アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
冬こそ生きものを探しに行こう
2018年01月18日みなさんこんにちは。
来月に控えた西目屋小学校の野外授業の下見として、事務所からほど近い森に行ってきました。
お天気も良く、雪も締め固まっていたため、スノーシューを履いていても足取り軽く歩くことができました。そして、夏道とは異なり下草が雪で覆われているため、様々なルートを自由に歩く事ができます。ご覧の通り、葉は落ち見通しも良いため、木々がどのような枝ぶりをしているのかも大変良く分かります。
そんなことを思いながら上を見ていると、「ツピ、ツピ」「ジ、ジ」と様々な鳥さんの声が聞こえてきました。枝ぶり同様、この時季は特に鳥を観察しやすく、写真にも納まりやすいので、しばらく足を止めてみていました。お辞儀をしたような恰好で、ヤマガラの頭に伸びる淡黄色の線も見えました。
耳を澄ますと鳥が木を叩く音(ドラミング)も聞こえます。どこにいるのか探してみると・・・見つけましたよ。
キツツキの仲間のコゲラが餌を捕るため、幹に開けた穴を一生懸命に突いていました。
一方、足元に目を移すとこんなものも発見しました。
トチノキの冬芽なのですが、触ってみるとべとつきます。そしてよく見ると誰か動物に齧られています。動物たちにとって食べるものが少ない冬、冬芽は貴重な食べ物なのかもしれませんが、食べられた植物は春に芽吹くことができるのでしょうか。
齧られたあとどうなるのか、来月再び見たいと思います。
足元には植物の他に昆虫も見つけました。
雪上を歩いていたのはユキムシの仲間のユキクロカワゲラだと思われます。(コゲラは鳥で、カワゲラは虫、ややこしいですね。)冬、他の昆虫はほとんど見かけませんが、真っ白な雪の上で活動してるので見つけやすいです。
白神山地に限らず、裏山や田畑、公園などの身近な場所でも、この時季ならではの発見があるはずです。寒いからと出不精になりがちかもしれませんが、みなさんも生きものを探しに外に出てみてはいかがでしょうか。