり着かない限り弥陀ヶ原湿原を見ることはできません。ただ今回は、外来植物除去を含めたイベントということで、特別に許可を得て8合目に入らせて頂いております。そのため観察会は普段は中々見ることのできない、誰もいない早春の弥陀ヶ原湿原の景色と花々をゆっくりと楽しんだ、特別な観察会となりました。

 

【湿原観察会の様子】

 

 ご参加いただきました皆様、汗ばむ気温の中でも根気強い作業をありがとうございました。また、弥陀ヶ原湿原でのガイドを担っていただきました羽黒地区パークボランティアの皆様、ありがとうございました。

 

 ところで、どのようにして外来植物の分布は高山にまで広がったのでしょうか。それは種子が登山者の服、靴、工事用資材等に付着して運ばれてきたからだと考えられています。そのため月山8合目の登山道入口には、靴底マットが敷設してあります。登山道に入る前に、靴底に付着した植物の種子等を落としてから登山等をお楽しみ頂くことも、外来植物の分布を防ぐひとつになります。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

 

【靴底マットで種子落とし】  

 

 (今回の外来植物の駆除作業は関係機関・土地所有者の了承を得て実施しております。月山の8合目駐車場より上は、磐梯朝日国立公園に指定されており、植物の採取は外来種であっても許可を受けなければ実施できませんのでご注意ください)

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2016年05月16日新緑の五色沼自然探勝路

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 畑中 亮輔

 裏磐梯自然保護官事務所の畑中です。

ゴールデンウィークも終わり、裏磐梯でも初夏を思わせるような日が多くなってきましたが、皆様のお住まいの地域はいかがでしょうか。

5月13日にパークボランティアの方々と五色沼自然探勝路の清掃活動及び巡視活動を行ってきましたので、その様子をお伝えします。

 当日は、初夏を思わせるような清々しい天気で、木々の新緑がとても美しく、キビタキ(福島県の県鳥)をはじめとする鳥たちのさえずりも多く聞こえる絶好の活動日和となりました。

                  

                        写真左上:探勝路周辺の様子 写真右上:青沼の様子

写真左下:フデリンドウ 写真右下:野鳥観察の様子 

                             

 4月下旬にも同じコースで清掃活動を行ったこともあり、ゴミは少なく利用者の方々にしっかりとマナーを守っていただいているのを感じました。

 こうした活動の積み重ねが美しい国立公園の環境を守るためには必要ですし、利用者の方が快適に思ってもらえるよう、いつもパークボランティアの方々に協力してもらって本当に感謝しています。皆様本日もお疲れ様でした。

 

木道清掃の様子 

                                                     

 木々の新緑が美しく、林床にはスミレをはじめとする花々が至る所で見られる、五色沼へ是非足を運んでいただければと思います。

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2016年04月22日羽黒地区パークボランティア年度はじめ集会

磐梯朝日国立公園 古川望

こんにちは。皆さん初めまして。

白銀さんの後任として羽黒自然保護官事務所に勤めることになりました、古川望です。アクティブ・レンジャーとしてこれからたくさんの方々とお会いするのを楽しみにしています。皆様どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今回は4月9日(土)に月山ビジターセンターにて開催された、羽黒地区パークボランティアの年度はじめ集会をご紹介いたします。

羽黒地区パークボランティアの方々は、鶴岡市内、酒田市などにお住まいの方27名で活動されています。月山ビジターセンターの開館当初からボランティア活動をされている方々もおり、環境省主催のイベントでもご活躍いただいています。

まずは集会に入る前に顔合わせ会ということで、自己紹介や近況報告などを行いました。

【顔合わせ会の様子】

 その後、鶴岡市消防署職員を講師にお招きして、消防避難訓練が行われました。

避難訓練では、ビジターセンターの建物内にて火災が発生し、居合わせたパークボランティアの方が消防署への通報、館外への避難誘導(一般来館者役と誘導補助役に分かれて)を行う想定で実施しました。

