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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ふるさとサマーキャンプ&あきた野生生物ジュニアレンジャー

2015年08月14日
秋田 足利 直哉

 森吉山麓高原での夏休みの恒例行事『ふるさとサマーキャンプ2015』(8月3日~6日)と『あきた野生生物ジュニアレンジャー』(8月6日~8日)という企画の講師を今年も務めてきました。こちらの企画は地元のNPO法人冒険の鍵クーンさんが主催する事業で、森吉山野生鳥獣センター運営協議会も協力して実施しているものです。

 既に恒例行事化しているので、参加している子ども達の中には私の顔と名前を知っている子達も多く、私自身も彼ら彼女らに会うのを楽しみにしている行事です!!私が講師&スタッフとして参加したのは8月6日と7日の「ふるさとサマーキャンプ2015のラストのコマ」と「あきた野生生物ジュニアレンジャー」のコマ。

  

 最初は自宅のお庭やベランダなどに置く用の鳥のえさ台作り。せっかく作るのであれば、市販のものに似たものを作るのではなく、個性的でかつ機能的なものに成れば良いなと考えて、色々とお話しした結果、主催者スタッフが『想像していたよりも立体的なものになってビックリ』と言うように、かなり面白い作品が多くなりました。私からはえさ台を置く環境や、周辺地域の環境なども考慮して、そこにいるであろう野鳥たちを想像して制作するようにアドバイスをし、そこに来る鳥たちが安心して食事が出来る様な工夫をすると良いよ!というヒントを話しただけでしたが、出来上がった作品はどれも素晴らしい物ばかりでした。

    

 続いて、植樹活動のサポート。子ども達の中には植樹用の植え穴を掘るのを大変そうにしている子達もいたのでちょっとお手伝いしながら、適切に植樹できるようにサポートしてきました。

   

 そして、翌日は早朝バードウォッチング。この時期は午前3時半を過ぎると空が白んできて、ほぼ時を同じくして野鳥たちが活動を開始します。勿論夜に活動する野鳥たちもいるので、その時間帯が一番賑やかですが、この日は午前6時からスタートしました。私はその前から周辺の野鳥観察をしながら様子を見ていましたが、アマツバメやハリオアマツバメが群れで飛び回る様子が観察できるなど『これは期待できるかも?』と思っていましたが・・・・。

 ジュニアレンジャー達のバードウォッチングですから単に野鳥の姿を見るだけでは、ダメだと考えて私(アクティブレンジャー)が普段やっている鳥類生息調査に近い形で、バードウォッチングをしてもらいました。この観察時にはオオアカゲラとアオゲラの愛想の良い個体がやってきてくれて、じっくりと双眼鏡とスコープで観察する事が出来ました。

  

 見られた野鳥は3種と少なかったですが、それがどんなことをしているのか?外見にはどんな特徴があるのか?キツツキの特徴的な行動などが見られて『可愛い♪』『こんなにじっくり見たのは初めて』『話を聞きながら観察すると良く分かって楽しい』など嬉しくなるような感想も聞かれました。

 この後は獣医さんが講師となって大型哺乳類の観察や個体識別方法などの実践的なお話しをし、日中、夜間どんな場所でどんな行動をしているのか?などを勉強していました。これは私的にも楽しい話で一参加者的に子ども達と一緒に楽しんできました(笑)

 

  
 この企画が終わると夏休みも後半戦に突入し、秋に向けての活動も本格化してきます。既に8月末の企画や秋の企画準備も本格的に進めています。暦の上では立秋を過ぎ、秋の入り口が見えてきました。北東北の短い夏はもうすぐ終わりです。今年の夏は暑い日が続きますが、もうしばらくは熱中症に注意しながら、残ってる夏を満喫していきたいものです。

 参加してくれ子ども達がこの夏の思い出としてこの企画のことを胸に刻んでくれていたら嬉しいです。