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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

2024 バス・バスターズ始動

2024年05月30日
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
今年も5月19日から、伊豆沼で行われているバス・バスターズが始まりましたので参加してきました。
この日は、宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター研修室に初めての方から、長年参加されている常連の方や、今年の参加が8年目になる宮城県立築館高校自然科学部の皆さんなど29名の参加者が集まりました。
 
※バス・バスターズは、伊豆沼でブラックバス(オオクチバス)の駆除活動を行うために2004年に宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団によって結成されたボランティア団体です。ブラックバスの繁殖期である5~6月の日曜日に活動しています。
バス・バスターズ開会式の様子
バス・バスターズの開会式では、(公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の西村修理事長からご挨拶、次に藤本主任研究員から、これまでの取り組みと昨年の活動の成果などについて報告がありました。
ウェダーに履き替え、伊豆沼で作業開始です。それぞれ三角網を持ち、沼の中でガサガサ探りながら、150基設置してある人工産卵床をみんなで確認しました。いつもより水位が30㎝ほど浅く、参加した子どもたちも歩き易いようでした。
小魚早見表
源関保護官が手にしているのは、小魚などの早見表です。三角網で掬った魚を識別するためのものです。
三角網でブラックバスの稚魚掬い
ブラックバスの稚魚がいないか、みんな、ガサガサに夢中です。
プラケースに移していきもの観察
三角網の中で見つけた生き物をプラケースに入れて、観察しています。イトトンボの仲間のヤゴでした。
人工産卵床の確認
みんなが覗きこんでいるのは人工産卵床です。ブラックバスの産卵が無いか、その他の生き物がいないか確認しています。いないね~。
ブラックバスの産卵
ブラックバスの産卵を確認した人工産卵床。産卵のために石を払いよけている形跡と卵が確認されました。産卵が確認されたのは、最後の150番目の人工産卵床でした。
今回、ブラックバスの産卵は人工産卵床2基で確認され、そのうちの1基は産卵後放棄されて卵は死んでいました。三角網や定置網含めブラックバスの成魚と稚魚の捕獲は0匹でした。在来種では、ミナミメダカ、モクズガニ、タモロコ、モツゴ、ヌマチチブなどが確認されました。
参加者からは、「ブラックバスを捕獲したかった。」と残念そうな声もありましたが、これまでの努力でブラックバスが減り、在来生物が多く確認できるようになってきました。
沼の中の記念撮影
作業終了後、みんなで記念撮影をしました。 ※参加の皆さまには写真撮影について了承を得て撮影しています。
コオイムシ発見
すべての作業を終え、戻る途中でうれしい発見がありました。コオイムシです。みんなに在来種の回復をアピールしてくれているみたいでした。
参加していただきました皆さま、お疲れ様でした。
6月23日まで、毎週日曜日に計6回開催されますので、バス・バスターズの参加申し込み等については、次のURLをご確認ください。
http://izunuma.org/2_3.html