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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

十和田八甲田地区パークボランティア研修会が行われました。

2020年12月02日
十和田八幡平国立公園

2020年もあっという間に師走になってしまいました。

十和田湖畔に来る前は、師走に突入したとたんに走り回り、31日の夜まで慌ただしくしていたのを、

ふと思い出してしまいました。

ここ十和田湖畔はゆるやかに時が流れているように感じますが、

きっと誰にも平等に、時間は過ぎていっているのでしょう。

各地の積雪情報や、最低気温とともに、スキー場のオープン時期についても気になる季節になりました。

さて、11月15日、十和田八甲田地区パークボランティア会員対象の研修会が行われました。

毎年、秋の研修会は環境省主催で行われ、春から研修会のテーマや講師の選定を始めます。

環境省パークボランティアの皆さんの活動は時折この場を借りて紹介させていただいていますが、

そんな皆さんがいつまでも元気で活動していくために、「山でのセルフレスキューおよびバテない歩き方」

というテーマで、登山ガイド、山岳看護士でもある熊谷久美子さんに

研修会をお願いしました。

研修に先立ち、環境省認定パークボランティアとして認定され、活動が15年にあたる方に対して

感謝状の贈呈が行われました。

十和田八甲田地区では12名の方が表彰対象となっており、

当日参加された9名に感謝状が授与されました。

15年の長きにわたり、十和田八甲田地区の自然保護や施設の維持管理等にご尽力いただき、

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

〈十和田八幡平国立公園管理事務所長より代表者に感謝状が贈呈されました〉

続いて、いよいよ研修会が始まります。

熊谷さんは最近講演依頼も増えており講話の内容を楽しみにしていましたが、数年来の友人で

知っている人であるがゆえに、自分も同じようにドキドキしてしまいました。

〈当日の資料より抜粋〉

 令和2年度十和田八甲田地区パークボランティア

         秋季研修会

 

日時:令和2年11月15日(日)13:00~15:00

場所:十和田ビジターセンター レクチャールーム

講師プロフィール

熊谷久美子(くまがいくみこ)氏 

   

  ●日本山岳ガイド協会 

   東北マウンテンガイドネットワーク所属

  ●日本登山医学界 山岳看護師

  ●日本看護協会

  ●看護師歴30年

  ●秋田県総合保険事業団 

   メディカルコンシェルジュ

  ●ウィルダネスメディカルアソシエイツジャパン 

    野外救急法 国際資格 WFR

                            

24年間、看護師として中通り総合病院で、救急、整形、がん医療に意欲的に関わっていたが、

一昨年の1月、突然「北アルプスの山小屋で働きたい」といった意欲が降って涌き、転職を決意。

春には退職し、山小屋で働く「山ナース」となる。

「山岳医学」や「野外救急法」を学び、実践するうちに、

がんばらない「山歩き」「山徘徊」が一番だ、と気がつく。

翌年には、日本山岳ガイド資格を取得。「バテない、転ばない楽しい山歩き」の伝導ガイドとして

活動の場を広げている。

現在は、登山ガイドのほか、介護ナース、ツアーナース、救護ナースなど多様な「働き方改革」を実践中。

今年度9月、山岳看護師認定

現 秋田県高総体登山部ファーストエイド講師

〈以上 当日の資料より〉

昨今、あちこちの山で山岳事故も多発しており、上半期はパークボランティアの方の急逝

(山岳事故ではありませんが)などもあり、パークボランティアの皆さんに安全に山などでの

活動を行っていただくために、何かできることは無いかと、考えての企画でした。

熊谷さんの研修内容は、登山ガイドと看護士の両方の立場からみた具体的なことが多く、

すぐに実践に役立つことばかりでした。

〈講話の後に行われた上半身の怪我と腰の痛みに対する処置と経口補水液(※)の試飲〉

※経口補水液:スポーツドリンクよりも身体に吸収されやすい、塩分と糖分が濃い飲み物

山やスポーツの場面で良く使用される漢方薬(私自身の周りでも良く服用するのを見かけ、

自身は飲まないが誰かのためにと持ち歩いている)ものがあります。

それをすぐに飲んでしまうことで、いったん症状は良くなるものの、本当の原因を

分かりにくくしてしまうことがあるということです。

症状が出てすぐに服薬したことが、結果として別の怪我を引き起こすといった実例も聞くことができました。

山では、何かあっても誰かがすぐには助けに来てくれませんし、普段の生活でも事故や災害の場面に

遭遇することもあるでしょう。そんな時、自分が良かれと思ってしたことが

別の災害を引き起こす可能性があることを念頭に入れて行動しなければなりません。

救急法などの知識もどんどん新しくなりますので、常に勉強をしていくことが必要だと感じました。