アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
白神探検隊 ~岩木山麓をゆく~
2022年08月05日
白神山地
こんにちは。西目屋自然保護官事務所の神です。
今日は久し振りに、西目屋小学校の総合学習にお邪魔しました。今年は、昨年12月に遺産地域へ通じる道が地滑りをおこしたため、毎年、行っていた白神山地での学習ができなくなりました。そこで代案として岩木山麓にある「やよい憩いの広場」で、自然観察をすることになりました。どこに行こうとも、子供達は元気いっぱい。何を見つけられるか楽しみです。
今日は久し振りに、西目屋小学校の総合学習にお邪魔しました。今年は、昨年12月に遺産地域へ通じる道が地滑りをおこしたため、毎年、行っていた白神山地での学習ができなくなりました。そこで代案として岩木山麓にある「やよい憩いの広場」で、自然観察をすることになりました。どこに行こうとも、子供達は元気いっぱい。何を見つけられるか楽しみです。
やよい憩いの広場は、小さなお子様がいるご家庭なら「一度は訪れたことがある。」というくらい弘前市民に親しまれている岩木山麓にあるレジャー施設です。園内には、キャンプ場の他に動物たちとふれあうことができる動物広場、ピクニック広場などがあります。
西目屋村から見える岩木山は、三つの峰の鳥海山(弘前市から見て左側)を正面に仰ぐ位置にあり、朝に夕に岩木山を間近に眺められます。白神山地と岩木山の間にあり、まさに山に守られている村といえます。また、今でも村を挙げてお山参詣(旧暦8月1日前後3日間)を行っている数少ない地域でもあります。
昔は津軽一帯、遠くは小泊村(現中泊町)、五所川原市など、五穀豊穣、無病息災を願い、岩木山に集団登拝したそうですが、今は時代の流れとともにその習慣も周辺地域の保存会の方々が、細々と伝統を繋いでいます。
昔は津軽一帯、遠くは小泊村(現中泊町)、五所川原市など、五穀豊穣、無病息災を願い、岩木山に集団登拝したそうですが、今は時代の流れとともにその習慣も周辺地域の保存会の方々が、細々と伝統を繋いでいます。
さて、自然観察会の方はというと、早速、駐車場近くにある木に何か、ぶら下がっているのを誰かがみつけました。子供たちは興味津々。さて何の幼虫でしょう。毛が生えていて、どうやら蝶ではなさそうです。よく似ているのが「オオミズアオ」の幼虫でしょうか。透明感のあるきれいな黄緑色ですね。成虫もきれいな薄緑色です。
この物体、何に見えますか? どうもスズメバチのようです。谷口さんが冬虫夏草だと子供達に教えていました。ここからハチタケが生えてくるのでしょうか。
おや、ここにも黄緑色の幼虫が・・。さっきみつけた幼虫より毛深いですね。調べてみたらどうも「クスサン」というヤママユガの一種のようです。近くには編み目模様の繭も落ちていました。毎年、発生しているのでしょう。このエリアだけでも、10匹近くみかけました。
桑の実がありました。まだ赤い実が多いですが、熟したものもあります。ビタミン、鉄分が豊富で女性に人気のマルベリーです。
最初は恐る恐る食べていた子供達も、のっぽさんにお願いして取ってもらっています。自然の恵みに感謝していただきました。
この日は、暑かったので駐車場にある天然水で、水浴びをする子供達。ここは、岩木山から湧き出る冷たくておいしい水が、いつでも飲めます。弘前市で水質調査もしているので安心して飲めます。
ブナ林には行けなかったけど、いろんな物をみつけたようです。森の中は珍しいもの、不思議なものであふれていると気づいてくれたでしょうか。願わくば、大人になってからも、その好奇心を忘れずにいてほしいものです。