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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

マガン飛び交う伊豆沼 11月

2022年12月08日
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。
冬に宮城県北部に毎年訪れるガン類は、11月上旬にすでに22万羽を超えているそうです。11月10日に宮城県が実施した渡り始めの調査の速報値です。
巡視の中でカウントしましたが、すぐに万を超えてしまう状況でした。
2018年の伊豆沼の水面(2018年11月6日撮影)
例年の伊豆沼の水面は枯れハスに覆われて、水鳥が居ても見えにくい感じです。
今年の伊豆沼の水面(2022年11月6日)
今年の伊豆沼は、7月の大雨でハスが夏に枯れてしまい、11月10日現在、水位を下げていることもあり、水面には、沢山のガンカモ類が見られます。
この2枚の写真は、年は違いますが11月上旬の伊豆沼の様子です。
次は、伊豆沼の周辺の田んぼの様子です。
特別保護地区内の田んぼ1
沼の周辺では、沢山のマガンが落穂を食べたています。およそ5000羽。
特別保護地区内の田んぼ2
こちらは手前から奥に見える田んぼまで、落穂を食べているマガン。およそ2万羽。白く見えるのはオオハクチョウです。
特別保護地区内の田んぼ3
2枚目の写真の群れをカウントしている最中に、突然、飛び立ってしまいました。猛禽類に驚いたわけでもなく、ちょっとしたことで、一斉に飛び立ったようです。
11月はこのような大きな群れが沼の周辺の田んぼで、見かけることが多かったのですが、12月になると周辺で餌が少なくなり、少し遠くの田んぼに出かけるようになり、分散します。そのため、これまでのような大きな群れから、小規模な群れが点在するようになります。
 
今年の伊豆沼・内沼のねぐら入り、飛び立ちの楽しみは、枯ハスが無い水面です。水しぶきを上げて飛び立つ姿のシャッターチャンスがあります。天気に左右されず必ず、伊豆沼・内沼に帰ってきますから、寒さを吹き飛ばす迫力あるビッグショーが毎日見られるはずです。
QRコード伊豆沼リーフレット
このQRコードで、国指定伊豆沼鳥獣保護区の観察に適している場所をご確認ください。