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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ奮戦記②

2023年09月12日
十和田 伊藤 あけみ
今回もオオハンゴンソウについてお知らせしたいと思います。

通勤路に綺麗に咲いている姿を見ると、おそらく知らずに育てているのでは、と思われる場面に多く出くわします。
その危険性を知らなければ、雑草が生えているより綺麗に見えます。

しかし危険性を秘めた植物なのです。様々な研究結果を調べてみました。森林に入り込み繁茂することにより、森林の維持管理や植林が困難になり、林業に影響を及ぼすようになります。森林減少や土砂崩れを引き起こすことにも繋がります。10~15年は小規模で生育していますが、環境になじむと爆発的に広がり、林や湿地などに入り込むと驚異的なスピードで広がっていき、本来の生態系が失われていきます。除草剤は通常の10倍を散布しないと、根まで枯れないそうです。(除草剤は使用範囲に考慮が必要です)
 
令和5年4月1日より、法律が改正になりました。

小規模な防除活動は許可が要らない場合もあります。これを機会に地域でオオハンゴンソウの防除活動が広まっていったらいいですね。
先日、奥入瀬渓流にオオハンゴンソウを確認したとの情報がありました。現地を確認し、関係機関と協議のうえ、当事務所で抜き取りすることになり、行ってきました。
 
花
花が終盤になるとどこにあるのかわかりません
花
これだけ抜き取りました

美しい奥入瀬渓流にオオハンゴンソウは似合いません。
 

いつまでも、このままの風景を、力を合わせて守っていきたいものです。
滝
午後の短い時間だけ見られる光景
花
十和田湖畔に何気なく咲いていたセンニンソウ