アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
「てんこ盛りです。安達太良山!」
2020年10月06日裏磐梯自然保護官事務所の小野寺です。
今回は9月の4連休中、安達太良山へ登ってきた時の様子です。
ルートは、沼尻登山口から船明神山を通り安達太良山山頂へ。帰りは鉄山を通り沼尻登山口に戻るというものでした。
磐梯朝日国立公園内にある安達太良山は、日本百名山や花の百名山などに選定されている人気の山ですが、過去には大きな噴火を起こし災害をもたらしました。今年はその噴火(1900年)からちょうど120年の節目の年でもあり、ぜひ登りたいと考えていました。
登山口に着いてまず驚いたのは、駐車場がほとんど埋まっていたことです。連休中なのである程度覚悟はしていましたが、コロナ禍の中、やはりアウトドアに人が集まってきているのかなと感じました。
準備を整え出発。
5分程歩くと早速白糸の滝が出迎えてくれました。
いきなりメインディッシュをいただいた感じで、この先の展開が少々不安になりました。
しかしそんな心配をよそに、次々と山の恵みや絶景が出迎えてくれました。
写真等でよく見ていた沼ノ平火口を目にした瞬間は、一瞬息をのむほどでした。火山活動のすさまじさとともに、その荒涼とした景色に美しさを感じていました。
稜線に出た途端、突然の濃霧と強い風に悩まされましたが、どうやらそれは龍神様の挨拶だったのかもしれません。
よく見ると目、鼻、口、耳が。龍神様(ラクダに見えなくもないが)!?
無事に安達太良山の山頂に立ち(ロープウェイ方面からの登山者が多かったです)、山に御挨拶した後は、先ほど歩いた稜線を向こうに見ながら鉄山に向かいました。
鉄山山頂で昼食をとり、後は帰るだけと思っていましたが、ここからがフルコースの始まりでした。
箕輪山とお近づきになり、紅白ならぬ黒白のかわいい実と出会い、海外を思わせるような景観、胎内岩(知らずに胎内ではなく外側を通ってしまいました)、そして数々の奇岩との出会い。
さらには、至る所から少しずつ水が集まり、川になっていく様子を歩きながら感じることができました。川の途中には源泉と湯の花採取場が見られ、活火山であることと、ここから人の生活と結びついていることが実感できました。
最後にもう一度滝に御挨拶をし、大満足(おなか一杯)で登山口まで戻りました。
締めは、先ほどの源泉を引いた温泉にゆっくりとつかったことは言うまでもありません。(お見せすることはできませんが)
これからは木々が色付き山装う時期を迎えます。新しい発見を見つけに山に出かけてみませんか!
長文にお付き合いくださりありがとうございました。