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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

羽黒自然の小径 二夜の池 春の共演

2024年04月25日
羽黒 守屋明子
羽黒自然保護官事務所の管轄である羽黒集団施設地区(山形県鶴岡市羽黒町)には、二夜の池という風流な名前の池があり、園路「羽黒自然の小径」の見どころの1つとなっています。
二夜の池は月山ビジターセンターの県道立川羽黒山線を挟んで向かいにあり、展望デッキや散策路が整備されています。
二夜の池
畔にはベンチもある静かな池
二夜の池
振り返ると月山ビジターセンター
春。二夜の池とその隣接する湿地には、雪解けとともにミズバショウがたくさん出てきます。
普段は静かな池ですが、この時期はミズバショウを楽しみにしている人や、次々に訪れる鳥たちで、1年の中でも一番の賑わいを見せます。
 
その後、ミズバショウに負けじとタムシバ、桜、オオカメノキの白い花が春を追いかけます。そしてカラマツが明るい緑の葉をつけ始める頃、水中から葉っぱをニョキニョキと伸ばしてくるのがミツガシワ。月山の弥陀ヶ原や朝日連峰の鳥原湿原などの標高の高い湿地では6月中旬~下旬に見られる花ですが、二夜の池では5月のお楽しみになっています(令和5年は5月中旬)。
 
令和6年は暖冬傾向と時折訪れる高温など、予想外の天候も多いです。例年より開花が早くなったり、意外と進まなかったり、人間の期待通りの自然が待っているとは限りません。花の盛りと出会えるかは運次第ですが、仮にそうでなかったとしても、違う表情の自然が存在しています。たとえば今日は、水面を渡る心地よい風が吹き抜けています。
 
それでは、この冬から春までの二夜の池の様子と、今春の花たちをどうぞご覧ください。
 
二夜の池
3月初旬 大雪に覆われた水面には動物の足跡も
二夜の池
3月下旬 残雪でふちどられた池の夕暮れ
二夜の池
3月下旬 姿を現したミズバショウ
二夜の池
4月中旬 咲いてきたミズバショウ
二夜の池
4月中旬 桜とミズバショウの共演
二夜の池
4月中旬 オオカメノキも開花
二夜の池
4月21日 ミズバショウの群生
二夜の池
4月21日 林の中で可憐に咲くタムシバ
二夜の池
4月24日 水面にミツガシワの葉っぱが
二夜の池
4月24日 池の奥の水面の緑もミツガシワ
二夜の池
4月24日 ミツガシワのつぼみ
二夜の池
開花時のミツガシワ群生(撮影:令和5年5月14日)
月山ビジターセンターでは二夜の池をはじめ「羽黒自然の小径」情報を掲示しております。
散策の際には、まず月山ビジターセンターにお寄りください。
 
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