アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
小学生たちが白神山地を調査
2017年10月12日みなさんこんにちは。
西目屋自然保護官事務所では、村内唯一の小学校である西目屋小学校の4・5年生を対象に、年に数回にわたり白神の自然や歴史についての学習をお手伝いしています。
今回は、西目屋小学校の5年生(全6名)が白神山地で植生調査と聞き取り調査をしてきた様子をお伝えいたします。
まず午前中は、ブナ林に入って樹木の幹の太さを測る調査(毎木調査)を行いました。
数年前から毎年、西目屋小学校の児童が継続して測定している調査地で、樹木が昨年と比べてどのくらい生長しているのか調べました。
調査チームは3人構成で、特に太い木を測る時は、ひとりが巻き尺にゆがみがないか確認し、ひとりが計測値を読み上げ、ひとりが記録、と全員で協力して調査をしました。
[調査する姿が様になっていました。]
調査地は笹藪におおわれた森でしたが、子どもたちは小さい体を生かして軽やかに林内は動き回って測定木を見つけていきました。
[調査地風景:大人の身長を越える高さのササもありました。]
あっという間に調査が終了したので、「ぶな巨木ふれあいの径」を散策し、マザーツリー(西目屋村のシンボル的なブナの巨木)も見に行きました。
[ツキノワグマが囓ったと思われる案内標柱。女の子たちは看板に付いたクマの毛集めに夢中でした。]
[マザーツリーの前で元気に記念写真]
[岩木山も展望できました。]
午後は、白神山地東側の玄関口である暗門に移動し、白神山地を訪れていた人たちに聞き取り調査を行いました。
5年生の授業では、白神山地の保全・利用について実態を知った上で、どのように白神山地と関わればよいのかを考えます。
そこで質問は、どこからどうやって来たのか?来訪目的は?白神山地をよくするためにはどんなことをすればよいのか?などを聞きました。
[聞き取り調査風景:2人1組で質問係・記録係と分担して調査を行いました。]
子どもたちは、初めは緊張した様子でしたが調査のコツを得てからは、知らない大人の人たちに積極的に声をかけて調査を行い、中には、予備の調査用紙も使い切ったチームもありました。
お話を聞かせてくださった方の中には、西目屋村に隣接する弘前市内の方、愛知から観光で来た方、暗門で働くお店の方、観光ガイドの方など様々な方がいらっしゃいました。
今回の調査結果は今後の授業でとりまとめていきます。
子どもたちが白神山地とのかかわりについてどのようにまとめてくれるのか今から楽しみです。
調査にご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。