アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
マガン群れ飛ぶ伊豆沼
2021年12月07日こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
初雁からあっという間に12月になり、渡ってきているマガンやオオハクチョウの越冬生活も2ヶ月が過ぎ、伊豆沼・内沼の周辺の田んぼだけでは足りず遠方へ採餌にお出かけしたりしてますが、国指定伊豆沼鳥獣保護区内での様子をお伝えします。
まずは、オオハクチョウの食欲旺盛なところをどうぞ。沼で泳ぐ様子は優雅に見えますが、泥まみれで刈り残された稲穂や落穂を探して、湿った田んぼでお食事中です。このような群れは鳥獣保護区内のあちこちで観察されます。
早朝、飛び立ち朝飯をたーんと食べたマガンの群れは沼の傍の田んぼにもどり休息中です。よく見ると、ハクガンも一緒にお昼寝、安全のためどこかで誰かが警戒しているのですが、ゆっくり背眠中です。
手前で休息中のマガンの群れ、写真奥の方にもマガンの群れです。段々マガンの声が大きくなり、田んぼを目掛けて集まりだしました。次から次とやってきます。
見渡すと四方八方で群れ飛ぶ様子が観察できます。
午後の活動開始です。一斉に飛び立ったマガンの群れ、中にハクガンも見えますから2枚目の写真で紹介した群れのようです。午後はみんなでどこの田んぼで採餌するのか、行ってらっしゃい!
(登米市迫町新田前沼にある野鳥観察舎の屋上から観察しました。)
食べては休み、また食べては休み、それをくりかえしながら朝の飛び立ちから夕方のねぐら入りまで、伊豆沼・内沼で北への長旅に備え体力をつけて越冬します。もちろん、蕪栗沼や宮城県北部で見られるこの季節ならではの光景です。
現在、日本国内では、高病原性鳥インフルエンザの発生が家禽や野鳥で確認されており、対応レベルが最高のレベル3に引き上げられています。
感染を拡大させないために観察に訪れる皆さまには、野鳥に近づき過ぎて、靴や車のタイヤ等に野鳥の糞が付着したまま移動しないよう消毒等のご協力お願いいたします。
私たち東北地方環境事務所では、野生生物課の職員が東北管内の自然保護官、自然保護官補佐の鳥インフルエンザ対応のための研修を行い、準備しています。