また、館外にて訓練用の水消化器を用いて、火災時の初期消火訓練も行いました。

【消化器訓練の様子】

同じく鶴岡市消防署職員による、AEDを用いた救命講習会も行われました。AED機器の取扱い方法や、救急車が到着するまでにできることなど、参加者の皆さんが熱心に講習を受けられていました。

【救急救命講習会の様子】

昼食後の年度初め集会では、活動運営基本計画や、月山外来植物除去イベント、今年度の月山ビジターセンター年間事業内容や、月山ビジターセンターのギャラリーの展示方法、活動のPR方法についてなど、様々な内容について意見を交わしました。

年度はじめ集会では植物に詳しい方、鳥に詳しい方、女性ならではの視点で活動される方など、様々な分野で知識と経験をお持ちの方と顔を合わせることができました。林の中で聞いた音を録音してパークボランティアさんに尋ねたところ、キツツキのドラミング(キツツキが木を突く音)だと教えていただきました。一つひとつ学びながら、私にできることを模索して進んでいきたいと思います。

また、私事で大変恐縮ですが、昼食の際に羽黒地区パークボランティアの皆様や月山ビジターセンターの職員の方々から歓迎会を開いていただきました。穏やかで温かい方々に歓迎していただいて、新生活の不安も吹き飛ぶようでした。本当にありがとうございます。

当日に全員の方とお話はできませんでしたが、今後一緒に活動させていただく中でお話を聞かせていただければと思っています。これからどうぞよろしくお願いします。

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2016年03月18日続、冬のできごと

磐梯朝日国立公園 羽黒 白銀 顕

 随分とご無沙汰しておりました。

 冬眠していた訳ではないのですが「冬は何をしているのですか?」と聞かれることも多いので、この冬の業務の一つ、山の保全に関わる活動をご紹介したいと思います。

 といっても、保全に取り組んでいる所は雪の下(風衝地は別ですが)なので実際の作業ではなく、この冬に開催された登山道保全に係る会議を備忘録のような形でご紹介します。羽黒自然保護官事務所は、飯豊連峰保全連絡会と朝日連峰保全協議会の各会の事務局を担い、会議の準備や取りまとめ等を行っています。各会議では主に今年度のふりかえりと来年度の計画について話し合われていました。

・朝日連峰保全協議会幹事会

 平成27年12月15日(火)に山形県朝日町で開催されました。平成27年度の報告では、合同保全作業やモニタリング結果の報告などがありました。平成28年度の計画では、会合や合同保全作業の計画案がまとまり、合同保全作業は平成28年8月27日(土)~28日(日)にオツボ峰周辺で実施する案となりました。次回の第8回会合(H28.5/19)にて協議され、正式決定となる予定です。

・飯豊連峰保全連絡会幹事会

 平成271219日(土)に新潟県関川村で開催されました。平成27年度の報告では、保全技術基礎講習会や大雪山の視察報告などがありました。平成28年度の計画では、各会合と合同保全作業の計画の検討がありました。また、当連絡会が自然歩道関係功労者表彰を受賞し、表彰状が平田代表へ授与されました。

・飯豊連峰保全連絡会・朝日連峰保全協議会幹事会 技術部会会合

 平成28123日(土)に山形県大江町で開催されました。技術部会は、両会の合同で運営されているリーダー育成のための若手中心の会です。この会合では保全工法の技術的な事や合同保全作業時の具体的な作業内容、保全技術講習会の内容検討などがありました。

・飯豊連峰保全連絡会第16回会合

 平成28年1月27日(水)に山形県小国町で開催されました。詳細は、下記ホームページ内の「飯豊連峰保全連絡会ニュースレター第26号」をご覧ください。

■参考HP 磐梯朝日国立公園各種資料

http://www.env.go.jp/park/bandai/data/index.html

冬の間にも山の保全に向けて、このような活動が行われていることも知っていただければ幸いです。

【飯豊連峰梶川尾根上部 保全作業箇所】

 写真は拡幅・荒廃している登山道ですが、永年の保全活動の成果で、見た目にも植生が回復してきている様子が分かるようになってきました。

 話変わりますが、今冬の様子も簡単にご紹介します。事務所のある山形県鶴岡市周辺では、昨シーズンに続いて雪が少ない冬となりました。気象庁によると東北の日本海側では降水量は平年並みだったものの、かなり降雪量が少なかったようです。事務所周辺でも、真冬にも何度か雨が降り、ぐっと積雪が減りました。ふもとで雨だった時に山の上では?他の事務所周辺のこの冬は?気になるところです。

