アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
「磐梯朝日国立公園 第7回月山を外来植物から守ろう」を開催しました。
2015年08月12日平成28年より国民の祝日となる「山の日」8月11日にあわせて、平成27年8月11日(火)に「磐梯朝日国立公園 第7回月山を外来植物から守ろう」を開催しました。
【除去作業の様子】
今回の行事では、月山スキー場上駅周辺にて外来植物の除去作業を実施しました。夏スキーで有名な月山スキー場ですが、月山登山の際にリフトを利用する方も大勢いらっしゃいます。ここでも外来植物の種が登山者の靴や服、工事用資材などに付着して運ばれ、生育していると思われる外来植物が多数分布(平成25年調査では9種)確認されています。
【除去した外来植物】
今回は、調査結果や事前下見のもとに「生態系被害防止外来種」該当種の中から、一般参加者による植物の見分けを考慮して、「セイヨウタンポポ・エゾノギシギシ」の2種を対象として除去作業を行いました。参加者27名、作業時間約1時間30分で、生重量93.6㎏もの外来植物の除去を行うことができました。
※「生態系被害防止外来種」については、下記ホームページを参照ください。
■環境省HP外来生物法内 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list.html
【姥ヶ岳登山中の様子】
除去作業後には、羽黒地区パークボランティアの案内で姥ヶ岳へ登り、キンコウカやチングルマ、ニッコウキスゲといった高山植物の花々を楽しみました。
【姥ヶ岳山頂での昼食中の様子】
曇り空で眺望はいまいちでしたが、月山の爽やかな涼しい風を浴びながら、山頂で賑やかに昼食をとりました。(この頃から、暑い下界に下りたくない旨の声が多々耳に。。。)
月山の高山植物や景色にふれあい、それらを守るために外来植物の除去作業を行い、「山の日」の趣旨「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」に、合致する一日となったように思います。
多くの参加者から「次回はいつ開催する予定ですか?」とお尋ねいただきました。今年度は最後の企画となりましたが、外来植物の生育分布状況を注視しながら、来年度も継続して開催していく予定です。引き続き、活動へのご協力・ご参加をお待ちしています!
今回、共催の月山ビジターセンター運営協議会、後援の西川町、協力の休暇村羽黒、月山観光開発株式会社、月山ガイド協会、関係者の皆様のお力添えで開催することができました。また、参加者の皆様、ガイド役を担っていただいた羽黒地区パークボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
※今回の植物除去は、関係機関・土地所有者の了承を得て行っています。また、国立公園 特別保護地区内では、許可なく植物を採取することは禁止されています。