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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

羽黒地区パークボランティア研修会を開催

2024年12月17日
羽黒 守屋明子
12月11日(水)、令和6年度羽黒地区パークボランティア研修会を開催しました。
 
羽黒地区パークボランティアは、月山ビジターセンターを拠点として現在23名が活動する組織です。主に館内・イベント等での自然解説、施設の維持管理(清掃等)等に協力いただいています。活動に際し知識・技能の向上のための研修会を実施しており、今年度は活動をより有意義にするために、パークボランティア活動そのものにフォーカスする内容としました。
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菊池俊一准教授による講演
講師は山形大学農学部准教授の菊池俊一先生。市民と管理者の協働による森づくりや自然環境修復の実際を数多く指導されているご経験から、「市民によるグリーンインフラの保全とガイド」をテーマに。日本の森林の現状、それによる治水・災害への影響、庄内砂丘のクロマツ砂丘林をはじめとする森林保全、市民を巻き込んだ森づくりの事例、グリーンインフラ(自然環境を維持管理・保全・再生することにより発揮される機能を賢く利用して安全・安心な暮らしを自らの地域で営むことであり、またその社会的共通資本そのもの)の考えを紹介いただきました。
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メモを取りながら熱心に聞き入る
パークボランティアの皆さんは月山ビジターセンターにおいて、自然解説等を通じて、訪れる方と自然を結びつける重要な役割を担っています。先生からは、講義を聞いた上で、羽黒地区パークボランティアの皆さんへ「パークボランティアができることは、すべきことは」、ご自身で考えてみようとの投げかけがありました。
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先生の投げかけに一人一人考えてみる
その後5分間それぞれ熟考したパークボランティア活動に対する考えを、発表し、共有しました。
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お互いの考えを分かち合う
研修会には13名が参加。3時間に及ぶ研修会でしたが、新たな知識と思いの共有の場を得て、刺激的な時間になったようです。そしてそこで生まれた熱を消すことなく、第2回研修会に続くことになりました。
 
研修にあたり、事前に講師の菊池先生にパークボランティア活動のフィールドとなる園路(羽黒自然の小径)を実際に歩いていただきました。数多の森を見てきた菊池先生と、羽黒地区パークボランティアの相乗効果によって、新たな価値が創造されるかもしれません。
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羽黒自然の小径フィールド下見
二夜の池
研修スライドにも登場した野鳥観察舎からの二夜の池。下見の時に野鳥を観察するための設備が風景を切り取る額縁にもなることを発見。いろいろな方に関わっていただくと、新鮮な切り口に気づかされます