アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
【みちのく潮風トレイルブロックフォーラムin北山崎ビジターセンター】
2020年11月18日みなさん、こんにちは。宮古自然保護官事務所の古館です。
11月7日~8日にかけて、みちのく潮風トレイルの楽しいイベントが開催されたので、お届けします。
1,000kmの長いみちのりにおいて、各地域でみちのく潮風トレイルの情報発信を担うビジターセンターごとにブロックを分け、トレッキングと講演会を組み合わせたフォーラムを企画しており、今回は岩手県田野畑村の北山崎ビジターセンターで2日間にわたり開催されたブロックフォーラムに参加してきました。
スタート地点は北山崎。1日目は約10km、2日目は約8kmを歩き、約18km先の鵜の巣断崖を目指します。
【北山崎展望所からの景観】
岩の裏に辿り着くまでは、ここならではのアドベンチャーなコースが待っています。
200mの急峻な階段を上り下り(登山のようです)、紅葉が綺麗なブナ林をくぐり、波音に耳を澄ませながら手堀りのトンネルを進みます。
落葉が進んでいる場所からは、透き通った青い海が垣間見えて写真におさめる方々も少なくありませんでした。
【左上:約200m下がって登る階段、右上:木立の間から見える海、
左下:手堀りトンネル、右下:波打ち際の岩場を歩いている様子】
そうして辿り着いたのは陸中弁天埼灯台。北山崎の展望所で見えた岩の裏側までやってきました。陸中弁天埼灯台は、みちのく潮風トレイル沿線の灯台のなかでも珍しい紅白タイルの愛らしい灯台で、昭和40年代から海の安全を見守り続けています。
【左上:陸中弁天埼灯台、灯台からの眺望(南側)
左下:灯台からの眺望(北側)、右下:これから行く先を眺める参加者】
ゴール地点まではもう少し!ここからは県道歩きですが、普段車で通過しているところを歩くと、絶景スポットや新たな発見があるもので、みなさんカメラのシャッターをたくさん切っていました。
参加者は岩手県内をはじめ東北各地のみちのく潮風トレイルファンの方々で、歩きながら今まで歩いたみちのく潮風トレイルの思い出話や歩きたい場所のお話などを伺い、交流を深めさせていただきました。
【左:自然歩道から眺める灯台も良いですね!
右:歩いているから撮れる県道沿いからの眺望(近くに駐車場はありません)】
ゴール後は、自然や植物に詳しい講師2人による講演。
みちのく潮風トレイル周辺の自然環境のお話や魅力、海外のロングトレイルを歩いて体験した現地の方々のトレイルとの関わり方のお話など、興味深いものばかりで、あっという間の2時間の講演会でした。
そして、2日目も元気にスタート!
講師による地層や津波で打ち上げられた石、植物の解説などに耳を傾けながら歩を進めました。
【左上:明治の津波で打ち上げられたと語りつがれている石、
右上:サルトリイバラの解説、左下:ムラサキシキブの実、
右下:冬鳥としてやってくるシノリガモの集団を海岸で発見!】
【左:この地の一揆で活躍された方の解説、右:流木で作られた親切な矢印!】
1人で歩くと通り過ぎてしまうところに、地域で活躍された方の歴史が残っていたり、道路端にちょこんと成っている果実や野鳥で季節の進みを感じたりと、私自身も普段とは違う視点でトレイルを深く楽しむことができて勉強になりました。
みちのく潮風トレイルFacebookには、八戸自然保護官事務所の太刀川レンジャーがこのイベントレポートを投稿しているので、スクロールして、あわせてチェックしてみてください↓↓
https://m.facebook.com/michinoku.coastal.trail
ブロックフォーラムは来月にかけて各地で開催されていますが、ブロックフォーラム以外でもイベントを各地で開催しているので、計画を練って歩く旅を楽しまれてはいかがでしょうか。
名取トレイルセンターホームページにてイベント情報更新中↓↓
では、また!