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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

登山者カウンター設置と落としもの

2015年06月08日
羽黒 白銀 顕

 先日6月4日、磐梯朝日国立公園 朝日地域内の「朝日鉱泉口」と「古寺鉱泉口」の2箇所に、登山者カウンターを設置してきました。環境保全対策等の基礎データである登山者数の把握のため、朝日地域では平成24年より計測を始め、今年4年目となりました。

▼磐梯朝日国立公園朝日地域における入山者数調査について(お知らせ)

http://tohoku.env.go.jp/to_2015/post_27.html

【朝日鉱泉口設置状況】

 朝日鉱泉口は平成25年7月の豪雨災害によって、災害以降、不通となっていました。今年、ようやく開通となりましたので、計測を再開しました。開通によって登山者の動きが変わるのか、気になるところです。

【古寺鉱泉口設置状況】

 古寺鉱泉口は、広大な朝日連峰の数ある登山口で一番利用の多い登山口となっています。

 平成26年は、平成25年の豪雨災害の影響により、近辺の登山口である「日暮沢口」と「朝日鉱泉口」が車両によるアクセスができない中、古寺鉱泉口へは車両によるアクセスが可能であったため、特に古寺鉱泉口への利用が集中・増加しました。そのため、古寺鉱泉-大朝日岳へ至る登山道については、登山道利用による道への負荷がより高まっていると考えられます。

 特に、平成25年の豪雨災害によって大規模な侵食が発生し、朝日連峰保全協議会により合同保全作業を実施した「三沢清水下部」は当該登山道中にあります。もともと荒廃が進行しやすい箇所ですので、登山道利用者数が増えたことによる道への負荷の高まりが、さらなる登山道の荒廃を進行させてしまう恐れがあります。そのため、今後も注視していく予定です。

 設置作業を行った日は、一日中、強い風が吹いていました。そのためか、機器設置のために登山道を歩いていると、沢山の落としものがありました。その一つが風や虫によって落ちたと思われるブナの枝でした。平成26年は管内の朝日地域をはじめ、飯豊地域、出羽三山地域では、実がなっているのをほとんど確認できませんでしたが、どうやら今年は豊作のようです。

 夏山シーズンに向けて、現場での業務が多くなってきました。冬の間、私の身体についた余分なものが徐々に落ちていくものと思われます。(こちらは個人的に計測)

※登山者カウンターの倒れや破損などありましたら、羽黒自然保護官事務所(TEL:0235-62-4777)までご連絡 をお願いします。