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2016年03月17日「冬のできごと」

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 渡部 のり子

みなさんこんにちは。

裏磐梯の渡部です。

              

今年は暖冬で裏磐梯も昨年と比べてずいぶんと雪が少ない状態です。

いつもは長い冬ですが、あっと言う間に春の陽気が漂っています。

                 

さて、今回の日記ではこの冬いつもとちょっと変わった出来事があったのでそちらを紹介します。

                     

〝それ〟がやってきたのは、1月の末のことでした。

猪苗代湖の北岸に長浜という浜があります。

めずらしく平日・休日問わず人だかりができていました。

                   

写真:めずらしくひとだかりが...

                    

なんだろうと行ってみると、そこにはハクチョウやカモに混ざって一羽のコクチョウがいたのです!

(見に行った!という方もいらっしゃるかもしれません)

                                                

初めて見たのですが、くちばしと目が赤く、体は本当に真っ黒でビックリしました。

コクチョウは日本にやって来る渡り鳥ではないので、どこかから逃げ出したのだろうということでした。

                        

写真:羽は白かったです!

                          

はじめ、湖ではハクチョウやカモたちが遠巻きにコクチョウを見ていたのですが、

数週間もすると警戒心も薄れてきたのか、コクチョウの近くでハクチョウやカモたちがスィ~っと泳いでいて、なんとも見慣れない不思議な光景でした。

周りの観光客からは「早く仲良くなるといいね」とか「今日はいないのか残念」といった声を聞きますが、

私達の立場からはそう喜んでもいられず、『外来生物』として注視しなければなりません。

                    

写真:人だかりにも慣れているようです

                    

最近も湖で見かけるのですが、春が近づき多くのハクチョウやカモたちは北に旅立って行きます。

水鳥たちで賑やかだった湖もだんだんと静かになり、大きなコクチョウが1羽、どこか寂しそうです。

                         

逃げ出したり、放したり、捨てたりすることで、『飼育されていた生き物』と『放された自然に住んでいた生き物』とが生きるために『競合』することになります。

こうした争いが、今話題になっている『生物多様性』や『外来種』の問題へとつながっていきます。

このコクチョウに限らず、生きものを飼育されている方はどうか最後までパートナーであり続けて下さい。

                      

今回はこのような形でコクチョウに会うことになりましたが、もとはオーストラリアに住んでいるそうです。

もとの住まいではたくさんの黒いかたまりになって湖を泳いでいるのでしょうか...。

ちょっと見てみたいですね。

                  

世界には本当にいろいろな生き物が生活しているんだなぁと実感しました。

                    

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2015年11月17日磐梯朝日国立公園パークボランティア合同研修会(1日目)

磐梯朝日国立公園 白銀 顕

 磐梯朝日国立公園パークボランティア合同研修会を11月7日(土)~8日(日)に、羽黒地区にて開催しました。1日目の様子を私白銀が、2日目の様子を裏磐梯自然保護官事務所の渡部アクティブ・レンジャーがお伝えします。

 磐梯朝日国立公園内には、裏磐梯地区と羽黒地区の2地区でパークボランティアがそれぞれ活動しています。この合同研修会は両地区の交流やスキルアップを図るため、毎年相互の地区で開催し、今年で6回目を迎えました。

 1日目は、2つの事例紹介を中心としたプログラムです。研修会の回を重ねることによって、お互いの地区の活動が徐々に分かってきたところで「他地域の活動も知りたい」といった声が寄せられていたため、他地域から講師をお願いしました。

 まずは、網張ビジターセンターの大堀拓主任解説員を招き、センターの取り組みや十和田八幡平国立公園八幡平地区パークボランティア(八幡平地区、南八幡平地区、岩手山地区の3地区)の活動紹介などについてお話しいただきました。普段なかなか触れる機会のない他地区の活動状況の紹介に興味津々の様子でした。とはいっても、各地区の特性に合わせた活動内容や組織の運営があるということを、私も含め、みなさん改めて感じているようでした。

