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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

海岸漂着ゴミ調査に参加してきました

2015年06月12日
秋田 足利 直哉

 6月9日(火)秋田海上保安本部が主体となって、男鹿市戸賀地区の海岸で漂着ゴミの状況を調査体験する『海岸・海浜漂着ゴミ調査』が実施され、秋田自然保護官事務所からも小笠原保護官と私が参加してきました。

 実際に調査してくれたのは男鹿市立北陽小学校の5年生6年生の児童16人と、校長先生と教員3名です。この事業は十数年続いている事業という事で、学校内では恒例行事化していて、かつ6年生は2回目の参加と言う事でとってもスムーズな調査体験でした。

  

 この漂着ゴミ調査はいわゆる通常のクリーンアップとは違って、ここで拾おうとしているゴミは何処で発生したか?あるいは何処から流れてから来たのか?といった事を考えながらゴミを集めていきます。海岸を漂ったゴミは細かくなっていたり、表面が洗われたようになっていたりして元々の姿を想像するのは難しいものもありますが、それを海上保安本部や私達と一緒に考えながら、それをチェックシートに書き込み調査をしていきます。

 これがそのチェックシートです。タイトルに『世界ゴミ調査キャンペーン・データカード』とあり更に『INTERNATIONAL COASTAL CLEANUP (ICC) DATA』と記載されている事からも分かるように世界基準のチェックシートを使って調査は行われます。

 

 今回、漂着ゴミ調査を行った海岸は、毎年この事業が行われているほか、地域の住民の方々が定期的にクリーンアップ活動をしているとのことで、一見するとそれほど汚れているようには見えません。下の写真は同じ場所を活動前と活動後に撮影したものです。いくつかの大きなゴミが無くなっているのは分かりますが、全体に散らばっているような印象は無かったのですが・・・・。

   

 4つの班に分かれて、調査を実施しました。拾ったゴミは何なのか?みんなで考えていました。中には海岸の砂に埋まった漁網(でしょうか?)などもあって、児童達は力を合わせてどうにか回収しようとしていましたが・・・。この様な様子を見る度に捨てる時の労力と拾うときの労力の違いに閉口します。。そして数はそれほど多くはありませんでしたがハングル文字が印刷されている食品パッケージ類などもありました。またゴルフバックのような海岸に漂着してのではなく、この場所に放棄されたことが覗えるものもありました。

 この日、集めたゴミはおよそ97㎏。昨年は約60キログラムでしたからざっと1.5倍強!!一見それほど汚れていないと思ったのですが・・・しっかり集めるとかなりの量になるものですね。。 

 最後に海上保安本部のリクエストで敬礼しての記念写真。ゴミを前にというのもなんですけど・・・。調査終了後児童からは『思ったよりもゴミが多くて集めるのが大変で疲れたけど、少しでも海岸がキレイになって環境保全に役立ったかと思うと嬉しい』という感想が聞かれました。

 北陽小学校5年生6年生の皆様お疲れ様でした。来年もこの活動は続けられることと思いますが、その時には今年よりもゴミが少なくなってキレイな海岸であって欲しいですね!!