アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
朝日連峰・以東岳避難小屋 小屋開き
2024年07月05日
羽黒
6月1日(土)~2日(日)に朝日連峰北部の以東岳避難小屋の点検及び周辺登山道の巡視を行いました。
以東岳避難小屋は、平成29年に環境省が直轄施設として建て直した避難小屋です。標高1771mの以東岳山頂直下にあり、冬期には強烈な風雪に見舞われるという、構造物には非常に厳しい環境に建ち、朝日連峰の稜線における最北の拠点として重要な役割を担っています。
以東岳避難小屋は、平成29年に環境省が直轄施設として建て直した避難小屋です。標高1771mの以東岳山頂直下にあり、冬期には強烈な風雪に見舞われるという、構造物には非常に厳しい環境に建ち、朝日連峰の稜線における最北の拠点として重要な役割を担っています。
以東岳避難小屋は以東岳避難小屋運営協議会(事務局:鶴岡市朝日庁舎)が管理を担っており、避難小屋として通年利用可能ですが、利用者が増える夏山シーズンに向けて6月にその関係者の皆さんによる小屋開け作業が行われています。
羽黒自然保護官事務所も例年小屋開けのタイミングに合わせて現地に赴き、越冬した施設の点検などを行っています。以東岳避難小屋までは片道7時間程度、山中1~2泊の本格的な登山を伴うため、巡視業務の中でもハードなグレードに属します。
6月初旬の朝日連峰にはまだ大量の残雪があり、登山道も所々しか露出していないのが通常です。令和5年の際には、泡滝登山口を出てわずか数十分の箇所から大規模な雪渓が出現し、高巻きや藪漕ぎを強いられて相当な時間と体力を奪われました。まさに春の朝日連峰の洗礼を受けたような体験でした。
暖冬明けの今年は、すでに登山道上の雪はほとんど融解。1年前の出来事が幻だったかのようにスムーズに歩けました。
羽黒自然保護官事務所も例年小屋開けのタイミングに合わせて現地に赴き、越冬した施設の点検などを行っています。以東岳避難小屋までは片道7時間程度、山中1~2泊の本格的な登山を伴うため、巡視業務の中でもハードなグレードに属します。
6月初旬の朝日連峰にはまだ大量の残雪があり、登山道も所々しか露出していないのが通常です。令和5年の際には、泡滝登山口を出てわずか数十分の箇所から大規模な雪渓が出現し、高巻きや藪漕ぎを強いられて相当な時間と体力を奪われました。まさに春の朝日連峰の洗礼を受けたような体験でした。
暖冬明けの今年は、すでに登山道上の雪はほとんど融解。1年前の出来事が幻だったかのようにスムーズに歩けました。
前日から入山した皆さんにより、泡滝から大鳥池までにある2箇所の吊り橋にはすでに踏み板が設置されていました。この踏み板は例年10月中旬の小屋閉めの際に撤去されます。小屋の開け閉めの際にはこうした作業も一緒に行われ、夏山シーズンに向けて幅広い登山者の利用に備えています。
大鳥池からはオツボ峰ルートを選択。急登を息せき切って上がっていくと、前年よりも少し早く咲いたような春の花が道の両脇に。稜線にたどり着くと高山植物が次々に現われました。
以東岳山頂から大鳥池方面に少し下りると以東岳避難小屋。私たちが到着した時、小屋の周りでは以東岳避難小屋運営協議会の皆さんが外壁の塗装、ベンチの設営など、小屋開け作業の真っ最中でした。私たちも早速点検に取りかかり、協議会の方にも立ち会いいただきながら、ひと冬越えた設備の状況を確認しました。
翌日は降雨の予報。雨では外での活動ができなくなるからと、小屋開け作業の方は日没寸前まで続き、翌朝も日の出の頃から作業開始されていました。
翌日は降雨の予報。雨では外での活動ができなくなるからと、小屋開け作業の方は日没寸前まで続き、翌朝も日の出の頃から作業開始されていました。
以東岳避難小屋は今年10月に満7歳。下界と比較して建物には厳しい立地環境にあるため、丁寧に手をかけてやる必要があります。この小屋に限らず、山岳地域の建物や設備の維持管理は簡単ではありません。なるだけ多くの方に、長く快適に使用いただけるように、ご使用の際には心持ち丁寧に扱って頂き、大事にしていただければ嬉しいです。
以東岳避難小屋の情報はこちら
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以東岳避難小屋点検終了後は直登ルートを巡視し業務を完了しました。