アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
西目屋村の冬
2016年03月25日西目屋村の冬
冬は白神山地までの道は雪で閉ざされ、夏の間に行っていた場所にはほとんど行くことができません。そこで、西目屋のARは冬の間どんな事をしているのか? 紹介したいと思います。
冬の間の主な業務
①調査の取りまとめ
私は入山者数調査の為のカウンターや気象観測施設を担当しており、春~秋の間は主にこれらの管理のために山に入っています。
冬の間は主にこれらの調査の結果を取りまとめる作業を行っています。取りまとめたデータから記者発表資料や報告書を作成しており、白神山地世界遺産センターのHPにも掲載しています。
http://tohoku.env.go.jp/nature/shirakami/
②除雪
雪国にはつきものですが、実は除雪作業が一番大変です。西目屋村はとにかく雪がたくさん降るので、朝事務所に来たらまず玄関回りや駐車場入口を除雪します。また屋根から落ちた雪がどんどん山になっていき屋根とつながってしまうので、これも定期的に崩さなければいけません。降雪が多い日には一日二回必要なこともあります、日も短いので雪かきしていたら日が暮れていた・・・なんてこともあります。
子どもの頃は雪が降ったら雪遊びができるぞと喜んでいましたが、今はほどほどが一番だなあと思います。
今の時期になるとだいぶ暖かくなってきて、もうすぐ春だなという感じがしてきます。
春と言えば東北はまだ早いですが桜、また年度の変わり目の入学・卒業シーズン。私も今年の3月でアクティブレンジャーを卒業します。
この2年間、あっという間でしたが広い白神山地の色々な場所を歩くことができました。
白神山地を歩くなかで特に印象に残ったのは水が豊かだということです。ブナ林は森のダムと呼ばれるだけあって至る所に沢があります。ルートも沢沿いを使ったものが多く、陽に照らされきらめく清流の中を歩いているとこの水が森や山の麓の命を育んでいるんだなあと感慨深く思うことがありました。そして改めて世界遺産に選ばれた大切な自然であることを実感しました。これからはアクティブレンジャーとして関わることはなくなりますが、この自然を後世に残していく一助になれるよう、活動していきたいと思います。