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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

仙台海浜鳥獣保護区 春はすぐそこに

2024年02月28日
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
この冬は、本当に暖冬でした。2月中旬の晴れた暖かな日に仙台海浜鳥獣保護区を巡視してきました。
 
毎年、蒲生干潟、七北田川河口で越冬するコクガンは、今シーズンも七北田川河口で休息し、沖に採食に出かける光景が見られています。
 
コクガンがゆっくり過ごすことができるように、河口に近い川岸に、蒲生干潟自然再生協議会ではコクガンの休息場所に立ち入らないようにお願いする看板とロープを張り、訪れる方々に配慮していただきました。
あともう少し、北帰行するまで、ご協力をお願いいたします。
コクガンの休息場所に人が立ち入らないようにお願いする看板
11月から雨風に耐えて頑張っている注意看板とロープです。内容は次の通りです。 注意:国の天然記念物のコクガンが飛来しています。(11月~3月) コクガンが安心して休息できるよう、近づかないなど十分な配慮をお願いします。
休息しているコクガン
この日観察できたコクガンは26羽でした。観察者の皆さんも近づきすぎないようにして観察していました。
休息しているコクガンの拡大
遠くからの写真ですが、拡大してみました。
コクガンを観察していると、上空からコウコウと声が聞こえてきました。声の聞こえる北方向を見上げると、北へ向かうコハクチョウの20羽の群れが見えました。
コハクチョウたちは、雪が解けて顔を出した田んぼや畑、湿地で餌を食べ、湖沼で休息し、北へ北へと向かいます。今シーズンは、びっくりするくらい暖冬でしたので、いつもより早めの北帰行に感じられます。繁殖地まで無事な旅ができますように。
コハクチョウの北帰行
澄んだ青空、「春ですよ、北に帰るね」そんな声に聞こえたコハクチョウの群れでした。
突然ですが皆さん、3月3日は何の日かわかりますか?ひな祭り、耳の日ですよね。
実は「世界野生生物の日」でもあります。私たち自然の恩恵を受けている身としては、
もっと多くの人たちが知っている必要のある日だと思いますので紹介します。
 
1973年3月3日に、ワシントン条約が採択されたことを記念して2013年に国連で制定されました。
この日は、野生生物のことをワシントン条約のことを調べてみてはいかがでしょうか。
ワシントン条約 正式名称:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約
 
2024年世界野生生物の日 (METI/経済産業省)
世界野生生物の日 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
環境省_野生生物の保全と持続可能な利用 ワシントン条約と種の保存法 (env.go.jp)