アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
国立公園に遊びに行きたい!
2020年11月05日こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
気仙沼市唐桑(からくわ)半島は宮城県の北東端、北西から南東に細長く三方を海に臨む地形で
海岸線はリアス式海岸特有のギザギザ、複雑な入り江や豪壮な岸壁、奇怪な岩礁などなど
とにかく景観が素晴らしく冬も温暖、昔ながらの野営場もあるとして
昨今のアウトドアブームに乗って注目のスポットになっています(願望!オススメ!)。
そんな唐桑半島の先端、唐桑半島ビジターセンターで行われた子供向けのイベントをご紹介します。
最初に密を避けるため5人一組で遊歩道のクリーン作戦(ゴミ拾い)へ出陣。
一組に1人地元のガイドさんが付き、解説が聞けるという贅沢なゴミ拾いです。
とはいえ遊歩道はとても手入れが行き届いていて、30分歩いて拾ったのはお菓子の袋1つだけ。
半島の先端に広がるロッキーエリア「八隻曳(はっそうびき)」。
打ち付ける波ぎりぎりのところで釣り糸を垂らすアングラーが何名か、何が釣れているでしょうか?
岸近くでは釣り上げることはできませんが、今の気仙沼沖はちょうど戻りがつお最盛期。
マグロより旨いのが戻りがつおだよ、ガイドさんとそんなおいしい話もしながら進みます。
とてもうれしそうに見せてくれたのが印象的でした。
クリーン作戦も終わり、次は「こどもの広場」プログラムです。
津波で町内ほとんどの子供の遊び場が流失してしまったことから、支援で遊具が設置され
桜の植樹が行われるなど、家族憩いの空間として親しまれている「こどもの広場」。
自然循環と安全対策として間伐材をウッドチップに変えて広場の地面に敷き詰めています。
ちびっ子たちの力を合わせウッドチップバケツリレーにチャレンジ、
広場の地面が新しいチップでさらにふかふかになりました。
新品のチップが敷き詰められた広場で「唐桑かるた」が始まりました。
地域の小学校で作ったオリジナルかるたです。
字が読めない子はお母さんと一緒に参戦、1枚でも多くとみんな盛り上がりました。
そんなこんなであっという間にお昼、閉会となりました。楽しかったですね!
家族みんなで自然の環境整備と自然を感じる遊び体験。とてもいいイベントですよね。
実はこのイベントは、主催者が、環境省の令和二年度補正予算での補助金を受け実施したものです。
新型コロナウイルス感染拡大の収束までの間の地域経済の活性化などのために使われる予算。
全国でたくさんの事業者が国立・国定公園への誘客の推進事業を現在企画・実施しています。
地域の自然や歴史、お宝再発見のチャンスですよ。
子どもたちの新しい『遊び場』としても、是非お近くの国立・国定公園へお出かけください。
今後もこの国立・国定公園誘客推進事業の各地でのイベントをご紹介していきますのでお楽しみに。