東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

アーティスト目線のスケッチ観察会

2015年08月31日
秋田 足利 直哉

 8月最後の日、暑さも和らいで夏の終わりを感じている秋田の足利です。

 

 少し時間が経ってしまいましたが・・・8月23日(日)に森吉山野生鳥獣センターで『アーティスト目線のスケッチ観察会』を実施しました。今年で3回目となるこの企画の講師は、森吉山野生鳥獣センターにある壁画の作者である版画家・画家の三村治男さんです。

 デジタル全盛の昨今ですが、"自分で見た物を自分で描く"という行為は、それによって得られる詳細な情報やその情報を自己に吸収するために有効な手段だと思っていますし、それが本職の画家に指導してもらって作品と言えるほどの出来映えになれば、得られる満足感は格段に上がるはず!!。そんな事を狙って実施する観察会です。

 

 今回のスケッチ観察会も描くのは『葉』。これは単純なようで実は難しいモチーフです。葉脈や鋸歯、色合いや質感など注意すべき事がイッパイあります。形の取り方、目の付け所、彩色のコツなど講師の三村さんは実践を交えながら丁寧に指導してくださいました。

 

 私自身も日頃からスケッチは頻繁にしますし、描くことで得られる情報とそこに描き留める事で後々残る情報が子細でかつインパクトが強いことを実感しています。また写真ではなかなかやりにくい表現もスケッチであればこそ可能になる事もあります。(なかなか一日ではそこまで到達するのは難しいですけど・・・)

 勉強法で『書くと覚える』という人もいますが私の場合は、描くとより細かく覚えられます。今回、参加者してくださった方からも『この葉っぱが夢に出てきそうだ』という感想が聞かれました。きっとじっくり見て描くことで頭の中に強いインパクトがあったのではないでしょうか?。

 これをきっかけに参加してくださった方々が、観察方法としてのスケッチを導入したり、時に絵筆をもって作品を描く事になればこんな嬉しい事はありません。

  

 最後に・・・この日、描いた作品(の全てではありませんが・・・)がこちら!!イタヤカエデとミズナラを描いていますが、普段絵筆を持たない方でもこの出来映え!!。これはもう立派な"作品"だと思いますがいかがでしょうか?。