東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

森吉山麓コウモリ観察会を実施しました

2015年07月24日
秋田 足利 直哉

 一昨日の日記で報告した「ミニフォーラム」、昨日の日記で紹介した「矢口高雄 生きものと自然の世界展」に続いて"野生動物とふれあい学ぶ"第三弾は、今年で2回目となる『森吉山麓コウモリ観察会』です。これも日曜日に実施したのですが、朝から矢口展の準備をして、午後はフォーラム、夕方にはコウモリ観察会の準備をして、夜は観察会の運営と丸々一日動き回った日でした。


   

 直前まで申込み者は多くないという状況でしたが、蓋を開けてみてびっくり!!!子ども達の参加も多く、かなり賑やかな観察会になりました。そしてこの観察会の特徴はコウモリに対する興味や関心がすごく高い方の参加が多い事。確かにあのアクセスの悪い奥森吉まで来て夜の観察会に参加いただく方ですから、相当な関心があってお越しいただいているんだと思いますが・・・。

 先ずは子ども達の熱がスゴイ!!講師の方が投げかける質問に"正解"が返ってきます。ちょっと難しいかな?と思うような質問でも、こういう回答があればやりやすいなと思うような質問でも返ってくるのは"正解"ばかり。きっと普段から図鑑などを見て勉強しているのでしょう!!更には講師の方に個別に細かな質問をしたりする子もいました。

 勿論大人達も負けてません。普段身の回りで見かけるコウモリについての質問やら、コウモリの生態に関する質問などが飛び交います。目にする機会はあってもなかなかじっくりと観察する機会は少ない生きものへの関心の高さを感じました。

 先ずは日暮れまでの間、森吉山野生鳥獣センターでのレクチャーから。東北地方のデータを中心にコウモリの生態や観察データ、保護の現状など様々な話題を分かりやすく、かつ子ども達にも飽きさせずに解説していただきました。

 

 そしてお待ちかねのフィールドでの観察です。この時はホタルも観察できましたので、明かりを絞ってホタルの放つ明かりも楽しみながら移動しました(勿論熟練したスタッフの誘導と車両によるサポートもあり、安全には配慮してます!)。参加者にはコウモリの放つ超音波をキャッチできる装置「バットディテクター」をお渡ししました。この使い方も事前にレクチャーしていただいてましたので皆さん、上に向けたり水辺に向けたりとコウモリの様子を目と耳で観察していました。そしてこの日は講師とサポートスタッフとして参加して下さっていたNPO法人コウモリの保護を考える会の方々が併せて調査も実施していましたのでその様子も観察させていただきました。(この調査は許可を得て実施しているものです。)

 

 この捕獲調査で運良く『クロホオヒゲコウモリ』1頭が捕獲されました。その個体を計測したりする様子を参加者全員で見学しました。前腕サイズや体重などを計測する様子を見て、参加者からは『思った以上に小さいもんですね』という感想が聞かれましたが、このクロホオヒゲコウモリは日本で確認されているコウモリの中でも小さな部類に入る種ですから、それも納得!しかもこの種は日本特産種と言われていて生息域の限られている種で、そんじょそこらで見ることが出来るような種では無いとの説明に『貴重な体験』と大人達が目を輝かせていました。

 昨年の観察会では、飛び回るコウモリをバットディテクターとヘッドランプの明かりで捕らえることは出来ましたが、間近で見る機会はありませんでした。今年は1頭、間近で見ることが出来て、2年続けて参加された方々は『2年目にしてコウモリを近くで見られて嬉しい』と言ってくれました。夜の空を飛び回るコウモリを見る機会はあってもその顔や翼などをしっかりと見る機会はなく、ましてや写真に納める機会なんてほぼ無いでしょうから、こうして観察会に参加していただいてコウモリを身近に感じていただけた事を嬉しく思いました。

 最後になりましたが、主催してくれた森吉山コミュニティFM開局準備会の織山さん、お疲れ様でした。また講師を務めて下さり、更にはフィールド観察のサポートをして下さったNPO法人コウモリの保護を考える会の皆様、本当にありがとうございました。参加して下さった皆様も、是非身の回りにいるコウモリに関心を持ち続けていただけたらスタッフ一同、こんな嬉しい事はありません!!