東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

パークボランティア スキルアップ研修&グリーンシーズン反省会

2024年12月18日
裏磐梯 石川 麻里子

こんにちは。
12月に入ったと思ったら、もう半ばを過ぎました。今年もあともう少しですね。
裏磐梯は、前回稲村さんが投稿してくださったように、雪が積もる日が多く、スキー場も続々とオープンしています。

 
車の上に雪が積もっている様子
12月16日(月)の朝の様子。結構積もりました。

いよいよウィンターシーズンが始まったわけですが・・・その前に。
グリーンシーズンが一区切りついたということで、今回は、先月末に実施された「パークボランティア(以下PV)活動グリーンシーズン反省会&スキルアップ研修会」の様子ついて、お届けします。
 

​■スキルアップ研修

シーズン終わりにスキルアップ研修・・・?と思われたかもしれません。今年はちょっと訳あって今時期の開催となりました。(深くは突っ込まないでいただけると助かります 笑)今年は冬も活動がありますので、ウィンターシーズンに活用できるものがいいなと思い、テーマは“裏磐梯の野鳥”にしました。
裏磐梯は、日本野鳥の会により「重要野鳥生息地(IBA)」として認定されている、野鳥観察の聖地でもあります。夏鳥や留鳥も訪れますが、これからの季節はレンジャクやマシコなどの冬鳥もやってきます。可愛い冬鳥に出会えるのでは・・・と企画者が一番わくわくしていました。野鳥好きがこぞって訪れるペンション「リゾートインみちのく」を営む小椋敏也さんを講師に迎え、座学研修と野外観察を行いました。
 
当日はまさかの雪・・・!今シーズン、PV活動がことごとく雨となり、雨女なのではとささやかれておりましたが、ここでもその力を発揮してしまいました・・・
 
まず始めに座学研修を行いました
座学では、植物と鳥の関係性という切り口でお話いただき、とても勉強になりました。
その後、外にでて野鳥観察を行いました
野外観察へ。ヤドリギに鳥がきていないか観察中。研修の日はまだ冬鳥が飛来していないようでした。(研修日11/23時点)
レンジャクが食べるカンボクの実を発見
冬鳥であるレンジャクが食べる、カンボクの実を発見。「食わんぼく」と言われるほど、美味しくはない・・・?
研修を行った11月23日は雪が降りました
葉っぱにも雪が積もっています。
野外研修中、講師の方のお話を興味深く聞いているPVさんの様子
講師の小椋さんが、野鳥観察での一コマや野鳥の撮影の裏話などを沢山してくださいました。
中瀬沼展望台でカモを観察しました
中瀬沼展望台にて観察中。カモを発見・・?!
中瀬沼探勝路にて記念撮影
寒い中、研修お疲れさまでした!講師の小椋さん、ありがとうございました。

■PM グリーンシーズン反省会

午後は、PV活動のグリーンシーズンの振り返りや、アンケート結果をもとにした意見交換を行いました。今年度は、外来生物防除を始め、植生観察、巡視、木道清掃など、計54回の活動を行いました。8月から新規ボランティアさんも加わり、精力的に活動できたのではと思います。
 
外来生物防除活動では、五色沼周辺のオオハンゴンソウ防除や、浄土平でのコウリンタンポポ防除を行っています。長年継続して取り組んできた成果が出ており、少しずつ開花する個体が減少傾向にあります。反省会では、継続した取組が必要であることや、活動をもっと周知していくための方策について、意見が挙がりました。ボランティアの皆さんの熱い想いを改めて感じ、次年度以降の活動に生かしていきたいと思いました。
 
活動終了時の団らんの様子
新しいボランティアさんが入り、皆で自己紹介をするなど交流しました。皆さん段々と打ち解けていって、和やかな雰囲気となりました。
特定外来生物オオハンゴンソウを抜く様子
特定外来生物オオハンゴンソウ防除の様子。小さな個体も地道に抜き取ることで、数が減少してきています。
巡視にて植生観察をしている様子
巡視中の一コマ。タニギキョウのめしべを観察しています。
反省会の様子
反省会では、さまざまな意見が挙がり、有意義な時間となりました。
反省会後、工事中のビジターセンターの見学を行いました
反省会後、現在のビジターセンターの見学会を行いました。黒江レンジャーから展示物など説明もしていただき、ボランティアの皆さんもとても楽しみな様子。完成が待ち遠しいですね。

来年はいよいよ、裏磐梯ビジターセンターがリニューアルオープンします。
PV活動の拠点ともなり、来訪者の方とつながる機会も増えると思いますので、次年度はより開かれた活動となるといいなと思います。

(終わり)