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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白神学習-冬山トレッキング-

2015年02月27日
白神山地 野原七恵

2月18日に、西目屋小学校4年生の子どもたちと冬山トレッキングに行ってきました。

白神山地の山の中に行ければ良いのですが、なかなか雪崩が多い場所で入ることができません。

そのため、今回は弘前大学の白神自然観察園の周辺を使わせてもらい、冬の生きものについて勉強してきました。

※冬季閉鎖中のところを、特別に許可をいただいて入らせていただいております

まずは冬山を歩くためのアイテム「スノーシュー」を初体験!

雪には慣れている西目屋の子どもたちも、スノーシューをはくと全然沈まないということにびっくり。

歩きはじめてすぐにヤマドリの足跡を見つけました。

踏んでしまって消さないように横から観察をします。

キツネやリスなどの足跡もあり、足跡の形や歩幅、歩き方など様々な違いがあるという発見がありました。

雪山の醍醐味としては普段は見ることのできない野生動物の痕跡をたくさん見つけることができるということがあります。

けど「動物がみたい!」という子どもたちの希望を少しだけかなえるために...今回は赤外線センサーにより自動で撮影をするカメラを事前に設置していました。

自動撮影カメラではこんな写真が撮れました!

カメラに動物が写っていないか気になって走って来る子どもたち

     ↓

     ↑

冬毛のトウホクノウサギ

他にもテンの撮影に成功し、子どもたちは大喜び!

何より自分たちが写っているのを見るのも楽しかったようでした。

動物の勉強をした後は、植物の勉強。ルーペで冬芽を観察します。

冬芽のことは「理科の授業で習ったからもう知ってる~」と言っていましたが、実物には興味津々です。

申し訳なく思いながらも、一つだけとらせてもらって冬芽を剥いてみると...中から小さい新緑が出てきました。

春の芽吹きの準備をしているということがよく分かり、「すごい!教科書の通りだ!」と先生たちも喜んで観察していました。

剥いた冬芽には芽燐が何枚もあるという発見もあり、植物が寒い冬を乗り越えるための工夫をしているという気づきがありました。

生きもの観察をしてから、いざ雪山歩きへ!

ブナ林がある所まで雪の上を登ります。さすがに登り坂では疲れるのか黙々と歩きます。

大きなブナの木には、クマの爪跡がたくさんついていました。

事前学習で学んだ「クマがブナの木に登ってブナの実を食べるんだよ!」という知識を先生にも教えてあげていました。

最後は...お楽しみのしり滑りです。

あんなに時間をかけて頑張って登ったのに、下りはあっという間です。

残念ながら、実際に動物を見ることはできませんでしたが、ついさっきまでリスがご飯を食べていた痕などを見つけることができました。

夏の山と冬の山を体験して、夏と冬では山の中で見える景色が全然違うということを感じてもらえたようです。

また、白神山地の生きものの過ごし方も季節によって違うということを発見できました。

何より、冬山での楽しみ方を知ってもらえて、私も楽しい1日でした。