アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
希有な風景2023
2023年12月22日
十和田
毎年いまの季節、白い訪問者にわくわくしてしまう伊藤が、北国ならではの風景をお届けします。
「ゆきまくり」
言葉を、聞いたり、実際に実物を見たりした方は、いらっしゃると思います。私は、ここ十和田湖畔では、7年目にして初めて見ました。積雪期の山の急斜面では、良く目にすることはあります。ビジターセンターに長年勤務する職員さんも「こんな風景は見たことが無い」とおしゃっていました。そこで「ゆきまくり」のできる条件を調べてみました。
言葉を、聞いたり、実際に実物を見たりした方は、いらっしゃると思います。私は、ここ十和田湖畔では、7年目にして初めて見ました。積雪期の山の急斜面では、良く目にすることはあります。ビジターセンターに長年勤務する職員さんも「こんな風景は見たことが無い」とおしゃっていました。そこで「ゆきまくり」のできる条件を調べてみました。
まずは、湿った雪の表面が湿っていて、温度は0度近辺であること。積雪層の中に、表面の湿った雪とは違う、境界になるような層(氷の層や粉雪の層)があること。風が原因で出来る場合は、雪の層を巻き上げる程度に強く、吹き飛ばされない程度に弱いこと。雪が重力で転がり易い地形があること。その場合は木や崖から落ちた雪玉が斜面に落ちて転がり始める。良く見られる時期は、北海道では暖気の入ってくる3月だそうです。気温が高くなり、太陽により表面が溶けてほどよく湿って緩んでくる時期です。パウダースノーの1~2月厳冬期にはほとんど見られません。なるほど、納得です。
いまは、一面の雪原に、風雪がおりなす風景が広がっているばかりです。
年末にかけて、寒さが厳しくなってまいります。みなさま、諸々お気をつけて、良き年末年始をお迎えください。世界中が日々平穏でありますように祈念して今年の日記をしめくくりたいと思います。