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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白神学習~春山トレッキング~

2015年05月12日
白神山地 野原七恵

5月8日に、西目屋小学校4年生の子どもたちと白神山地の自然を学ぶために、新緑の森に行ってきました。

まだまだ白神山地の山の中には雪が残っていて入れないため、今回も弘前大学の白神自然観察園の周辺で春の生き物観察をしてきました。

子どもたちにとっては、第1回目の白神学習です。

まずは山を楽しんでもらうためのアイテムを授けてみました。

双眼鏡を持ったことにより、テンションが上がっています。

最初に池に行ってみると、白いクロサンショウウオの卵がありました。

雪どけ水が落ち着いてきて池の水も減ってきていたため、すぐ近くで観察することができました。

皆で触ってみたところ「餅みたい」などと、思い思いの感想が返ってきました。

同じ池の中にあったヤマアカガエルの卵は「筋子」など、人それぞれ意見の違いはありましたが、例えが全て食べ物で子どもならではの感性が面白かったです。

学んだことは、一生懸命にメモをとります。

残念ながら親(成体)を見ることはできませんでしたが、夏山トレッキングの時の楽しみにとっておきます。

白神山地といえばブナ。

ということで、植物についても勉強してきました。

ブナの木をはじめとした、樹木の新緑について藤井保護官にお話をしてもらいました。

実際に、自分たちで冬芽や芽吹きを探してきては一緒に図鑑で何の木なのかを調べます。

ただ教えてもらうより、発見することが楽しかったのか、皆で次々に新しい木を探し出していました。

また、雪国の春ならではの景色ということで、雪がまだ残っている場所では根開きの観察を行いました。

さすが、西目屋の子どもたちは「木が温かいからそこから先に溶けるんだよ!」ということを教えてくれました。

今回の春山の体験から始まり、これから1年を通して白神山地の自然がどう変わって行くのか、何かを見つけて行ってもらいたいと思っています。