 続いて、鳥海南麓自然保護官事務所の鎌田憲太郎自然保護官より「猛禽類保護センター(鳥海イヌワシみらい館)の施設紹介と取り組み」、長船裕紀自然保護専門員より「磐梯朝日公園内の希少猛禽類イヌワシの生息状況と生態」について、それぞれお話しいただきました。話の中では特に、イヌワシの食事風景(肉を飲み込むように食べていました)や繁殖行動などの生態に関する貴重な映像に、皆さんまるで獲物を捕らえるように?前のめりになって映像に引き込まれているようでした。

 さらに猛禽類の生態のあれこれを発見するため、鳥海イヌワシみらい館の体験プログラム「お鷹ぽっぽの絵付け」を体験しました。

 「お鷹ぽっぽ」は山形県米沢市に伝わる木彫玩具です。絵付けでは、タカ型に彫られた木と、図鑑などの写真をじっくり見比べながら、思い思いに絵付けをしました。その中で、猛禽類の目や嘴のつくりや、種によっての違いなど、新しい発見もあったようでした。

 1日目の研修を終えて「他の地区や施設の状況を知れて良かった」、「これまで猛禽類に関わる機会がなかったので大変よい勉強になりました。」、「活動で様々な課題があるが、仲間同志で気持ちよく頑張っていくことができるよう努力していくことの大切さを新ためて考えさせられました。」といった声が寄せられました。

 

 2日目の様子は、渡部アクティブ・レンジャーからお伝えします!

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2015年09月28日秋の裏磐梯 トレッキングコース紹介

磐梯朝日国立公園 裏磐梯 渡部 のり子

みなさんこんにちは裏磐梯の渡部です。

だんだんと寒さも増し、磐梯山の頂上付近も紅葉が始まりました。本格的な紅葉シーズン到来ですね。

      

さて今回の日記では、裏磐梯自然保護官事務所がある、ここ裏磐梯のトレッキングコースを紹介したいと思います。

裏磐梯のトレッキングコースといえば五色沼自然探勝路が有名ですが、その他にも沢山の探勝路が存在しています。その数なんと...19コース!!

今回は裏磐梯の紅葉シーズン(10月なかばから下旬にかけて)に向けて、ぜひ歩いていただきたいコース、3コースをご紹介します。

     

①五色沼自然探勝路

 裏磐梯のトレッキングコースといえばまず五色沼自然探勝路です!

裏磐梯には磐梯山の噴火によってできた大小300余りの湖沼群があり、探勝路沿いにある8つの沼を見ることができます。(毘沙門沼・赤沼・みどろ沼・竜沼・弁天沼・るり沼・青沼・柳沼があります。)

これからのシーズン、紅葉した木々が沼に映るおだやかな風景が待ち遠しいですね。

      

片道3.6kmのコースで、1時間半~2時間の道のりです。

訪れた際はぜひ、コース沿いにある全ての沼を見ていって下さい!

     

写真:紅葉シーズンの柳沼と青沼の様子

     

②桧原湖畔探勝路

 桧原湖畔探勝路は片道約3.4kmの湖畔沿いを歩く探勝路になっています。

この探勝路は夏も魅力的なのですが、秋もその魅力が衰えることがありません。

磐梯山が一望できるスポットがあったり、桧原湖の入江を進む道であったり、吊り橋を渡るところもあります。

少し寂しさを滲ませた、穏やかな桧原湖の水と色づいた浮島を見ながら秋のやわらかい光の中を散策してみてはいかがでしょうか。

     

写真:秋の桧原湖畔探勝路

      

③秋元・中津川渓谷探勝路

 秋の裏磐梯といえば、秋元・中津川渓谷探勝路は外せません。

片道約1.5kmの道のりです。裏磐梯のトレッキングコースの中では短いコースですが、

その中にたくさんの見所がつまっています。特に秋にその魅力は輝きを増します。

中津川の河口からスタートになり、流れに逆らうように川沿いに進んでいきます。

落ち葉が積もった道を歩きながら、落ちている栃の実を観察したり、中津川の澄んだ川の水を見たり、川の流れによってけずられた岩肌を眺めたり、楽しみ方は様々です。

これからの紅葉シーズン、ぜひ裏磐梯に来てみて下さい。

     

