アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
日々徒然なるままに
2021年12月17日毎日が風のように流れてゆきます。
春から取り組んできた写真展の十和田八甲田管内最後の会場の撤去を終え、紅葉の繁忙期が終わり一段落したら、もう冬将軍に囲まれていました。
11月だけでも、私の通う通勤路は、雪による倒木で二度も通行止がありました。自然の脅威には逆らえないと思うばかりです。
ところが、雪を待ちわびている私の意にも天気陽報にも反して、湖畔には雪が全く降りません。
美しい雪景色の様子をお届けしようにも、これまた自然の摂理には逆らえません。
2017年に十和田湖に着任した年の雪景色をお届けします。
2017/11/28 十和田ビジターセンター前の太陽広場の風景。双子のドロヤナギ。大好きな場所です。
2017/11/28 ナナカマドの赤が、空の青と雪の白に映えます。
さて、師走の事務所周辺の様子や、業務途中で出会った風景などをご覧ください。
使われていなかったホテルの撤去が完了して、湖の見通しが良くなりました。
ふと足元に目を移すと、工事で残された土砂の中に、フキノトウが芽を出していました。
北駐車場の側に、新しいトイレが完成し、間もなく供用開始となります。
湖畔のブナには、鈴なりに実がついています。
地面に目を移すと、大量のブナの実が落ちています。
枯れ木に花が咲いたように見える、ホザキヤドリギ。
アカミノヤドリギはまだまだ葉が繁っています。
夕日に輝く十和田三山。
発荷峠からのぞむ櫛ヶ峰。
業務途中に、外輪山からこんなにくっきり岩手山が見える日は、泣けるほど嬉しくなります。
岩手山から八幡平、秋田駒ヶ岳まで一望できます。
秋田駒ヶ岳を遠望する。
近頃「風の時代」という言葉を耳にすることがあります。西洋占星術の一つの概念のようです。
吹き荒れる風も、そよそよと心地良い風もあります。どんな風が吹こうと抗うことなく、流されることなく、風に乗って軽やかに生きていきたいものです。
「雨にも負けず、風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けない丈夫な身体を持ち」と唱った宮沢賢治が描いたイーハトーヴォの郷(くに)に生まれて、育まれた精神は、いつも私を支える柱です。師走も風のように去って行きそうです。