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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

2023 バス・バスターズ始動

2023年05月24日
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
5月21日に、伊豆沼で行われている今年度1回目のバス・バスターズに参加してきました。バス・バスターズは、ブラックバスの駆除活動を行うために2004年に結成したボランティア団体です。
この日は、宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター研修室に初めての方から、長年参加されている常連の方、宮城県立岩ケ崎高校科学部と築館高校自然科学部の生徒さんと先生など42名の参加者が集まりました。
バス・バスターズ開会式の様子
バス・バスターズの開会式では、(公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の菊地理事長からこの活動が20年を迎えることについてご挨拶がありました。 次に藤本主任研究員から、これまでの取り組みと昨年の活動の成果などについて報告がありました。
マグネットステッカーとクリアファイルを紹介する源関専門官
伊豆沼・内沼へのブラックバスの放流禁止を呼びかけるため東北地方環境事務所が作成したステッカーとクリアファイルを源関専門官が紹介し、バス・バスターズに参加された皆様に配布いたしました。
マグネットステッカー「We love 伊豆沼」
マグネットステッカー「We love 伊豆沼」は、伊豆沼・内沼を愛し、オオクチバスなどの外来魚放出(RELEASE(リリース))をやめてもらいたいという想いを込めて、(公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団と共に作成しました。ブラックバスから逃げる絶滅危惧種のゼニタナゴがデザインされています。
ウェダーに履き替え、作業開始です。それぞれ三角網を持ち、ひんやりした沼の水温と、水圧でキュッと身が引き締まる感覚を感じながら、一歩、一歩、沼を進んで行きます。三角網でガサガサ探りながら、150基設置してある人工産卵床をみんなで確認しました。
人工産卵床の確認
ブラックバスが産卵していないか、人工産卵床を確認しています。
ブラックバスの産卵
ブラックバスの産卵を確認した人工産卵床。産卵のために石を払いよけている形跡が確認されました。
ブラックバス成魚を捕まえた
産卵が確認された人工産卵床のすぐそばの三角網の中で急にバシャバシャと音がしたと思ったらブラックバスの成魚が捕まりました。 船の上で観察していた小学1年生の鈴木心君が大きさと重さをお父さんと確認しています。
今回、ブラックバスの産卵は人工産卵床4基で確認され、成魚の捕獲は三角網で2匹、定置網で1匹の合計3匹でした。昨年1回目よりも卵が産みつけられている人工産卵床は多く確認されてしまいましたが、在来希少種のゼニタナゴの稚魚も11匹と昨年より多く確認できました。
その他では、コイ、フナ、ウナギ、ナマズ、モツゴ、タモロコ、ジュズカケハゼ、ヌマチチブ、テナガエビなどが確認でき、在来種の回復を感じることができました。
ゼニタナゴの稚魚を確認
三角網では、ブラックバスより早く孵化している在来魚の稚魚を確認しています。今年もゼニタナゴの稚魚が確認されたので、ケースに入れてみんなでゼニタナゴを観察しました。
定置網で捕獲された魚
定置網で捕獲されたたくさんの魚です。どれも大きく、ビックリです。捕獲された魚は種類や数を確認した後、放流しました。
沼の中の記念撮影
作業終了後、みんなで記念撮影をしました。 (公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団から記念撮影写真を提供していただきました。 ※参加の皆さまには写真撮影について了承を得て撮影しています。
参加していただきました皆さま、お疲れ様でした。
次回以降のバス・バスターズの参加申し込み等については、次のURLをご確認ください。
http://izunuma.org/2_3.html
伊豆沼で作業する車には黄色いステッカーがよく似合う
伊豆沼・内沼で作業する車には黄色いステッカー「We love 伊豆沼」がよく似合います。
参加者の車にも黄色いステッカーが貼られています
バス・バスターズに参加された方の車にも早速、黄色いステッカー「We love 伊豆沼」が貼られていました。 私たちの活動に賛同していただき感謝いたします。