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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ヒメマス漁解禁

2019年10月02日
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

10月1日、ヒメマス漁が解禁になりました。船釣り、岸釣りの多少の期間の違いはありますが、

7月下旬から岸釣りが禁漁だったヒメマスを釣るために、多くのお客様が訪れていました。

【十和田湖畔和井内の桟橋】

【水位の減った湖畔で釣りを楽しむ人々】

【多くの釣船が出ていた】

ヒメマスは毎年6月に放流する稚魚が3から4年の間湖で暮らし、

産卵のために最後の力を振りしぼり、放流した場所に戻ってきます。

十和田湖増殖漁業協同組合では、遡上してきたヒメマスをオスとメスに分け、

更にメスの中ですぐ採卵できるものを分け、稚魚を育てる準備をします。

成熟していない卵は稚魚になれないということで、お腹の卵の手触りだけでそれを判別していきます。

手袋をはめた手で素早く作業する様子をしばらく見学していましたが、

元気で勢いのいいヒメマスを一匹ずつ手にとり作業するのはとても難しそうでした。

【ヒメマスのオスとメスを分ける作業】

十和田湖といえばヒメマスというくらい、湖とヒメマスは切っても切れない繋がりがありますが、

それも、ヒメマスの養殖事業に生涯尽力した和井内貞行(1858年から1922年)の功績によるものです。

ヒメマス解禁で、十和田湖は秋が加速していくような気がします。

大好きなカツラの樹が、他の樹よりも先に色づいて、辺りが甘い香りが漂っています。

(カツラの葉が黄色くなってくると、砂糖を煮詰めたような甘い香りがします)

【甘い香りを放つカツラのハート型の葉】

【早秋の十和田湖畔に彩りを添えるツリバナ】

色の移ろい、漂う香り、食べ物などなど、十和田湖のいろんな秋を楽しみに来ませんか?