アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
ヒレンジャク
2016年12月13日
十和田八幡平国立公園
ここ2日ほど雪がしんしんと降り積もり、
今朝外に出ると私の膝下くらいまで積もっていました。
十和田湖周辺もいよいよ根雪になりそうです。
朝の雪かきを終え、事務所の中で一息ついていると、
「窓の外に何かいるよ」と教えてもらいました。
望遠鏡で見てみると...
ヒレンジャクが群れで木に止まっていました。
60~70羽いたようです。
「ヒレンジャク」はスズメ目レンジャク科の鳥で、越冬のため日本にやってくる渡り鳥です。
目の回りのつり上がった隈取と、尻尾の先が緋色なのが特徴です。
(同じ仲間で、尻尾の先が黄色の「キレンジャク」もいます。)
ヒレンジャクはヤドリギの実が好物で、ヤドリギの種子散布に大きく貢献しています。
※ヤドリギはボール状に枝を伸ばし、他の樹木から栄養分をもらう寄生植物です。
ヤドリギの実を食べたヒレンジャクは、消化されなかった種と粘液を排出します。
この排出物が木の枝や幹にくっつき、やがてそこから発芽します。
十和田湖畔にある十和田ビジターセンターの窓からも鳥たちの様子を観察できますので、
近くにお越しの際はゆっくり眺めにお立ち寄りください。
(毎週水曜日は休館です。)