写真:秋の秋元・中津川渓谷探勝路

      

最後に、ヤマウルシやツタウルシなど肌がかぶれる植物も探勝路内にはございますので、長袖・長ズボンでの散策をお願い致します。また、ハチなどの行動も活発になってきますので、黒っぽい服装よりも明るい色の服装をおすすめします。

散策の際はマナーを守って、安全に自然散策を楽しんで下さい。

       

●マナーブック『ようこそ国立公園へ ~4カ国語パンフレット~(PDFファイル)

http://www.env.go.jp/nature/np/pamph7/index.html

国立公園内でのルールやマナーについて書かれています。ぜひご一読下さい。

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2015年09月08日平成27年度朝日連峰合同保全作業を実施しました!

磐梯朝日国立公園 羽黒 白銀 顕

 朝日連峰保全協議会の平成27年度合同保全作業が8月29日(土)~30日(日)、銀玉水上部の荒廃箇所にて開催され、事務局として参加してきました。両日ともにあいにくの雨模様となりましたが、朝日連峰を取り巻く各山岳会の皆さんをはじめ、総勢約50名が集結しました。

【登山口にて各班打合せの様子】

 作業地は「銀玉水」という水場の上部、標高約1680m周辺の人為的な影響で荒廃が進行している箇所です。ここは、平成21年設立の当協議会が初めて合同保全作業を実施した箇所でもあります。当時、緑化ネット敷設や分散排水などの作業を行い、一旦は回復した植生も、ネットの消滅や歩行路が再び複線化したことなどにより喪失され始めていました。そこで、再度保全作業を行うことになりました。

【荒廃の状況(7/14)】

 7月に事前下見を兼ねた講習会を開催し、作業計画図の作製や資材・工具の必要量の算出を予め行いました。そして・・・

【荷上げされた資材(黄麻製ネット、ヤシ製土のう袋・ネット・繊維など)】

 事前の保全資材荷上げ協力の呼び掛けに、何と400㎏弱の資材が人力で作業地へ荷上げされました(毎年恒例の荷上げは通称「荷上げ祭」とも呼ばれ、楽しみ?の一つとなっています)。これも朝日連峰を愛する方々の力です。

【作業の様子】

 作業は3班に分かれ、計画図と班長らの指示をもとに、各班着々と進みました。本来の自然の復元に向けて、土砂流出抑制・水流速度低減を図るために土留めをつくったり、植生回復のために緑化ネットを敷設したりします。歩行路の作業では、登山者が歩きやすいように何度も何度も歩いて足の置場を確認しながら、土のうを設置するなどの配慮もされています。皆さん、雨降りの中で土砂にまみれながらも、朝日の山を守りたい一心に一生懸命、ですが、とても賑やかに楽しく進みます(もちろん私も)。

【作業ふりかえりの様子】

 作業終了後には、全員の共有を図るために、各班班長より作業の意図や成果や発表しあいます。ここの荒廃地も二度目の作業となったように、一度作業をしたら終わりではなく、何度も手を入れてあげたり、回復の状況をモニタリングし続けたりしています。とても厳しい自然相手の植生復元には長い時間も、手間も掛かります。また、施工方法も試行錯誤しながら取り組んでいるので、時には上手くいかないこともありますが、保全作業をしたところは「今、どうなっているだろう?」とつい気になり、ますます今後の状況が楽しみに、そして、愛着が増していきます。

 作業にご参加いただいた皆様、大変お疲れ様でした!また、当日の作業に参加できずとも、荷上げにご協力いただきました皆様も、大変ありがとうございました。

■お願い

 作業地には「植生復元中 通行をご遠慮ください」といった掲示がされています。一部登山道が細くなり、登りと下りのすれ違いの際にご面倒をお掛けしますが、その掲示のある箇所は歩くのを避けて通行いただくようお願いします。

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