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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

森吉での森の撮影会と樹木観察会の報告

2018年10月30日
秋田 足利 直哉

 秋田自然保護官事務所の足利です。

   

 10月も下旬となり、森吉山野生鳥獣センターの開館期間も明日と明後日の残り2日となりました。10月は今年度の森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の観察会の締めくくりとして2つの観察会を実施しましたので、ご報告いたします。

  

 まず、13日(土)に地元北秋田市在住でプロカメラマンのコンドウダイスケ氏を講師にお招きし、株式会社みどり光学社にご協力頂いて『森の撮影会』を実施しました。コンドウダイスケ氏に講師をお願いして3回目となり、定番と言える撮影ポイントもいくつか出来、参加される方が写真コンテストへの入賞を果たすなど、色々と成果が出てきて、定着してきた感があります。さらに今回は新たに秋田市内にカメラ販売や写真プリントを行う店舗を構える、株式会社みどり光学社さんにご協力頂き、この撮影会用にFUJIFILM製のデジタルカメラ5台をデモ機として貸して頂きました。

  

 今年の撮影会は県内外から集まった総勢11名で桃洞滝コースでの撮影会を実施しました。天気にも恵まれ、森の木々も色づき始め、一部では見頃を迎えた中、片道4キロのほぼ平坦なコースの中で、思い思いの場所で景色を撮影しました。コンドウさんは、アドバイスは勿論ですが時には、ご自身が撮影した写真を見せながら細かな技術指導もして下さいました。

  

<撮影会の様子>

 

 野生鳥獣センターに帰着後は、参加者それぞれ3枚ずつの写真を選んでコンドウさんに講評して頂きました。それぞれの写真に丁寧に感想やアドバイスをしてくれて、皆さん色々と思うところがあったようです。

  

 

<講評の時間>

 

 と言うことで・・私が撮って「人と違った視点で撮った写真」と講評を頂いた写真をご笑覧下さい。

<当日デモ機で撮影した写真>

 

 続いて、20日(土)には秋田県樹木医会の本間さんを講師にお招きして、樹木観察会を実施しました。本間さんは秋田県立大学や東北森林管理局などの授業や勉強会などで講師を務めておられる方なので、特にお願いをして「樹木医」受験前の勉強会をかねて実施しました。この日も天候に恵まれ、紅葉も見頃を迎え絶好のコンディションとロケーションで実施しました。

  

<紅葉の様子>

 

 観察する対象を樹木に絞って、とことん樹木を観察するこの企画には県内外から総勢11名が参加して下さいました。そのうち樹木医受験を考えている方は5名いらっしゃって、皆さん真剣にメモを取られていて、質問もちょいちょいあって、樹木医受験前の勉強会としても充実した内容になったように思います。

 とは言え、あまり堅くなりすぎないように、先ずは深呼吸をして、体内にフィトンチッドを取り込んで、爽快感を感じながら紅葉の森を歩き、時々クイズが出されるのでその答えを考えたり、実際の樹木診断を体験したりとみんなで一緒に楽しみながら実施しました。

  

<観察会の様子>

 

 観察会終了後は、秋田県自然保護課が事務局を務める森吉山麓自然再生協議会の取り組みとして植樹も行いました。植樹もこれまでの樹木観察会で講師を務めてくれた樹木医さんたちの技術指導を貰って、進化していっているそうです。

 

 

<植樹の様子>

 

 これにて、本年度の森吉山野生鳥獣センター運営協議会が主催する観察会は全て無事に終了することが出来ました。参加して下さった皆様、講師を務めて下さった皆様、運営に携わってくれたスタッフの皆さんありがとうございました。自分たちが楽しいと思える観察会をコンセプトに企画、運営しているので、講師やスタッフの皆さんが楽しそうにしていたのが何よりも嬉しかったし、事務局冥利に尽きると私自身も喜んでいます。

 また、野生鳥獣センターや奥森吉でお会いしましょう!!